現在地:トロフィーコンプリート

不思議な本の錬金術士

魔王戦は、アイテムを使うとその反撃効果で魔王が回復+能力アップして手が付けられなくなるので、「回復無効」の技なりアイテムなりを用意して対処すべきだったのでしょうが、思い切って「自動回復アイテム」「タイムカード系アイテム」を使わないという戦法にしてみました。
アイテムを活用しない場合、コルネリアの利点が薄れるので、スキルに回復技「ミラクハーブ」があるオスカーに入れ替え。

ミラクハーブ

状態異常は「慈愛の光」を付けた装飾品を作って対策したのですが、「ミラクハーブ」は状態異常も回復できるので強いですね。やっぱり、オスカーって植物限定の錬金術師なのでは?
どうしても犠牲者が出るだろうと思われた時は、総崩れになるより一旦後退してでも建て直す方が良いと判断して「そよ風のアロマ」を1回だけ使いました。

これは「錬金術士」としては邪道な戦いかただと思いますが、あえてアイテム封印のプレイというのも、なかなか面白かったです。

というわけで、無事トロフィーコンプリートできましたので、以下は総評です。

とても楽しく遊びました。
難点を挙げるとすれば、調合であれこれ考えていると、時間が吹き飛ぶことかな。

調合

パズル要素は不要だと最初思っていたけれど、うまくハマったときの気持ち良さは、旧シリーズにない喜びでした。

アニメ調のやさしいグラフィック

本作はPS4、PS3、PSVitaの3機種対応ソフト。
当然、PS4としては若干物足りないグラフィックかもしれませんが、アニメ調なので「デフォルメ」と捉えることができますし、メイン・サブのキャラクターモデリングは細かい装飾まで丁寧です。

キャラクター

個人的には、新作「リディー&スール」より、本作での造形の方がメリハリが効いて見えて好きなくらいです。
ただ、表情の変化に乏しく、笑顔か困り顔のどちらかだったのは演出的に不満でした。

遊びやすく&やり込みにも対応したシステム

システム面は、全体的に過去作より気楽に遊べるように配慮されていると感じました。
日数制限が撤廃されていたり、エンディングは1種類だけで誰でもシナリオ進行に添って進めればクリアできることなどは、その現れだと思います。
イベントは比較的短くまとまっているし、戦闘や移動も早送り機能が付いています。
また、全滅しても採取品の一部を失うだけなので、結構思い切った探索もできて、サクサク遊べました。

戦闘

ただし、仲間やアイテムが揃わない序盤の戦闘は、なかなかの歯応えでした。メーベルト農場のキメラビーストや、街道の黒プニといった要所でハードルが設けられていて、アイテムや戦法を研究させられました。

錬金術のアイテム作りだけでなく、武器・防具強化、ドールメイクなど色々な要素が盛り込まれていて、飽きさせません。

ドールメイク

ソフィーの衣装は2種類(+配信終了したDLC)しかありませんが、プラフタの外見は結構色々変化できるので、好みの外見になるまで凝るのも楽しそうです。

レベルアップが途中で終わってアビリティ制になる二段階制などは、プレイヤーがゲームに慣れた頃から自由度を上げるという、なかなか良い工夫だと思いました。ただ、最終的にアップできる数値の上限は決まっていて、結局全員のアビリティを最大まで育ててしまったのですけれどね。

奇を衒わない気持ち良いストーリー

物語は、後日談まで含めると結局王道の展開でしたけれど、ソフィーとプラフタの絆を描くという点では、非常に良かったです。

ソフィーとプラフタ

ただ、後半は完全にソフィーとプラフタの間だけでメインストーリーが進み、仲間で戦ったはずなのにイベントシーンでルアードと対峙するのは二人だけだったり、少し寂しい気がしました。

街はキルヘン・ベルしか存在しないのですが、どんどん採取場所が増えて行動範囲が広がっていくので、世界が狭いとは思わなかったです。

好感が持てるキャラクターたち

主人公ソフィーを筆頭に、キャラクターたちはみんな好人物。ラスボスですら、後日談では愛嬌を感じます。
基本的に裏表がない人々なのでストレスなく付き合えますし、言動はソフィーやプラフタへの愛に溢れているので癒されます。たとえそれがゲームのキャラクターであっても、好意をもって接してくれれば、こちら(プレイヤー)も好意を返したくなるんだと実感しました。

コルネリア

一番お気に入りのコルネリアは「リディー&スール」にも再登場しているようです。父親を探す旅の顛末はそこで描かれるのでしょうか。だとすれば「リディー&スール」もやりたいなぁと思ってしまいました。三部作制で話を引っ張る制作側の思惑に完全に乗せられている……。

また、どのキャラクターも、主人公以外の人物との関係が描かれていて、思い掛け無い交友関係が見えるので、沢山散りばめられたイベントはいつも楽しめました。

ホルストとパメラとテス

普通のRPGではなかなか少ないサブキャラ同士でのやり取りも複数あり、一つの街が舞台だからこその「みんなが知り合い」というある種の安心感があると思いました。

初めての「アトリエ」にもオススメの良作

結論として、ストレスを少なくして楽しんでもらおうという「おもてなし」の精神を感じたゲームでした。
アトリエシリーズに興味を持ったけれど、作品数が多くてどれを遊べば良いのかわからない、という場合にもお勧めできる1本です。

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