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国立劇場第93回歌舞伎鑑賞教室「連獅子」(解説・歌舞伎のみかた付き)を鑑賞しました。
http://www.ntj.jac.go.jp/schedule/kokuritsu_l/2018/3061.html

私は舞台は好きですし、伝統芸能の分野に関しても、能、狂言は過去に数回鑑賞していて、2012年に文楽も鑑賞済み(2012年2月11日記事参照)。しかし歌舞伎だけは縁がありませんでした。
せっかくなので、歌舞伎デビューは歌舞伎座で果たしたい、と思っているものの、観る気になった演目は歌舞伎座でなく新橋演舞場やシアターコクーンだったりする……という話をしたところ、伝言ゲームで肝心の部分が抜けて伝わったらしく、ある方から本公演に誘っていただきました。
そんなわけで、歌舞伎座でデビューはできなくなりましたが、これも何かの縁なので参加。

事前に、坂東巳之助による解説「歌舞伎のみかた」があり、休憩後に「連獅子」が上演。
解説が滅法面白かったです。概ね知っている情報ではあったのですが、観客から2名舞台に挙げられて、摺り足、見得、差金や扇子の扱いなどを体験してもらいながら説明するという趣向が面白かったです。最後に花道を歩いて退場するのは気持ち良さそうでした。
芝居というより舞踏作品である「連獅子」を楽しく観られるか心配でしたが、中村又五郎・歌昇親子の狂言師による我が子を蹴落とす振りの辺りから、その俊敏さと力強さに魅了されました。個人的には、後半にあるあの有名な「毛振り」よりも面白かったです。一方、間狂言の「宗論」はコミカルで笑いも起きて、緩急が効いた作品でした。長唄囃子が入って、豪華さがあるのも良かったです。
細かいところでは、煌々と明かりがついている中、裃後見が二畳台やボタンの枝を持ってきて設置するのは、日頃観る舞台ではない光景で面白く感じました。

解説含め2時間もかからない短い公演ということもあり、退屈することなく観られました。いきなり長い一本の歌舞伎を観るより、入門編として良かったかもしれません。

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