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「エンディング冬」でクリアしました。

冬ED

最終週なので、プレイ日記風に書いていこうと思います。

最後の1週間の始まりである月曜日。冬から「霧多布に行く」とメールで告げられていた日です。
日曜の時点では網走だったので、頑張って今日中に霧多布まで走らねば、と思っていたのですが、就寝や目覚めの台詞無しで、一気に霧多布へ自動移動した状態で月曜日が始まったので驚きました。
現れたのは、冬ではなく夏の方でした。ひとまず、一緒にこの岬が「約束の場所」ではないことを確認します。
途中のイベントで、冬が転んだ時の傷が夏にあることがわかりました。主人公が真実に気付くためのヒントですね。こういうところは目敏いのに、恋愛感情に関しては、夏からも「鈍い」と言われてしまう始末。この主人公はコミュニケーション能力が必要な仕事をしていて、実際能力も高そうに見えるのに、異性関係に関してはポンコツで不思議です。「アイツ」を亡くしたことがトラウマで、女性は避けてきたのですかね。

霧多布で写真は撮ってみたものの、一度来ているし、記事にならなそうな会話しかできなかったので、この日は夏と別れた後、瀬石まで行って、記事を作成しました。
宿泊は羅臼。

火曜日は普通の取材日。
まず知床峠に寄ってみましたが、あいにくの雲で微妙な反応でした。主人公の反応からするに、晴れれば知床峠で良い写真が撮れそうなので、明日に期待することに。
近郊で面白そうな場所を探して、カムイワッカの湯の滝まで行ってみます。断崖絶壁を登っていくのですが、エリア内の道程が長く、スタミナ消費が激しい! でもその分、辿り着いた時の達成感を主人公共々味わえました。
この一カ所で息切れしたし、良い記事ネタになりそうなので、キャンプすることに。また羅臼に宿泊と思いきや、カムイワッカの湯の滝寄りのウトロ宿泊になりました。

夜に記事をアップした後、夏からメールが入ります。
恋人たる冬が行方不明だというのに、「そういえば最近冬からメールが来ないな」と淡白な反応の主人公に少々驚きました。ゲーム的には、ここで仕事を投げ出されても困るのですけれどね。……と思ったのが、まさかのフラグだったのですが。

水曜日は、まず簡単にウトロを探索。
そして、もう一度知床峠に挑戦しましたが、またまた曇り空でした。
回れ右して、一番手近な観光名所・知床五湖へ行ってみます。
ここも曇りのせいで写真自体の評価は良くなかったのですが、主人公の素敵なコメントが出たので、来て良かったなと思いました。

想いを込める写真

この日は、「3度目の正直」狙いで知床峠に近いウトロに再度宿泊。

ところが、夜に冬から別れを示唆するメールが届き、主人公が冬を探すため釧路に移動してしまいました!
あああ、私の知床峠……。
以降、エンディングまでは強制移動の1本道でした。シナリオ自体は「切ないギャルゲー」として纏まっていたのですが、最後に思うような取材が出来なかったのが非常に残念でした。
また、個人的には、二重人格というより、冬の幽霊に取り憑かれている、とファンタジックに解釈した方がしっくり来た気がします。

私は、「アンジェリーク」でも真面目に女王試験を進めるタイプのプレイヤーなので、当然心光展への入賞を狙ってプレイしたつもりでしたが、入選できませんでした。
もしかして、ヒロインを追っ掛けると、入賞できない展開だったのでしょうか。
最終週のWebマガジンランキングでは、5〜7位を行ったり来たりしていたのに、最終セーブを確認すると11位まで落ちていてガッカリしました。最後に斎藤姉妹イベントで追われて、更新を投げてしまったからですよね……。

とりあえず、1ルートクリアしたので総評です。

最初の感想で書いた通り、旅ゲームとしては非常に面白かったです。
完成されていると思います。
まず、主人公が旅行雑誌のライターだから、各地を回る必要性があり、ゲームのルールとキャラクターの目的が無理なく一致しています。この時点で、ずば抜けて優秀なゲーム設定だと思いました。旅の中で女の子と知り合う可能性がどのくらいあるかは、そこはゲームだからある程度脚色して良いわけですしね。そして、有名観光地を回るだけでなく、現地の人しか知らないような穴場を探すという記事作りの戦略もあって、旅に厚みを感じました。自分でも気侭にキャンプ旅をしたくなります。
また、個人的に好きだったのが、偶然発生するライダーや現地の方との触れ合いです。エンディング時にキャラクターが一覧表示される演出で、ライダーだけでも「星好きライダー」「日本一周ライダー」「豪快おやじライダー」と色々いることが分かり、もっと駐車場を回らなくちゃ!と思いました。

ライダー

しかしギャルゲーとしては、なんとも評価し難いです。なんせ、まともに会えたのが斎藤姉妹だけですから。
そもそもプレイ開始後に知ったのですが、全ヒロインが「出逢いと別れ」の話なんですね。コンセプト自体は、旅と絡めた恋愛ということもあって、良い目の付け所だと思います。でも私はハッピーエンド主義なので、続けて全ヒロインルートを見ようという意欲には繋がらないなと思いました。
この理由により、人にも、ちょっと薦め難い……ですかね。

現在地:21日目(日)

涙岬にて、前回の感想が大当たりしそうな展開になりました。
追ってきたのが精神保健指定医という時点で、完全にレッドカードですね。
その後、メールは何度かあったものの、会えていません。確実に斎藤姉妹ルートに入っているはずですが、このまま受け身で大丈夫なのか不安です。でも、どこに行けば会えるのか分からないので、今は良い記事を求めて道北寄りを探索中です。

告白のタイミングがとても早くて驚きました。冬は最初から好意を抱いていると思ったけれど、主人公の気持ちは少々急展開だなと思います。

キス

このゲームの主人公は馬鹿じゃないと思っていたのですが、やっぱり恋愛に関しては鈍いんですね。
恋愛ゲームの主人公は鈍くないといけない不文律でもあるのでしょうか。

あと、今更ですが「死んだアイツ」が女性だったらしいことに気付きました。2人で探検とかしているので、当然のように男だと思っていたのですが、男女の関係だったという風に捉えた方が正しそうですね。
年齢設定は若いのに、このゲームの登場人物はみんな経験値が「大人」だな、と思いました。

作成した記事に関しては、最近コメントが増えないのと「退屈」といった辛口の批評が付いていて寂しいのですが、ランキング自体は上がっています。
こういった、人気と掲示板の書き込み数が一致しないところも、結構当時のWebの雰囲気に近い気がして、面白いです。

現在地:14日目(日)
ゲームアーカイブスで遊ぶ場合、スクリーンショット機能(一部ゲームでは非対応)が使えます。しかし本作の場合はゲーム内に「撮影する」という操作があり、記事作成に必要なので一通りの光景を撮影します。そうしていると、スクリーンショットも撮った気になります。
……というわけで、自分のプレイ感想記事の方に載せるスクリーンショットを撮り忘れました。

北海道に到着後、ヒロインキャラクターは斎藤姉妹としか遭遇できていません。
2人は居場所を連絡してくれるので、初心者救済用ヒロインなのかな、と感じています。
今週は、姉・冬から釧路川のカヌー川下りに誘われて出掛けたのですが、そこでのイベントで、双子は同一人物(二重人格)なのかなという気がしてきました。
だって、2人が同時に主人公の前に姿を現したことは、ないのですよね。
メールも同じアドレスを使っているし、プロローグ中の夏が冬に呼ばれて帰るシーンも、主人公には呼び声が聞こえていませんでした。あの時は、双子の感応力で、主人公には聞こえないくらいの声量なのに聞こえた、という演出かと思ったけれど、そもそも声なんてしていなかったと考えた方が自然な気がします。
また、アゼチの岬で冬の殺人クッキーを食べた後に、夏が看病してくれるイベントも、非常に不自然でしたよね。あの時は、直前に夏と遭遇した後、冬に会ったので、2人が同時にアゼチの岬にいると思わされたけれど、今思えば、それは彼女達の小芝居だったのでは。

Webマガジンランキングは8位に上昇しました。
ゲーム内のことであっても、少し嬉しいですね。

PSゲームアーカイブスの恋愛アドベンチャーゲーム「風雨来記」を始めました。
→「風雨来記」ソフトウェアカタログ

風雨来記タイトル

現在地:7日目(日)

本作は、旅行雑誌のルポライターが、北海道をバイクで巡っては旅行記をアップし、その道中に女の子と交流するギャルゲー。
軽く遊ぶつもりで始めたのに、作り込まれたゲームの奥底を探す内に、気付けばドップリ浸かっていました。

優れていると思った点は2つ。
第一に、バイクで道を走り、途中途中で気になるポイントに寄る、という移動パートと、降りた土地を探索するアドベンチャーパートが、「旅行シミュレーター」と評したいくらい旅をしている雰囲気に溢れています。

バイク

著名な観光名所を巡るだけでなく、単なる農地なんかがあるのも良いですし、仮に名のある観光地でも、主人公が感銘を受けなければ、素直にマイナスの感想を述べるところに感心しました。過去には観光協会とタイアップした旅行ゲームもありましたが、そういった作品では出せないリアルさだと思います。
もっと色々回りたくなるのに、北海道の東側しか行けないのが残念です。まぁ、現在の進行だとその範囲だけでも1か月ですべては回れなそうですが。

第二に、テキスト量が凄いです!
探索スポットに対するテキストが充実しているのみならず、キャンプ場では行きずりの旅人と語らったり食事に凝ってみたり、汎用セリフというものがないのか、と思うくらい「毎日が違う日」なので、旅を進めるのが楽しくて仕方ありません。

シナリオ的には最大の目的である旅行記作成にしても、何気ない印象をちゃんと文章に起こす主人公に感心しました。
どこを回っても、一応記事ネタになるので、1日の終わりに「今日はこんなことがあった」と振り返ることができます。
ちなみに私は、出来はともあれ、読者を飽きさせたくないな、と思って毎日記事をアップしてみています。でも無理に更新しなくても良いという緩さや、読者から遅れて反響が来る部分が、webサイトを作っている人間としては結構リアルで、良くできてると感じました。

ギャルゲーと言いつつ、ヒロインは四人しかいないようですが、ちょうど良い人数だと思います。
1か月という短期間で仲を深めるには、相手としっかり向き合う必要がありますし、それだけ個々の事情もよく見えてくると思います。

夏

というわけで非常に素晴らしい完成度を感じさせるゲームです。
難点を上げるとしたら、バイク移動は少し難しいですね。気の向くままに操作してみたら、思ってもみない場所に出ました。交差点の度に地図を照らし合わせれば目的地に辿り着けますが、もう少し道路を見て判断できたら、移動がスムーズだったのでは、と思います。
……摩周湖を目指して阿寒湖に辿り着いたのは、単なる方向音痴かもしれませんが。