宮部みゆき著「<完本>初ものがたり」

岡っ引きの茂七親分が、謎の稲荷寿司屋の屋台で美味い飯を食いつつ事件を解いていく連作短編集。
面白かったです。稲荷寿司屋の正体と、拝み屋の少年・日道などのエピソードは別として、基本的に一話ずつ完結しているので、サクサク楽しめました。
肝心要の稲荷寿司屋の正体が明かされていないのが残念ですが、それは続編に期待ということですね。

茂七は、こんな親分が取り仕切ってくれていたら安心だな、と思える人となりです。かみさんや手下の糸吉と権三は、特別際立ったキャラクターではないけれど、手堅い造形。全体的に安心して読める人情物でした。

唯一、題名は今ひとつピンと来なくて、あまり作品と結びついていないように思います。
そもそも、なにが初めての物語なのかと思っていたのですが、「初物」が出てくる短編集ということだったようですね。実際は、初物と関係ない話もありましたし、あまりそういう制約は設けない方が書きやすいのではと思いました。

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