シンフォニア10周年企画「いまさらだがシンフォニアを語ろう@天の響」
第2回の議題は「アンナはどんな女性だったのか」です。
《注意》
・リアリティーより個人的ロマン優先な場合があります。
・基本的にゲーム本編のみを根拠とします。
・あくまで麻生流解釈ですので、準公式作品や他の方の解釈を批判する意図はありません。
クラトスファンなら避けて通れないお題ですが、実は私はこれまで避けて通って来ました(笑)。
なぜなら、ヒントが少な過ぎるからです。
アンナがどういう境遇の女性だったかはある程度ゲーム内で明かされていますが、どういう性格の女性だったか想像する手掛かりは、スキット「おかえりクラトス」のこの台詞のみです。
アンナは全ての命が尊ばれる世界を望んでいた。
ここだけ切り取ると、心優しい聖女のイメージが浮かびます。でも、それがアンナという女性を本当に表しているのでしょうか?
この台詞の発言者は夫クラトスです。彼が今でもアンナを愛していることは、作中の言動から明確です。よって、多少の美化が入っている可能性は考慮しておかねばなりません。
そして、衰退世界の人間=社会的弱者であるアンナが、全ての命=人間も尊ばれる世界を望むのは、特別なことでないと思われます。
以上、「アンナ聖女説」の否定材料を揃えてみました。
これらは「聖女ではなかった」と断定するほどの材料ではありませんが、「聖女だった」と断定できるほどの材料もないことはご了承頂けたかと思います。
つまり、アンナのイメージは完全にプレイヤーに委ねられており、「こういう女性だった」と推察しても正答はないということです。
……長い前振りでした。
正答がないものに理屈をつけても仕方ないので、このサイト的には、単純に私の好みでアンナを設定させていただきます。
衰退世界の町で生まれ育った、特別な思想も教養もない、ごく普通の娘を想像しています。大した教育は受けていないから、あれこれ理屈を考えるタイプではなかったでしょう。人を嫌ったり怨んだり、そういう負の感情も普通に持っていたと思います。
ただ、クラトスから見て、朗らかで明るく聡い女性だった。それが、一番大事な要素だったのではないでしょうか。