宮下奈都他著「COLORS カラーズ」青春と読書編集部編

色をテーマにした、11の短編集。

  • 宮下奈都  空の青さを
  • 藤田宣永  黄色い冬
  • 池永陽   緋色の帽子
  • 松樹剛史  真っ黒星のナイン
  • 豊島ミホ  ももいろのおはか
  • 朝倉かすみ ふかみどりどり
  • 永井するみ ターコイズブルーの温もり
  • 水森サトリ 銀の匙キラキラ
  • 関口尚   さよならの白
  • 宮本昌孝  金色の涙
  • 花村萬月  色々灰色

「金色の涙」のみ時代物で、残りは現代物です。それぞれの作品は20ページ強と短く、気に入っても気に入らなくてもサクサク読めます。
知っている作者は少なかったのですが、逆に新規開拓のつもりで手に取ってみました。
色を象徴的に使っていてテーマが生きていると感じたのは「黄色い冬」と「緋色の帽子」。
「ももいろのおはか」は、ちょっとファンタジックだけれど、表現や主人公と幼馴染みの関係性等は、面白いものを感じました。
でも、他の作品も読んでみようかと思ったのは宮本昌孝でした。

すべての作品が面白いとは言い難く、「空の青さを」「銀の匙キラキラ」はどちらも女性主人公に共感できず首を傾げたし、「色々灰色」などは、なにを語りたい作品なのかも意味不明だったりしました。

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