東京(丸ビル内)のフレンチレストラン「SENS&SAVEURS」でディナー
https://www.hiramatsurestaurant.jp/sensetsaveurs/
フレンチ好きとして、一度行ってみたいと思っていた新進気鋭の名店(ひらまつ系列)。
数年間温めていた期待が膨らみすぎて、評価は辛くなるのでないかと危惧していましたが、素晴らしいひと時を過ごせました。
実は、先日行われた「食育丸の内」の企画「五感で味わう素材の魅力×体にやさしいフレンチディナー美食会」で参加。
最初から最後まで、魚のフルコースという面白い企画でしたが、予想以上にバリエーション豊かでした。
単純に魚だけで食べるのでなく、考えたこともないような新しい組み合わせ(例えば「サーモンのマリネにタイムのソルベが添えてある」「寒鰤とフォアグラを合わせて食べる」など)に驚かされました。
もちろん、基本的な料理も美味。貝殻をそのまま使ってオーブン焼きにした帆立貝は、もう一皿おかわり!と言いたくなります。甘鯛のウロコ付きの皮を揚げた添え物は、サクサクの音と食感、味わいでお気に入りになりました。
- スモークサーモンのマリネ 季節野菜とキアヌのタブレ
オレンジ風味の人参のクレーム フレッシュタイムのソルベを添えて- 新潟県佐渡島産寒鰤のグラヴィラックスとフォアグラのデュオ
蜂蜜とレモンのヴィネグレット 蕪のマリネと赤玉葱のピクルス- 北海道産帆立貝のオーブン焼き レモングラスの香りと共に
縮み法蓮草と石川県産カルナローニ米のリゾット- とみつ金時のニョッキ セップ茸のアラクレーム ヘーゼルナッツのグリエ
オマール海老と北海道白糠町産灯台ツブ 黒トリュフのエムルッション- 愛知県宇和島産アマダイのオーフー 根菜のフォンダン
スペシャリテのシトロンコンフィーと土佐文旦のソース- 茨城県産鮟鱇のロースト 小ヤリイカのソーセージファルシー
石本ファームの大長ナスとトマトのコンポテ エピスの香る赤ワインソース- 奈良県明日香村中井農園苺「古都華」
滑らかなバニラのフランと苺のジュレのコンビネーション
抹茶の香るヨーグルトムース 苺のジェラート 桜のメレンゲを添えて- カフェ・ミニャルディーズ
どの料理も非常に奥行きのある味でしたし、コース全体の緩急だけでなく、メイン料理は一皿ずつに、箸休めとなる要素が設けられているなど、トータルバランスをよく考えた作りだと思います。
フレンチらしい、見た目の美しさ、可愛らしさもあって、終始ウキウキ。
食後のカフェについたミニャルディーズは、可愛い和風の箱に入っているという予想外の見た目で、最後まで楽しめました。
さらにお土産のチョコレートまで頂いてしまい、帰ってからも楽しみは続くという喜びでいっぱいでした。
料理説明だけでなく、鴨田シェフと直接お話させていただく機会もあったのですが、非常に気さくに味付けのコツや調理法まで教えてくださいました。こうやって惜しみなく技術を明かしても、追い付かれることはない高みにいる自信がないとできないことですよね。
またシェフもそうですが、支配人以下スタッフが総じて若く驚きました。若干人数が少なめかなと思いましたが、客の求めに応じた過不足なく手際よいサービスを味わわせてもらえました。また、若さゆえか全体的にキビキビした印象もあって、個人的には好感が持てました。
強いて難点を挙げるとーー
丸ビル35階という、都内でも有数の夜景を誇る店なので、景色もよかったはずなんですが、もう私の視線はずっと料理を向いていたので、全然意識に残っていないということでしょうか。また行って確かめねばなりませんね。