• 2015年登録記事

幡大介著「千両役者捕物帳」

【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
旅一座の女形・千代丸は、北町奉行所同心・桜山家のご母堂の凶器を鎮めるため、亡くなった娘の身代わりを演じたところ、今度は遠縁の親戚・千太郎として跡継ぎに仕立て上げられてしまった。一座も者も千太郎の小者を演じつつ、八丁堀の陰謀に巻き込まれていく。

予備知識なく、本屋で「時代劇」フェアとして平積みされている中から、面白そうだ!と直感で選んだ本。
タイトル通り、末は千両役者と見込まれている女形の千代丸と仲間の旅芸人達が、姫君や同心等の役を演じつつ謎の事件を解くコミカルな時代劇。ある種の演劇小説である点や、旅一座のキャラクター性、出自は小作人の役者が同心たちの世界を盗み見る面白さといったものがありましたが……残念ながらこのお話はシリーズの1巻目だったのですね。そのため、一冊丸ごとが序章。登場人物の紹介と、多くの謎を提示しただけで終わってしまいました。正直、拍子抜けでした。

藤本勘太郎一座の面々が、キャラクターとして立っているだけでなく、頼りなかったり狡かったりしつつも、肉親のような情で結ばれていて、みんなが千代丸を助けようと必死なのが良かったです。
また、最初のお芝居をしているときの、台詞がすっぽ抜けてアドリブでとんでもない展開にしてしまう辺り等は多いに笑いました。

よみうり大手町ホールの「新妻聖子コンサート2015 ~ Musical & more …~」19:00回を観覧。
http://www.seikoniizuma.com/wp/

最初にコンサート内容と関係のない話で恐縮ですが、終演後、シルヴェスター・リーヴァイ氏に遭遇しました!
来年の東宝新作ミュージカル(王家の紋章)の繋がりで、来日中の氏が観覧されていたのです。もちろん関係者に囲まれていて声なんて掛けられませんでしたが、「エリザベート」の大ファンとしてはとてもテンションが上がりました。

セットリストは下記の通り。

  • 0.Overture
  • 1.SWAN LAKE(オリジナル曲)
  • 2.自由の鳥になれ風になれ(オリジナル曲)
  • 3.ラマンチャの男(ラマンチャの男)
  • 4.Sisters(オリジナル曲)
  • 5.僕こそ音楽(モーツァルト!)
  • 6.私だけに(エリザベート)
  • 7.Interlude
  • 8.Lover Come Back to Me(ジャズ)
  • 9.抱いてくれたらいいのに(工藤静香)
  • 10.I love you(尾崎豊)
  • 11.I Dreamed A Dream(レ・ミゼラブル)
  • 12.Bring him home(レ・ミゼラブル)
  • 13.GOLD(GOLD~カミーユとロダン〜)
  • アンコール Nessun Dorma(トゥーランドット)

今年、TV番組のカラオケ採点バトルで優勝されたと聞いた時は、機械採点にはコツがあるから、必ずしも歌の善し悪しでは決まらない……などと思ったのですが、歌はさすがにお上手でした。
また、バンドも4人とは思えない厚みのあるサウンドで、生の迫力に圧倒されました。特にピアノ演奏の五十嵐宏治氏はピアノとキーボードの同時弾きであれだけ繊細な音が出せるのは驚きです。

出だしの「SWAN LAKE」は、白鳥の湖を打ち込んでいる曲の面白さは面白かったものの、バックミュージックは強過ぎ、マイクはエコーが効き過ぎだったと思います。このバランスの悪さは2曲目以降は調整されていました。
個人的には、オリジナルの「Sisters」が一番素敵な曲だと思いました。
歌い始めた瞬間、オリジナル曲なのに知っている!と驚いたのですが、今回連れて行ってくれた友人からCD「アンダンテ」を借りたことがあり、そちらに収録されていたことに後で気付きました。

ミュージカル曲に関しては、後半のレ・ミゼラブル2曲が良かったです。特に「Bring him home」。つくづく名曲だなと浸りました。日本語版「彼を返して」で歌って貰えたら、もっと台詞と合わせて味わえて嬉しかったです。
ただ、レ・ミゼラブルの曲に関しては、既知だが聞き込んでいないという点が良く作用したのかもしれません。
中盤のミュージカル2曲に関しては、私が中川晃教版(初演ライヴ盤)と宝塚版に聞き慣れてしまっているので、そのリズムを崩されると没頭できないのが難点でした。あと、英単語だけ流暢なのも却って引っ掛かるものですね(笑)。
モーツァルト!なら「ダンスはやめられない」、エリザベートなら「最後のダンス」の方が、彼女には合っているのでないかと思います。

アンコールの「Nessun Dorma」は、オペラ歌手でないため低音が物足りませんでしたが、高音部分は素晴らしい響きでした。

“持ち歌”だと思っていた「命をあげよう(ミス・サイゴン)」が聞けなくて少し残念でしたが、ミュージカル中心に緩急のバランスが良いセットリストだったと思います。
また、歌だけでなく合間のMCが気さくでテンポ良く、楽しい1時間30分強でした。

アマン・マアルーフ著 牟田口義郎訳「サマルカンド年代記 ー『ルバイヤート』秘本を求めてー」

11世紀ペルシャの詩人オマル・ハイヤームの半生と、彼の手稿本が歴史の中に消え行った経緯を語る前半(第一部・第二部)と、その手稿本を目的に中近東へ渡ったアメリカ人ルサージが、イラン立憲革命に巻き込まれ、そして手稿本が本当に失われるまでを描いた後半(第三部・第四部)の二部構成。
正直、中近東の歴史をまったく知らないので、どこまで真実でどこからフィクションなのか混然としているくらい、色々信じてしまいそうな濃さでした。
知識人としては一流でも、物事は成さずに終わるオマル・ハイヤームに対し、暗殺教団の開祖ハサン・サッバーフと、セルジューク朝全盛期の宰相ニザーム=ル=ムルクは、善し悪しはともかく、こういう人物が実在するのかと感心しました。まさに、事実は小説よりも奇なり。

全体的に淡々としていて、訳も少々読み難かったのに最後までページを捲り続けたくなる、不思議な魅力があります。
ただ、手稿本がルサージの手に渡る紆余曲折が、シーリーン王女の好意でしかなく、それまでの盛り上げに対して少し弱いようにも思ったり、結局ハイヤームもルサージもすべてを失う終わりに、虚しいところもありました。

ちなみに、個人的には、四行詩というものの魅力が分かると良いなと思って読み始めたのですが、その辺は全然感じられませんでした。
「ルバイヤート」が「ルバーイ」の複数形ということが勉強になったくらいかな。

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改めて、再挑戦。
調査隊は引き続き、大菅博士と学生(助手)の箕田、人足の田中、軍医の小森、朴訥な雰囲気がある加藤軍曹と秋田犬の小嵐丸という、大日本帝国の愉快な皆さんです。
島名は、前回の名は験が悪いので漢字を変えて、運気を呼び寄せるべく「勝運島」にしました。

現在地:10月12日1:46
島の南東部分は一通り探索し、山を越えた先に中継キャンプを作ったところ。

山道の前にいた、四つ足の動物と覚悟を決めて戦い、危うく死者が出る前に倒せました。山を越えた先のエリアでも、別のエリアとの連結部らしき浅瀬にいたので、要所に配置されていて、戦闘を完全に回避することはできない仕様のようですね。
山越え自体は、携帯食料の残り量との戦いでした。
一度誤って道を戻ってしまうというミスもあり、ギリギリの状態だったので、辿り着いて直ぐキャンプが出来た瞬間は本当に安堵しました。

ウミガメの孵化を確認したいという箕田の発言も聞きつつ、一度山を超えると、もう一度戻る気にはならないなぁと思って躊躇していたところ、洞窟の入り口を見付けて、逆側の出口を通ったらなんと山の南側に戻れました!
短縮ルートがあったのか、と喜び勇んでウミガメを確認しに行きました。ムービーが用意されていたのは驚きました。
ところが、通り抜けた筈の洞窟が見付かりません。もしや一方通行……? 仕方ないので、食料がある内にもう一度山を登ろうと思います。

このゲームは一人称視点、且つ、BGMがなく島の環境音しか聞こえないので、没頭し出すと、自分が実際に島を探索している気持ちになりますね。
動物の鳴き声や植物の揺れる音に、時折ビクッとして、我に返ったりしています……。

都合により、22日まで不在にします。
日誌更新はできれば行う予定ですが、外部からの投稿になるため、メールフォーム確認等はしばらく行えません。
よろしくお願いいたします。