安部龍太郎著「佐和山炎上」

戦国時代から明治維新までの、歴史小説短編集。
1本目は信長の比叡山焼き討ちを解く話ですが、その他は、イギリス公使オールコックの通訳・伝吉(ダン・ケッチ)など、他では余り見ない題材が多く含まれていました。
表題作は、西軍が破れた後の佐和山城落城に関するお話。関ヶ原の戦いは複数読んでいますが、その後の佐和山城について読んだことはないので手に取りました。
全体的に、どこか「遣り切れない」短編が多く、伝奇要素が強いのは安部氏らしいと思いました。
意外と、怪談話の「魅入られた男」が面白かったです。

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