• 2015年登録記事

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TVアニメ「アルスラーン戦記」19話「冬の終り」
http://www.arslan.jp

エンドカードは大暮維人先生のファランギース。
大暮先生という時点で、ファランギースかタハミーネ王妃の二択ですよね!

今回はほぼ9割ヒルメス回というか、ほとんどサーム回でした。
戦記物感が出ていて非常に良かったです。パルス側がお得意の釣り野伏せをするだけでなく、聖騎士団側が盾と槍のファランクス戦術を取ったので、双方が戦っているという感がありました。
サーブル城の立地も、ビジュアル表現だと難攻不落と言われる所以が一目で分かり、圧倒されるなと思いました。
ただ、Aパートの回想が長過ぎた気がするけれど、あれはパルスの現状を忘れてしまった視聴者がいた場合のフォローなんでしょうか。

あ、ザンデの武器だけは相変わらずギャグみたいでした。あの長物を、行進中ずっと立てて持ってるのかと思うと、笑いが込み上げてきます。ただ、真後ろの兵士は心配で溜まらないでしょうね。
また、前週の次回予告を見て、クバード卿が仲間に加わると思ったから、得物が被らないようにお小遣いで買って来たのかな。だからクバードが色々言って来たときに苛々してしまったのかな。なんて勝手にメタな想像をしてしまいました。

ヒルメス側にスポットが当たると、ヒルメスも良い主君なんじゃないかと錯覚してしまうのですが、クバードが看破した通り、自分の復讐のために敵国を手引きし、パルスの民を苦しめている時点で、どんな良い言動をしようとマイナス評価だよなと思います。

(すでに該当サイトでは告知済みですが、こちらでも記事にいたします)
2015年10月31日をもって、ユアンさまサーチのサイト検索機能を終了することにいたしました
長年のご愛用、誠に有難うございました。

サイト検索を終了する理由は、下記の通りです。

  • 現在使用しているサーチ機能が、増加・進化するブラウザ環境に対応できていない
  • 巡回作業等の時間確保が難しくなっている
  • 現在では創作活動の発表場所がSNS等に移っている

3点目の理由だけであれば1件でも登録者様がいらっしゃる限り続けるつもりでいたのですが、1点目の理由が致命傷となり、技術の進歩に付いていけない以上、ネットワーク上で登録者様の情報を預かっていてはいけないと判断いたしました。

サイト検索機能以外のサービスは当面提供予定ですが、「サーチ」という名称では不適当だなぁと思っているので、これに関しては追々検討いたします。
猶予期間が長いのは、その改装作業に掛かる時間を見越していたりします……。

ひこ・田中著「お引越し」

【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
レンコの両親が離婚し、父は引越していった。母は「母さん」から「ナズナ」に変わっていく。レンコは名字を父の姓から母の姓へ「引越」するか問われ悩みつつ、自分の居場所を決めていく。

両親が離婚した、ということ以外、事件はなにも起きないということに驚いた作品。
もちろん、離婚自体は大きな事件ですが、そこから物語が始まるのに、2人を仲直りさせようと子供が頑張ったり、大喧嘩するでもなく、ただそれまでの3人の日常が2人の日常になったことで諸々が僅かに変わり、少女が大人になっていく姿を描く物語。
淡々としてはいますが、2人暮らしになった母とレンコが、2人で暮らす生活のため「契約書」を交わして家事分担などを決めるのは面白かったです。

子供視点の一人称長編の上、登場人物たちが京都弁なので、個人的には読み難いと感じるところもありました。

ところで、表紙の写真は道を猫が歩いている光景なので、猫が登場するんだと思い込んだのですが、まったく関係ありませんでした。
自分の思い込みなのですが、ちょっと騙された気分になります……。

3DSのダウンロードソフト「ソリティ馬」体験版を遊んでみました。
http://www.gamefreak.co.jp/solitiba/

これは面白い!
プレイの止め時を忘れてしまい、寝不足になりました。
強制的に終了期間がある体験版で良かった、と初めて思ったくらいですよ。

「ソリティア」をすることで馬を走らせ、レースに勝つゲーム。
どうして「ソリティア」と「競馬」を混ぜようと思い付いたのか不思議です。でも、この2つのバランスが絶妙なんですね。「ソリティア」で多少失敗しても、コース取りをうまく指示すれば挽回できたり、その逆もまた然り、という塩梅。運の要素も強いけれど、馬の能力だけでは勝敗が決まらない“幅”が、毎回のレースへの真剣さに繋がるように思います。
やることは多いけれど、チュートリアルが充実しているし、システムに精通しなくてもそれなりに遊べます(例えば、私はブーストカードの使いどころが分からないままG1レースに勝ってたりします)。
ガンガンキッドもG1馬に育ったし、ワンコインという低価格も魅力なので、これは買っちゃうかな。

ちなみに、「BGMが秀逸なダウンロードゲーム」として名前があがる本作品ですが、私の腕前では、レース中に曲を聞いている余裕はありませんでした。

以上、非常に良くできているのですが、主人公がちゃらんぽらんなことは、慣れるまでイラつきました。
男女でほとんど差がないので、男主人公の方が受け入れやすかったです。

多田容子著「やみとり屋」

【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
生類憐みの令の圧政下、春之介と万七郎は、向島で鳥を密猟し喰わせる隠れ宿「やみとり屋」を営んでいた。悪政に反発する浪人が集まる店では、やがて幕府転覆の計画が練られるようになる。二人は目付に追われ江戸を脱出しようとするが、常連客だった隠目付により捕縛される。隠目付は、無図の春之介に幕府を守るため不満の捌け口として宿を作る密命があったと読む。

綱吉時代の江戸を部隊に、上方出身の二人が漫才をしているような時代小説。

面白かったです。
やみとり屋の二人が密告されて、逃げつつ常連の中の裏切り者を探すようなミステリー仕立てを想像していたのですが、どちらかというとしゃべり(ボケと突っ込み)の「言部流舌法」がまず第一に有る、意外な設定でした。
読み直してみると、紀文屋と花魁だとか、万七が剣を習った神咲の爺だとか、必要がないと思われるその場限りのエピソードがあったり、なぜ最後に春が刺されたのか腑に落ちないところはあるのですが、漫才なんだからそれで良いんだ、と言われればそうかと頷けます。
やみとり屋に集まる男たちが、個性的で面白いのです。
春と万七は、某お笑いコンビがモデルということで、読み返せば確かにあの二人を想定して書かれていることが分かります。
私は、モデルの彼らについて、TVバラエティのトークをしている姿しか見ておらず、暴力的だとか下品だという印象を受けて苦手だったのですが、本作の春と万七はスッと受け入れられました。
特に面白いと思ったのは、ボケ役の春之介です。
なんせ、一人称視点で語る主人公であり、過去も明らかなのに、何一つ本当のことがわからないのですよね。
恐らく、隠目付・香取が語った意図は外れていて、本当に作為はなく、単に気の向くままだったと思うし、「言部流」の教えも、自分で考えた作り話の可能性が高いと私は感じましたが、その印象も読み手によって異なるだろうという点が、春という人物の面白さなんだと思います。