川上健一著「BETWEEN ノーマネーand能天気」

病気で筆を折って10年。
山梨で自給自足の超貧乏生活を送っていた小説家が、再び小説を書き上げるまでの日々を描いたエッセイ。

著作リストを見ても覚えがないので、読んだことのない作家。
なんだか緩い語りに引き込まれて読んでみました。
愛情豊かな家族と個性豊かな仲間たちに囲まれたド田舎暮らしは、何とも言えない味わいがあって面白かったです。みんな明るくて、あっけらかんとしていて、物事を引き摺らないのが素敵。また、仲間たちについている渾名が良いんですよね。「男爵」の奥さんだから「メークイン」とか、酷いんだけれど、笑える。
癒されるけれど、こういう生活を自分ができるかと言われると、性格的に、ちょっと難しいかな。

個人的には、最も現在に近い時間軸を描いた「単行本あとがき」があるせいで、逆に少し締まらない終わりになっていたのは少し残念でした。

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