宝塚花組「エリザベート ー愛と死の輪舞ー」11:00回(e+貸切)を観劇。
本日のルドルフは柚香光(役替わり)。
→Aパターンの感想は、2014年10月25日記事参照
初参加となるe+貸切。公演司会が男性という点が、珍しく感じました。
ルキーニのアドリブは、「お嬢さん、俺と一緒に1月の花組公演を見に行かない? もちろん、チケットはe+で買うよ」という調子。
さて、今回のルドルフ@柚香光。
ルドルフは難しい役だと思います。
その点、柚香光はビジュアルで繊細な皇太子の雰囲気を出せるのは強みだと思いました。が、予想通り歌唱力は弱いですね。歌で進行するシーンだと、段取り通りの芝居になってしまい、心が見えませんでした。
決して歌が巧くなくても、歌って芝居にすることができるスターはいます。これは経験値の差かと思うので、頑張ってもらいたいです。
以下は、キャスト感想の書き足し。
トート@明日海りおは、元々少し鼻に掛かった声音ですが、強調されてきている気がしました。全体的には、シシィから拒絶されても、クールに装ってあまり感情を露わにしない印象で格好良かったです。
「死の嘆き」での棺桶への座りかた(足を伸ばしながら腰を下ろす)がスタイリッシュだと同行者に評判でした。
エリザベート@蘭乃はなは、やはり1幕は全体的に出来が良く、「パパみたいに」「私だけに 〈リプライズ〉」は魅せると思いました。2幕も、「魂の自由」は2回とも安定していました。
逆に、終盤の「夜のボート」は声がか細くて、せっかくの良いメロディが堪能できず残念。年齢を出そうとして抑えているのかもしれませんが、フランツが老け感を出しつつも十分な声量を残しているので、合わせて欲しいです。
フランツ@北翔海莉は、「死の嘆き」で息子の死に泣く姿と、シシィを抱きとめて名を呼ぶときの声に宿った深い悲しみと愛情に、心を打たれます。
ルキーニ@望海風斗は、狂気もあるけれど、それ以上に知性を感じます。元々はインテリだったのではないか、と思わされるところに、テロリストではなくアナーキストとしてのルキーニを感じました。
エルマー@瀬戸かずやは熱血だけでなく、「ミルク」等を見ていて有能な印象も受けました。また、革命のシーンで撃たれたことが分かりやすい演技をしていて、良かったです。
死刑囚の母@菜那くららは、謁見が終わった後に上げる、悲痛な叫びが良くなっていました。
マダム・ヴォルフ@大河凜は、前回より娼婦の元締めらしい迫力を感じた。
「キッチュ」で登場する日本美女の要返しが非常に綺麗で感心しました。
非常に楽しい観劇でしたが、同行者とキャトルレーヴに寄ってスターカレンダーを見てしまたら、その後は公演其方退けで5月(龍真咲)の私服の話で持ちきりになるという、台無し感がありました(笑)。