Tokyo RPG Factoryのネオ・トラディショナルRPG「LOST SPHEAR」PS4版体験版を遊んでみました。
http://www.jp.square-enix.com/lostsphear/

LOST SPHEAR Demo

あらゆるものが白い霧となって消える「ロスト」現象に遭遇した少年が、対象の記憶を集めることでロストしたモノを復活させる力に目覚めてーーという物語。冒頭から1時間程度の展開を遊ぶことができます。
遊ぶ前のイメージは、率直に言って「昔風JRPGを免罪符に掲げた低予算RPG」というもので、ビジュアル的にも惹かれないと思っていたのですが、実際に遊んだら意外にも雰囲気のいい作品でした。

ロストスフィア

オープニングの「夢」の中の戦闘は、何の説明もなく始まるから意味がわからない上、絵的な派手さすらなく、導入としてまったく機能していないと思ったものの、それ以降は丁寧な展開です。
狭い範囲ですが「ロスト」する前の街や世界を歩けたので、それが失われた衝撃をキャラクターと一緒に感じることができました。

月は誰のものでもあって、月は誰のものでもない

トレイラーやスクリーンショットを見たときは冷たく感じたグラフィックも、実際に触れると温かみがあります。
BGMは美しく情緒的で、好きな部類。

キャラクターは類型的で、特別魅力は感じないけれど、いい子たちだと思えます。
お調子者がふざけた後に空気を読んで謝るところでは、キャラクターに嫌な気持ちを抱かずに済む台詞回しだな、と感心しました。

ごめんなさい、反省してます

体験版は続きが気になる良いポイントで終わっていて、ちょっと遊びたくなりました。

ただし、ゲームとしての面白さは今ひとつ。
まず、戦闘の面白さは伝わりませんでした。体験版では法石のカスタマイズなどができないためか、補助系の技がなく、基本的には攻撃するだけ。最初は位置取りが重要なのかと思いましたが、ボスは範囲攻撃が多いし、戦闘フィールド内の移動に制限がないため、これも戦略性とまでは感じられません。
セツナシステムとやらも、タイミングよくボタンを押して追加攻撃を発動させるという要素では、単に手間が増えているだけだと思いました。

アクティブタイムバトル

画面は、全体的に引き気味なのが気になります。カメラがトップビューで固定されている事もあって、キャラクターが非常に遠く感じました。

ワールドマップ

ワールドマップにおける主人公たちは、こうして見るとまるで豆粒です。

メニュー画面は、シンプルでいいと思うのですが、こちらも文字が小さすぎ。大きなテレビ画面で遊んでいるから可読性の問題はないけれど、バランスが悪いように思いました。

メニュー画面

また、「Unity」で開発したゲームの問題点として良く挙がる、全体的に「もっさり」としか言いようがない動作の鈍さにも閉口。
慣れれば気にならなくなる程度だとは思うのですが、あらゆるレスポンスに間を感じてしまいました。

街の人の台詞は状況で変わるし、テキストを楽しめる図鑑要素もあるし、RPGとしてキチンと作ってあると思うのですが、どうしても「低予算」と感じる見た目のせいで、それならインディーゲーム並の価格にして欲しい、と思わせるのがこのゲームの敗因かもしれません。
実際は、それなりの予算が注ぎ込まれていると思うのですけれどね……。

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