たまには、啓蒙書系。

千原ジュニア著「うたがいの神様」

一理ある、と思う話もあれば、理解できないところもあった。
例えば、「犬も歩けば骨拾う」の枕は頷かされます。
家に籠って、ドラマだ漫画だゲームだを「面白い」と言っている人。それは、ドラマやゲームや漫画が面白いだけで、あなたが面白くなったわけではないのです。今直ぐ街へ出掛けましょう。
でも、私はゲームは遊ぶし、それを面白いと享受するのも一つの楽しさだと思います。人生に笑いはあった方が良いと思うけれど、自分自身が面白い人間である必要は、私にはないです。
また、美術館でフリスクを食べても良いじゃないか、という話などは、私は納得できなかったです。フリスクは食べ物だと思います。
しかし、世の中の大意に対して、こじつけでも反論する人間がいるのは健全で良いことなので、こういう視点も面白いと思いました。
若干、傲岸な言い回しもありましたが、文庫版書き下ろしで「自分をうたがっていなかった」と述べていたことから、自分に自信があり過ぎた時代の筆なのだと納得しました。

村田智明著「問題解決に効く「行為のデザイン」思考法」

実際に作り上げられたデザインの解説が興味深かかったです。開閉のピクトは私は感心できなかったけれど、普通のハンガーは確かに掛ける順番と構造が逆ですし、吹き消す照明という発想は面白いと思います。

また、照明のスイッチ盤のどれがどこに対応しているか分からないという話は、自分もよく経験することなので、良いデザインに世を席巻して欲しいですね。空想上の話になってしまいますが、近未来世界なら、水平のスイッチ盤(非物理)なんて、合理的で格好良さそうです。
しかし、筆者が一番力を割いて説明している、開発のためのワークショップについては、理解できても、自分が会社でそれを実現するポジションにいないので、やや熱が入らない読書になりました。勉強にはなりました。

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