- 分類読書感想
茅田砂胡著「デルフィニア戦記」-放浪の戦士-
【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
有力貴族の陰謀によって国から追われた若き国王ウォルは、異世界から現れた謎の少女リィの助太刀により、王位を奪還する。
爽快な冒険活劇。
あっと驚く展開があるわけでなく、貴種流離譚として真っ直ぐ王道を走っています。その分かりやすさは、あらすじが1文で終わってしまったことからも明白(笑)。
でも面白かったです。王位奪還する文庫版4巻まで一気に読んでしまいました。
タイトルは「戦記」ですが、戦いはリィやウォルが一騎当千であまり緊張感がなく、どちらかと言うとキャラクター同士の軽妙なやりとりを楽しむ要素が強かったです。よって、重厚なものを求めている人にはお勧めできないかな。
第一部は、最大の謎(リィがどうして女の子に変化し、どこからこの世界にやってきたのかという問題)は放置し、「ウォルの物語」として纏められています。そのため、第一部だけで一旦区切ることも可能。リィに関する物語の先は気になるけれど、ちょっと長いので、少し間をあけてから読むかな、と思います。