眉見鋭心(アイドルマスターSideM)とテイルズオブシリーズの与太話、まさかの第二弾。
【前回】鋭心にみるクラトス18歳の幻影(2021年11月20日記事)
はじめに・エピソードゼロ前の世界と後の世界
先日配信されたエピソードを読んで、かつて「ステージの上の鋭心をファンとして無責任に応援することはできるけれど、眉見鋭心という個人を理解できないから担当できない」と直感した自分は正しかったと分かりました。
※注意※以下、10/9配信エピソードゼロ「C.FIRST」第3話ネタバレを含みます。
正直、なにも語らずに担当を辞めるPがいても仕方ない過去が明かされたと思っています(もちろん、逆に無茶苦茶燃え上がっって担当に決めたPもいると思います)。
1年間積み上げてきたキャラクターイメージを崩す展開って、凄い判断だなぁと思いました。
エピソードゼロ3話の配信で鋭心の解釈が変わるという予告はありましたが、実際に読むまで、自分はさほど衝撃を受けない自信を持っていました。
というのは、これまでの言動から「演技しているときがある」ことは伺えていたからです。
たとえ演技だったとしても、最終的に鋭心がした言動が好きだから大丈夫。しない善よりする偽善だから、仮に偽善者でも上等だと思っていました。
結論としては、ちょっと揺らぎました。
鋭心自身は、想像していたよりも正義を貫く人でした。どこまでも愚直に正しさを追い求めて、結果正義を見失っていました。ソロ曲KARMAの歌詞で「正義ってなんだ?」と歌う意味がわかったくらいです。
しかし私は「俺はその言葉(正義)が世界で一番嫌いなんだ!」と言い放つロイド(テイルズ オブ シンフォニア)に共感できるので、「正義」が行動理由の鋭心は、実は苦手なタイプかも知れないと気付きました。
ルークとの類似点
さて突然ですが、キャラクター当てクイズがあったとして、
- 赤髪緑眼
- イメージソングのタイトルが「カルマ(KARMA)」
- 慢心して特権を振り翳し、人を傷付けた過去がある
- 反省と変化を表すため断髪する
- 罪を償いたいと思って自罰的・利他的に行動している
- バンダイナムコのゲームのキャラクターである
ここまで条件を列挙しても、眉見鋭心とルーク・フォン・ファブレ(テイルズ オブ ジ アビス)のどちらか当てられないって、そんなことあります?(笑)
その上、剣で戦うSSRアニメーションがあるから、「剣で戦う」を条件に入れても確定しないのが笑えます。
両親が「自由」を履き違えて子供を甘やかし、教師がそれに阿った結果、学びの機会がない箱庭にいた点も、鳥籠の中にいたルークと大差ないと解釈できます。
ーーそうやって笑うしかないなぁ、という心境で配信日を過ごしました。
ルークとの相違点
先にルークと似ている箇所を列挙してみましたが、実際はルークと真逆のキャラクターだと思います。
親善大使ルークは意図して人を傷付けたことはない(過失はあった)けれど、中学生鋭心は意図的に人を傷付けたからです。
正直、私はこの鉄拳制裁という名の暴力事件を起こしていた過去が受け入れられず、配信からこの2日間、ずっと頭を抱えていました。相手も反撃はしたようだけれど、先に手を出したのが鋭心であること、演技以外で人を殴れる人だったこと、そしてなにより「人を殴っても悪いと思っていなかった」ことが飲み下せなかったのです。正直、いまでもこの点には躓いてます。
相手が悪事をしていたとしても、それに対して個人の正義をぶつけて暴力で対抗しては、法治国家になりません。
まあ、SideMって割と治安が悪い世界だと思っていますが、一応現代日本なので、倫理観は現代人のものを適用して欲しいと思っています。だから、人を殴ってはいけないという倫理観を、鋭心が持っていなかったことに唖然としました。
と言いつつ他人を「言葉の刃」で斬りつけた過去だったら、むしろ大喜びしたと思うので、これは個人の嗜好の問題かも知れませんが……。
それから、自己意識の変化もルークとは正反対です。
ルークは断髪以降、自分で物を考えるようになり「こうしよう」と意志を主張する「自我の芽生え」があったけれど、鋭心は逆に他人に舵を委ねて自分を見失い「こうすべき」で動いている「自我の喪失」真っ只中にいるのです。自分の正義を信じていた断髪前の方が、まだ健全な精神だったと言えます。
その癖、自分ならその場での最適解がわかると疑いなく思っていたり、「俺に命令しろ」と命令してくるあたり、傲慢さは残っているし、周囲にヘルプを出せないところなんかは、ルークよりアッシュに近い気がします。
ーー正直、「ルークに似ている」より「アッシュに似ている」方が、未来を暗く感じて怖いのですが……。C.FIRSTの活動を通して少しずつ「幸せになりたい自分」を肯定していけることを願うばかりです。
理想と現実で暴かれるPの癖
無茶苦茶脆い人だったとわかった一方で、人のために生きようと決めてから、以後少なくとも3年は貫いてきた意志の強靭さには改めて感心しました。
だからこそ歪なのだけれど、父親にも「最適解」の台詞を返して微笑む役者っぷりには、ゾッとすると同時に正直萌えました。
実際、鋭心が演じている「正しい眉見鋭心」は、正に私がこうありたいと思う理想像なのです。だから申し訳ないけれど、私はあくまで無責任なファンとして、ステージ上、カメラの前の鋭心だけ喜んで摂取させていただきます。
他のPと意見対立しそうですが、彼がたまに弱音は吐いても正しい眉見鋭心を演じ続けてみせるなら、それはそれで応援します。推しであり続けるかは、様子見中です。
眉見鋭心がこれまで我々に見せていた鋼の自律心が、ノブレス・オブリージュではなく贖罪意識だったと分かり、ノベライズタイトルが「贖罪のクラトス」なクラトス・アウリオンの幻影を見るのも一応間違いでなかったかな、と思いました。
それにしても、好きになった男が、珍しく手のかからない大人だと思っていたら、また色々溜め込む自爆型の男(機動警察パトレイバー漫画版における篠原遊馬の評)だったことに、自分の「癖」って結局これなのかと脱力しました。
余談1
鋭心の生まれなかった「弟」との年齢差は、いまのところ明言されていませんが、
- 鋭心は双子座
- 初SSRが鏡に映ったイラスト(チェンジ前)
- 性別が確定している(安定期まで進んだ可能性が高い)
- 両親とも有名人であるため、産休を取ったらニュースになったはず
ということから、私は双子の弟説を取りたいです。その方が、鋭心の至った結論に納得もできました。
余談2
有名人の子供が事件を起こしたときに、示談でまとめたとは言えスキャンダルにならなかったのか?という疑問は、祖父が大物政治家だったと仮定すると説明つくので、自分の妄想が予想外の面から補強されたなと思いました。
余談3
この記事のトップ画像をAkinatorで出した鋭心とルークにしようかと思ったら、ルークを導き出す設問中にこれがあって、さすが魔人、人の心がないな!と思いました。