海外のゲーム大手メディアとして、結構な信頼度と人気を誇るIGNが、「Top100 RPGs of ALL TIME」すなわち「歴史上最も良いRPG100選」を公開。
http://www.ign.com/lists/top-100-rpgs/
私は、もともと自分が好きか嫌いかで評価するタイプということもあって、ランキング制に意味を感じないのですが、錚々たるタイトルのなかに9位「Vagrant Story」があるという点に燃えました。
10位「The Witcher 3: Wild Hunt」より上位って、これは相当の松野氏ファンがIGN内部にいるな!(笑)
選考のコメントは半分がゲーム内容の説明でしたが、頷きつつ気になったのがこのくだりです。
Heavy stuff for a PSX game, but it's handled masterfully through beautiful art direction and some extremely impressive localization.
ローカライズの具合は日本語版プレイヤーにはわからないので、北米版が非常に気になりました。
調べてみたところ、ベイグラントストーリーのローカライズ担当者は、FF10のローカライズ担当者だったようです。FF10北米版といえば「ありがとう」を「I love you」と意訳した巧さに膝を打ったものです。氏の翻訳なら、ベイグラントストーリーの謎と重厚さがきっちり盛り込まれていたことでしょう。
でも日本語でも難解なセリフ回しだから、私の英語力では全くわからないだろうなぁ……。
逆に、55位「Shadow Hearts: Covenant(シャドウハーツII)」はローカライズの出来が良くない旨が書かれていて、非常にもったいないと思いました。
テイルズオブシリーズでは、43位「Tales of Symphonia」と57位「Tales of Vesperia」がランクイン。
シンフォニアが意外と高いです。いや、海外人気があるのは知っていましたが、なんと52位「Final Fantasy VII」より上位。初めて海外で評価されたテイルズオブシリーズなので、歴史的背景も含めてこの位置なのかな、と思います。PS版デスティニーのときは、なけなしの小遣いで海外ゲーム雑誌を買ったら酷評されていて凹んだので、ランキングにいるだけで感慨深いです。
ただし、コメントは……
The basic thrust of Tales of Symphonia's plot sometimes veered toward cliche, but the little chats between the colorful characters did much to make up for that.
と語っているところは「ところどころの展開は陳腐だが、キャラクターの魅力が満載」と読めばいいのかな。少し驚きました。日本だとシンフォニアの物語性ってかなり評価されていると思うのですが……。
まぁ、ヴェスペリアも「FF7(他多数のRPG)と基本プロットが一緒」と言われているくらいだし、確かにシンフォニアはご都合主義な箇所があるので、こう言われてしまうのも仕方ないのかな。
あと、終盤の救いの塔地下の「俺に任せて先に行け!」の展開連発などは、確かに陳腐としか言いようがありませんでしたね。
……まさか、作中でユアンがclichedと揶揄されているセリフと引っ掛けてないですよね?
評価と関係ないですが、掲載されているのがOVAのイラストという点は、残念でした。