玉城夕紀著「青の数学 Euclid Explorer」

【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
高校生になった柏山は、数学で決闘するネットサービス「E2」に参加する。かつて交わした「数学をやり続ける」という約束を守って自分なりに数学と取り組み続ける柏山は、決闘や合宿を通して数学の天才や勝負師たちと交流し、数学とはなにかを考え続ける。

知人が「数学オリンピック」に参加していたので、どういう世界なのかという疑問があり、たまたま目に入った本著を読んでみました。

数学落第生レベルだった私には、問題を解く過程どころか、問われている内容もわからないような問題ばかりでしたが、学術書ではないので、話にはついていけました。本作において「数学」とは「哲学」のようでもあり、説明のつかないものに熱中する若者の、「なぜ数学をするのか」という疑問と試行錯誤は面白かったです。
逆に、理系の人間が読んで面白いのかどうかは気になります。
結末が尻切れトンボで、続編に続くにしても、もう少しまとめて欲しかったと思いました。

ちなみに、最終的に一番素直に応援できたのは、「人より数学センスに秀でているから数学をやる」という、行動原理がわかりやすいノイマン(庭瀬)でした。

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