「今年もやります!ミュージカル落語まつり!3」初日@赤坂区民センターを観賞。
http://www.aro-world.net/musical.html
ミュージカル落語は、劇団四季出身という落語家・三遊亭究斗が創作した、ミュージカルネタのオリジナル落語シリーズ。
もともと落語には興味があったものの、寄席は行き難く、文化ホールで行われる落語会にでも行くかな……と思っていました。そんなときにこのミュージカル落語の存在を知り、ミュージカルなら好きなジャンルなので楽しみやすいかな、と考え今回参加してみました。
結論としては、非常に面白かったです!
はじめて生の落語を観賞したのですが、真打ちの二人だけでなく、前座や二つ目もお上手なので、ずっと笑いっぱなしでした。プロを侮っていたことに、今は恥じ入るばかりです。
また、芝居と同じで、落語も生ならではの空気感があるわけですが、落語の場合はさらに客席の反応をみて調整しながら演じる度合いが強いように思いました。
本日の番組は下記の通り。
開口一番 林家たま平(前座)「みそ豆」
挨拶 三遊亭究斗
落語 三遊亭わん丈(二つ目)「蝦蟇の油」改作
落語 林家たい平「猫の災難」
トークコーナー(究斗の部屋・ゲスト林家たい平)
(仲入り)
落語 三遊亭究斗「ねこたち」
カーテンコール「Under the sea」
林家一門が古典落語、三遊亭一門が新作落語寄りの雰囲気でしたが、どちらも時事ネタ盛りだくさんで、わかりやすい喋りにされていると思いました。
噺家としては、即興力など含めて林家たい平師匠の方が一枚上手という感じかな。
ミュージカル落語は、予想外に「ミュージカル」でした。ト書きも台詞に組み込まれている一人芝居、という感覚で観劇しました。本日の演目は、題名通り「キャッツ」のパロディ。舞台を日本に移し、人間からはトラと呼ばれている爺さん猫(本名アスパラガス)を助けた人間の少年との交流を通して、かつての恋人グリザベラと再会し、二人で天に召されるまでのお話が展開されました。
グリザベラ以外の猫は、名前もモジリになっていて、マキャヴィティ→マタニティ(以前の飼い主にマタニティ服を着せられていたから)、オールドデュトロノミー→オールストローノミー(なんでもストローで飲むから)等、原型が微妙に残っているからより酷いことになっていました(笑)。
でも正直、私にとってはほとんど物語がない本家「キャッツ」よりずっとわかりやすく、笑ったり感動したりできたのでした。
ピアノ、オーボエの生演奏で、音楽もバッチリ。特にピアノの山本愛香さんは、ピアノだけでなくパーカッション+ソプラノ歌唱と大活躍でした。