遅くなりましたが、改めて、New3DS専用ソフト「ゼノブレイド」の感想です。
とても面白かったけれど、後半になるほど不満が募り、結果として私の評価結論は辛めになりましたので、その点をご了承の上お読みください。
世界を探索する楽しみ
このゲームの最大の加算点は、世界を探索する楽しさだと思います。
ストーリー主導型なので、真の意味では「オープンワールド」と評すべきでないのでしょうけれど、「あの道を通ってここに出るのか」と自分で道を切り開いているような発見の連続で楽しみました。
もっとも、私が純粋に楽しかったのはマクナ原生林まで。マップでは判断できない高低があるヴァラク雪山だとかは、逆にストレスが溜まりました。
そして、せっかく用意されているエリアがシナリオ進行で最終的には行けなくなってしまうのが、ストーリー主導型ゆえの弱点だと思いました。
また、スキップトラベルでランドマークを転移できるのは助かるのですが、もっとピンポイントに移動したいと思ってしまう辺り、人間は欲深いですね。
複雑で壮大な物語
監獄塔(初回)までは、謎が散りばめられた物語に引き込まれたし、終盤の展開はなかなか衝撃的でした。
後半になるにつれて、イベントシーンが長くて携帯機プレイは結構辛かったので、Wii版で腰を据えて遊んだ方が評価が高かった可能性があります。
作業感が強いクエスト
私が早々に飽きてしまった原因の1つは、クエストです。
序盤は面白かったのですが、やらされることは、下記のパターンしかないのですよね。
- フィールドでアイテムを集める
- フィールドで特定の敵を倒す
- 特定の人物と話す
特にアイテム集めの難易度が高く、延々エリアを走り回って拾ったり、ドロップ狙いで同じ敵を倒し続けたり、ということを繰り返させられました。私の運が低過ぎるのか、1つのクエストをクリアするために、1時間も同じ場所で同じ雑魚を倒し続けたこともあります。
それならクエストをやらなければ良いのですが、報酬が設定されていて、かつ地域とのキズナという要素もあると、やらないと損だと思ってしまったのでした。これは私のコレクター気質も悪く働いたと思います。
また、名前付きNPCが依頼者の場合は「サブイベント」的な内容になっているので、これがクエストを消化するモチベーションを生む反面、報告が不要な消化クエストと比べると面倒に感じるという、二律背反がありました。
仲間と一緒に戦う戦闘
技を繋げて仲間と連携するというところが、このゲームの特長だと思いました。
アクションRPGだと、コンボと言ったら基本的にはプレイヤー1人の技が連携することだと思いますが、このゲームは仲間に合わせて技を出していくことが重要なんですね。
戦闘中の会話なども含めて、皆と戦っている感が強かったのは良かったと思います。
ただ、7人も仲間がいるのに、3人しか戦闘に出せないのは勿体なかったですね。私は中盤に戦闘メンバーを固定化したことで戦術も一辺倒になり飽きてしまったのですが、操作キャラクターを変えると、立ち回りが変わってまた研究し直す楽しみがありました。
更に欲を言えば、戦闘戦後に抜刀と納刀を挟まず、宝箱を毎回開けずにオートで拾ってくれると良かったなと思います。あと、仲間の行動設計もしたかった……ということで、FF12の戦闘システムは偉大だと改めて思いました(笑)。
ストレスの溜まるインターフェース
率直に言って昨今のゲームとは思えないレベルです。特にアイテム関連は何度も嘆いた通り。
意図が分からない所持数制限、アイコンで表示されるため一見で把握できないアイテム一覧、アイテム整理のし難さ。この辺は誰もが引っ掛かる変な仕様だと思います。
そしてプレイの最後に強制的に引き継ぎアイテムを選ばされることになり、選択中にソート順を変えたら、指定していたアイテムが全解除された瞬間、苛立ちが頂点に達しました。
装備もやり難いと思っていたのですが、Wii版は全装備が一見できて良かったようですね。
そういえば、装備が見た目に反映される仕様も、衣装センスによっては止めて欲しいものなんだなと思いました。頭装備はギャグかと疑うものが多かったです。
結局、初期装備が一番良かったのでは……。
なお、どこでもセーブなど、携帯ゲーム機との相性は良さそうに見える本作ですが、このボリュームは据え置きで遊ぶべきです。
私は3DSを買うタイミングが欲しかったので、New3DS版で遊びましたが、恐らくWii版で遊んでいれば、5割増評価だったと思われます。勿体ないことをしました。