司馬遼太郎著「燃えよ剣〈上〉」

取り敢えず上巻のみ読破しました。

明治維新以降の近代史というものは、日本史の授業で駆け足気味に触れる程度なので詳しくありません。新撰組も左幕派の人斬り集団程度の理解でした。
元々は攘夷を掲げていた事を知り、成り立ち等は眼から鱗でした。勿論、歴史「小説」なので創作性が高いことは承知していますが、この辺の経緯自体は史実に沿ってる筈ですよね。
司馬遼太郎作品自体は、高校時代に「竜馬がゆく」を途中まで読んだ記憶しかありません。そんな訳で、司馬先生の文章には大変久し振りに触れましたが、その前に読んでいた小説が翻訳物の「武器よさらば」だったこともあり、歴史に疎くてもある程度背後関係を説明してくれますし、読み易い文章で面白かったです。下巻は貸出中でまだ読めてませんが、続きも楽しみです。

ただ、改めて司馬作品に触れて不満に思った事が2点ありました。
まず、インテリ嫌いなのかなと、と感じた点。「竜馬」でも武市半平太の評価が辛くて、人物に対する好悪が激しい人だなと思った記憶がありますが、「燃えよ剣」でも山南敬助や伊東甲子太郎には興味がないのかなーと思いました。
それから、女性の扱い。基本的に、出て来る女性は主人公と懇ろになるか、指針・安らぎになる存在の二択(後は主人公に関わらない友人の妻)で、主人公の付属品的に感じてしまいました。
別段ラブロマンスが読みたいわけじゃないので良いのですが、なんとなく物足りないのも事実。女性として、女性の使い方に不満なのかな。

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