森谷明子「千年の黙 異本源氏物語」

藤原香子(紫式部)が探偵役、助手に女房阿手木を配置した推理小説。
作中にはいくつかの謎解きがあります。私は、1頁目の紹介と解説を読んでから読み始めてしまったのですが、知らずに読むと、作品を貫く「最大の謎」がなにか分からないまま進むと言う構造になっていて、また違った面白さがありそうです。
と言うわけで、今回はあえて粗筋を書かずにご紹介します。

格調高い美しい文章で、雅な平安時代が描かれていて世界観に浸れますし、その一方で、キャラクターには現代的な味付けがされていて受け入れやすくなっています。
そのため、時代物なのにスムーズなのに読めました。
物語がきちんと完結しているのですが、同シリーズとして「白の祝宴」と言う本が出ているそうです。文庫が出たら、そちらも読んでみようかな。

コメント

  • コメントはまだありません。

コメント登録

  • コメントを入力してください。
登録フォーム
名前
メール
URL
コメント
閲覧制限
投稿キー
(スパム対策に 投稿キー を半角で入力してください)