予告通り観てきました、宝塚雪組「エリザベート」11時回。

事前に色々な評を聞いていて心配もあったのですが、始まればそんなものは忘れるほど面白かったです。
宝塚の一本物は集中力が持たないかもと思っていたのですが、全くの杞憂でした。もちろん、作品自体の力もあるのでしょう。また、基本的には芝居が好きという自分の素養もあると思います。

心配だった歌は大健闘でした。よく考えたら私は「ミュージカル テニスの王子様」で酷い歌唱に慣れてきているので、評価レベルが下がっているかも知れませんけれど。
大殊勲はゾフィー@未来優希。男役がゾフィーをやると本当に「宮廷でただ一人の男」になると言う好例だったと思います。また、気になるルキーニ@音月桂は、ちゃんと「狂人」になっていました。あんな濃い芝居をやった後に、キラキラしいスター路線に戻れるのかと今度は変な方向の心配をしています。

「エリザベート」自体はどんな作品か知っていましたが、初めて通し&生で観たので、印象が変わった役やシーンも多々あります。
一つはルドルフ。想像以上に出番が短く、文字通りあっと言う間に舞台上を駆け抜けて終わってしまうので、余程強く訴えないと印象に残らない難役だった事に気付きました。これまでは役の「美味しさ」に目がいっていたけれど、3時間の舞台の中で、彼は20分くらいしか出てないですよね。
もう一つは、フランツの弱さ。優しい善い人であることは伝わってきたけれど、このフランツを観ているとルドルフのマザコンは遺伝だなと思ってしまいました。

本当に、出来る事ならばもう一回くらい観たい演目だと思います。トート閣下がいつの間にかウィーンのカフェに現れる瞬間だったり、私だけに(リプライズ)でオーケストラピットから銀橋にこっそり待機する瞬間だったりを見逃したのが悔しい。いや、そんな小ネタに走らずとも、純粋にもう一度観たい箇所が多々あるのですが。
また細かいシーンの事を取り上げるかも知れませんが、取り敢えず、全体通しての現時点での感想は以上です。

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