2周目(真ED)終了。
そして、即座に3周目を開始するという……完全にサイクルに入ってます。
最初のイベントで新しい選択肢が出現することも、その文言も知っていたけれど、改めて作中で見ると浮き過ぎていて笑いました。

柔らかな唇に心を奪われてみる

2周目は、1周目のアイテムを引き継げたり、隠し部屋を探索できるようになって嬉しい反面、敵も強化されていて手応え強化。特に「秘匿された書斎」で戦うウィッチキング3体が、鬼神のごとき強さで泣きをみました。結局、2回負けて、3戦目で勝利。勝った最大の要因は、正直最初のダイスの出目だと思います。ただでさえ強い敵が複数なのに、対伏撃戦(ダイスの出目分一方的に攻撃される)ということもあって、正直ラスボスより強かったと思います。
3周目以降の敵の強さは変わらないようなので、以降は周回するほど楽になる感じですね。

隠し部屋の探索に関しては、最初から攻略サイトを利用しました。そのため、詰まるところはありませんでした。全体の部屋数は少ないから、総当たりでも何とかなりそうですが、移動やテキストのテンポが少し悪いから、鍵がどこで拾えて、どの扉と対応しているかが分かっていないと、少し苛々しそうです。

なお、1周目クリア時点のプレイ時間は6時間程度だったのが、2周目クリア時点では17時間半になっていたので、2周目は1周目の倍近く掛かっている計算になります。回想シーン等はスキップしたので、純粋に探索で時間が掛かったのかな。或いは、一戦闘が長いゲームなので、戦闘回数が増えるとその分プレイ時間も長くなるということかもしれません。

参考までに、2周目クリア時点の装備は下記の通りでした。

ジオーク

ファルシオン+1(エアリアルブレード)
ライトバックラー+3(インビゴレイト)
ブラスヘルム+2(キュアII)
セグメンテータ+1(アナライズ)
ドラゴンの涙+1(ディスペル/クリアランス)
ミノタウロスの舌+1(ドレインマインド)

リッピ

バトルボウ+6(ボーンクラッシュ)
ハンターヘルム+2(プロテクションII)
バンデッドメイル+3(リバイブストーン)
ドラゴンの胆石(ドレインマインドII/クイックステップ)
ミノタウロスの角(ドレインハート/マジックシールドII)

フロウ

アースロッド+3(ヴァルカンパイクII/スタンフラッシュII)
妖精の盾+4(クイックステップ/マジックシールドII)
治癒の冠+2(キュア/リバイブストーン)
ターヒヤカリオカ+3(ウィッチクラフトII/レメディメソッドII)
傲慢の首飾り+2(イクスプロジョンII/ヒールII)
真紅の聖骸布(レザレクト/ラージヒールII)

「アナライズ」(単体魔法)は使わない、と思って「傲慢の首飾り」の呪文を「ヒールII」で上書きしたのですが、「傲慢の首飾り」に付いている呪文は「アナライズII」(全体魔法)だったのですね。ちょっと惜しいことをしました。

総評です。

今年のゲーム振り返り記事でも少し書きましたが、非常に「人を選ぶゲーム」です。
このゲームを楽しむ素因として、第一に「ベイグラントストーリ—」が好きな松野ファン、または、ゲームブックで遊んだことがある世代であることが重要だと思います。
そして、ゲームテンポやUIを重視しないタイプであること。装備品が重要なゲームなのに、ステータスが一画面で閲覧できないなど、UIは今ひとつ。
テキスト送りのタイミングが変だったり(そのせいで、セーブの説明を読んだ直後にメニューを開いてもセーブできない)、全体的に操作はワンクッション置く感じの、緩いテンポです。
更にプレイ時間の多くを占める戦闘が問題で、このゲームの場合、雑魚戦という概念がなく一戦が長引きます。特にダイスの出目表示が演出の都合上遅く、モタモタしている感じがあります。

文句ばかりのようですが……面白いです。とりあえず、私は好き。
でもこのゲームの面白さが分からないという意見も、よく分かります。なので、このゲームを楽しめない人が誤って購入することがないよう、先に悪い点をあげさせて頂きました。

ゲームとしては、前述の「ベイグラントストーリー」を、簡易システムで再現したような感じ。勿論物語はまったく別物ですが、たった1日の迷宮探索で終わるというところや、全体的に充満する「魔」の空気が非常に似ています。
シナリオは短過ぎて物足りないですが、周回前提なのでプレイ時間自体は丁度良い感じ。「ベイグラ」は大好きだけれど、少し一周が重過ぎましたからね。
選択肢はどれを選んでもお話に影響が出ないので、ゲームブック風でありながらテキストは単に読んで楽しむだけのものになってます。一周目EDと真EDを分ける要因が明確にされていないのは、少し不備かな。でも文章自体はノリが良くていい感じ。軽薄なところもある突っ込み気質の主人公と、容赦ない軽口を叩く仲間達のやり取りは、田中芳樹作品的な雰囲気もあって、この3人+フリントの短編集みたいな作品をもっと出してくれ、と思いました。

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