• タグ 『 花組 』 の記事

今日帰りにドリームジャンボを買った際、当選抽選会場が東京宝塚劇場であることを初めて知りました。
抽選会と貸切公演のセット、みたいですね。宝くじの抽選会がそんな面白いことになってるとは知りませんでした。
宙組さんは、二回公演日なのにお疲れ様です。

【第17場 王家の大殿】
連れ戻されたキハは、招聘されヤン王と対面する。火天会のスパイである事を突き止めていたヤン王は、二人の仲を糾弾し、タムドクにキハを憎ませるため、キハの仕業と見えるよう自死する……

非常に些細な疑問ですけれど、サリャンは何時から大殿に潜んでいたのでしょうか。16場でチョクファンが国内城にキハを連れ戻した所で、途中から付けていた?
火天会士たちは、上手の二人が階段で側転しながら登場するパフォーマンスで、下級生と娘役で構成されてるチームなのに、なかなか魅せ方を心得てますね。サリャン@華形の殺陣は、安心の出来だし、火天会の人材は優秀ですね。
そして、かなり周囲がどたばた動いているのに、ぴくりとも動かないヤン王の死体@星原先輩に感動しました。

【第18場 テジャ城】
タムドクはテジャ城に辿り着くが、部族長の息子たちは既に殺されていた。タムドクも殺され掛けるが、駆け付けたスジニ達や近衛兵に救出される。
近衛隊長カクダンは、タムドクにチュモシン剣を渡し、王がキハに暗殺された事、「チュシンの王になれ」と言った遺言を伝える。タムドクの怒りと嘆きに呼応し、チュモシン剣と玄武の神器が目覚め、ヒョンゴはタムドクこそチュシンの王だと宣言する……

一旦王宮に戻った筈のチョクファンがもう軍勢の中に戻っていることに関する、時間軸とか距離関係の疑問が払拭出来ません。しかし原作ドラマだと本当に「時を超えて」行動できるそうなので、そういうことなのかな……。たぶん、ホゲ様の行動だけ遅いのは、軍勢を率いているから時超えが出来ないんでしょう。
さて、先の場でヤン王の死体に触れたので、やはり四部族の息子たちの死体にも言及しなければなりますまい。しかしこの4人は立って正面を向いた状態の死体なので、ちょっと難易度が高過ぎたかなと。遠目なら問題ないものの、近くのアングルだと呼吸してるのが分かります。それにこの状態で長いこと晒されているのも気の毒。あ、ファンにとっては、オペラで顔をゆっくり眺めるチャンスだったのかな?
タムドク危機一髪となるものの、彼の仲間から「やめろ!」と言われて、剣を引いてしまうホゲ様に、やはり本心ではタムドクを殺したくないのでは、と勘繰りたくなります。乱入された瞬間イルスは部下に目配せして陣形を変え、チョクファン部隊も一斉に剣を抜いてるんですよね。でも、ホゲの号令が出ないので、手を出すなと言う一つ前の命令をそのまま守ってる、と言うことなのでは。
そして、チョクファンが「カクダンに惚れてる」設定で役作りをしていたと巷の噂で聞いたのですが、DVDを観ている内に、本当かも知れないなぁと思いました。瀕死のカクダンが担ぎ込まれた段階から、激しく動揺した様子の上、遂に事切れた後は一旦宙を見上げ涙を飲み込んでいるように見えました。イルスがどういう反応してるのか、位置の都合で映り込んでないのは残念ですが、私の記憶だと、ずっと戦闘態勢を崩してなかったはず。他の兵士も、特別反応はなし。……騎馬隊長、敵から目を離しちゃ駄目ですよ(笑)。
結局、突撃号令を出したのはチョ・ジュドですよね。時既に遅かった訳ですが。
チュモシン剣=ライトセイバーは、仕掛けがちょっと大き過ぎて、17場及び二幕の剣と同じ物には見えません。どうせなら全編仕掛け剣で統一すれば良いのに。但し、柄がアルミ箔っぽい質感でチャチなので、そこは衣装部さんに頑張って、他の剣同様のクオリティにして頂きたいところです。刀身の太さも、せめて半分くらいにして欲しいなぁ。
剣の覚醒で一斉に倒れ伏した後、スジニ@愛音が女の子座りをしているのが、密かに可愛いと思ってます。そう言えば、弓装備なのは、セオの生まれ変わりだからでしょうか。二幕は剣使いだったので、矢筒を背負ってた事なんて忘れてましたが、折角の女の子戦闘員なので、原作がどうであれ弓使いで通しても良いかもしれませんね。

これにて一幕終了。お話が盛り上がった所で、30分の休憩です。

今回は軽めに3場まとめてアップ。

【第14場 謀略】
武道大会で負けた部族長の息子たちは捕らえられ、密かにテジャ城へ連れ去られていた。プルキルたちは、息子たちをタムドクが殺害したと罪を着せ、そのタムドクをホゲが討つと言うシナリオを練る……

歌台詞でのやりとりが大好きなので、このシーンも非常に短いですが大好き。台詞として歌ってる分には、歌が得意分野ではない役者でも気にならないですし。
ここを大空アングルで観ると、父親達が色々語り合ってる間、母親に置いて行かれた迷子の子のような顔でじっと佇んでる。で、キハと言う言葉に反応してハッと振り返るんですね。なんとも物悲しいです。
が、その後のホゲとプルキルの「あの巫女はタムドクの恋人か?」「どうせタムドクの片思い」「だが手を取って逃げた」「相手は王子、恥はかかせられない。仕方なく付いて行っただけだろう」と言うやり取りは、あしらってる感たっぷりで、ニヤニヤしちゃいます。
水晶玉は、どこまで詳細に視えているんでしょうか。水晶玉を見てるホゲの様子だと、肩を露にした事は分かってるような気がしますが、烙印まで鮮明に視えてたら火天会の繋がりもバレますよね。そこは、プルキルの魔術でモザイク掛けたのかな(笑)。

【第15場 タムドクの生誕地】
タムドクとキハは、タムドクが産まれた山小屋に辿り着く。キハは火天会のスパイであった事を明かすが、タムドクはそれを許し、二人は結ばれる……

二人のラブラブシーンは、正直語る事がないので割愛します。
それにしても、タムドクの「僕はもう一度生まれ変わりたい」台詞や目つきがちょっとエロいのは真飛だからでしょうか? 星組版で、健康優良児イメージの柚希が同じ事をやったら、私は笑っちゃうかもしれません。
あと、火天会って秘密組織なのに、「あの秘密組織か」とか言われてることに笑います。聖なる母の結社@ルナルサーガくらい隠れた組織でないと、秘密組織とは言えないぞ。

【第16場 高句麗内あちらこちら】
部族長たちは偽情報に騙され、タムドクが息子を誘拐したと思い込み、ヤン王を廃そうと兵を挙げる。ホゲは軍を率いてタムドクの下を訪れ、火天会が部族長の息子たちを誘拐したので救出に手を貸すよう要請する。それを請けたタムドクはホゲとともにテジャ城へ急ぐ。
一方、ヒョンゴたちはヨン家の動きからタムドクの危機を察し、テジャ城へ一行を追っていた……

とにかくどんどん歌い継いでシーンが切り替わっていく、実に感想が書き難い16場。場タイトルも「あちらこちら」って適当ですし(笑)。と言うわけで、語りたい所だけピックアップします。
まず、ホゲがタムドクを迎えに来た翌朝のシーン、なぜ大空アングルが収録されてないのですか! DLCで大空アングル販売して! と思うくらい悔しいです。オペラで追い掛けた時の自分の記憶を大事にしなければ。
「炎の巫女よ、もう一度舞を見せてくれ」に対するキハの回答は、私にはしらばってくれるように聞こえるのですが、キハは操られている時の記憶があやふやで本当に何の話か分かってない、のかも。どちらにせよ、10場の解釈を採用すると、その言葉に従って進む道を変えたホゲにとって、最大の裏切り。
ホゲが、タムドクを本気で殺そうと決めたのはやはりこの瞬間だな、と思います。
「別れの儀式」の後、軍勢が歩き始めているのに、ホゲはタムドクから目を逸らしたまま動かない姿に、なんだかきゅんとします。
そして、後ろのイルスとチョクファンが、密かにホゲの台詞に合わせて個々の反応してるのが面白いです。不思議と、イルスは一貫して無表情に近い真面目顔ですね。「俺はからかわれていたのか」の台詞の時だけ、痛ましい泣きそうな表情をする。チョクファンは、性格が謀略に向いてないんでしょうね。終始座りが悪そうな感じ。
息子達の誘拐を火天会の仕業だと説明するのは、凄く巧い言い訳だと思います。これは誰が言い出したのかな。ホゲ自作の言い訳とは思えないので、プルキル自身か、お茶会情報によるとプルキルの正体を知っていて利用してると言う演技解釈らしいチョ・ジュドのどちらかと考えるのが妥当でしょうね。
……それにしても、駆け落ちしたのに、呼び戻されてあっさり帰るタムドクは、もう少し自分の行動を省みるべきじゃないでしょうか。

 混乱する人々の喧噪を余所に、ヒョンゴは輝きの失せた神器を見下ろし、ひとり思索の中に沈んでいた。
 伝説に曰く、チュシンの王が憤る時、神器は光を発すると言う。
 そして今日、十数年前の夜と同じ真白い輝きがこの玄武の神器から発せられた。
 あの場に王がいたのだ。
 やはりヨン・ホゲか、それとも――
 天地神堂の巫女の手を取り雑踏の中に消えてしまった青年の横顔が、ヒョンゴの脳裏に浮かんだ。彼を知った時から密かに感じていた希望のようなものが、確かな期待に変わる。だが、真の王を護る使命を遠い熊族の祖から受け継いだコムルの民を、憶測や直感で導く事は許されない。
「お師匠様、どうする?」
 娘の問いに答える前に、ヒョンゴはもう一度導きの光を願い神器に視線を向けた。
 だが神器は黙して語らない。行き先を決めるのは、人の務めである。
「……タムドク様を追う」
「そうこなくっちゃ!」
 黒朱雀の徴を抱いて産まれた娘は満面の笑みで応えた。
 それが正しい選択であるのか、ヒョンゴには分からない。けれど神の心が分からないならば、せめて己の心に従いたかった。


タムドクとヒョンゴが知り合っていなかったら、お話が大幅に狂って大変な事になりますね。テジャ城で終わっていた可能性もあるのか。
それはヒョンゴ一人との出逢いに限ったことでなく、タムドクは自分の運命を切り開く為に必要な人材が偶然=必然的に集まってくるんですね。これぞ主人公補正。物語を紡ぐ為の登場人物たちは、互いに惹き合い、一カ所に集まるのです。

早くも星組版の配役が発表されましたね。1ヶ月公演って、早いな!もう今月末から月組エリザなのか!
星組生が大量退団の影響でまったく分からなくなってしまったので、自分用に花組配役との比較表作って予習中です。
花組になかったヤン王の前の王「ソスリム王」が出て来るので、お話は大分変わりそう。ヒョンゴの年齢もドラマ並に上がって、年齢関係はすっきりするかも。しかしチュムチの比重は重くなりそうなのにタルビ役がいない謎。
星組版公演初日までの完遂目指して、花組版の感想を続けます。

【第12場 ポンファ通り】
ヤン王の快気祝いとして、高句麗の五部族の長の息子たちによる武道大会が開かれることになる。
お忍びで街に出たタムドクは、スジニ達と知り合う……

コムル三人組が見事なリードで歌う楽しい導入。ただし、5場に比べるとモブの動きが固定的ですかね。真ん中の芝居があって、その周りにモブを配置って感じが多いように思います。
チュムチ@朝夏が冒頭からモブの中に参加しますが、ちゃんと「顔キャラ」だと分かる目立ち方で、さすがスター候補生。髪の毛が凄いトサカだってるのも一因でしょうけどね。ちなみに、収録日は取り返した財布で黒籤を買ったみたいです。
籤を買う為に並ぶ人々が色々小芝居やってるそうなのですが、あまり見ていた記憶がなく、観劇時何処見てたのかちょっと自分でも謎です。11場の「炎の巫女」で魂抜かれて、意識が戻って来てないのかな……。
スジニがちゃんと財布をスってることに、DVDで気付きました。なんでこんな簡単な展開を見落としてたんだろう。
ピンクの衣装が目立つチャンミ@華耀きらりは、ホゲ様がお気に入りだった遊女ですね。「この頃ちーっとも顔を見せないのよぉ」と拗ねるのがもの凄く可愛いです。華があるし、銀ちゃんの恋で朋子役だった事を思い出すと舞台度胸も芝居心もあるので、これから楽しみな娘役。新人公演主演をしてないらしいのが残念です。
タムドクとスジニが飲みに行って、トラジの店はやはり唯のお酒飲む店だなと気付くのと入れ違いに、パソンが成長後姿で登場。一曲歌って踊る姿のキレは流石です。ただ、桜一花は芝居上手だと思っていた期待の裏返しか、台詞が一本調子に聞こえてしまいました。役の姉御肌な雰囲気を出す為かも知れませんけれど、少し張り過ぎじゃないでしょうか。
あと、パソンがチュムチを「シウ部族」と呼びますが、チュムチはセドルと同世代のキャラ作りなので、初見の時は五部族の部族長の息子の一人なのかと思ってました。後で重要なキーワードになる訳でもないので、別の台詞に変えてくれると、引っ掛からなくなって良いかと。
「都会でブイブイ言わせてる」の身体張った寒いギャグは、東京だとウケてた印象ですが、収録日のお客さんはあんまり反応してませんね。「タムタム」の件も全然反応してないし、音声編集しすぎでは。
チョルロ部族に、東北弁訛りを喋らせたのは白眉だと思います。セドル@月央和沙は立ち姿は格好良いのに、喋ると朴訥で真面目な田舎者が丸出しってのが良いですね。
そして、セドルとチュムチを嗾けておきながら自分は回避するイルス。相変わらず出てくるだけで身悶えしてます。赤と黒の衣装、凄い似合ってますよね。陰陽五行を無視してケマ部族が赤で良かった! ただ、ここで目に付いたのですが、日向は喋りが激しいので、動作なしで台詞を言えるようになって欲しいかな。舞台なら多少やり過ぎても広さで中和されますが、映像の場合は過剰に見えますね。
にしても、何故イルスはパソンの所に槍を発注したのでしょうね。ケマ部族御用達の鍛冶屋はいないのかな。だとしても、悪事なのだから、製作後にパソンを拉致なりするべきだったのでは。この辺のツメの甘さがイルスかなぁ。
チュムチとセドルの喧嘩は、同期同士だからか、手加減なしで良いですね。
さて、タムドクは、一般人に紛れて武道大会観戦に行ってしまいましたが、王の快気祝いと言う一大行事に、王子が公式に出席してなくて良いんでしょうか……。

【第13場 高句麗一武道会】
武道大会でホゲが卑怯な手段を使い優勝しようとしている事を知ったタムドクは、チョルロ部族の補欠と偽って勝負に参加し、ホゲの悪事を暴く。しかし同時に正体がばれ、王子が一部族に肩入れした罪から糾弾される。ヤン王はタムドクを謹慎させた上で、謹慎後には王位を譲ると宣言する。だがタムドクは王位継承の放棄を宣言し、キハと共に逃げ出す……

各部族色にまとめた4人ずつのチームが、それぞれ紹介と共にダンスする13場導入。最高に格好良いシーンを大空センターで見られることに、小池先生へ改めて感謝しつつ、この1分程度のコーラスばかり何度も見返してしまいます。振り付けは黒軍が一番好み。
それにしても部族長の息子達は、ソノ部族:浦輝ひろと(89期)、スンノ部族:瀬戸かずや(90期)、カンノ部族:輝良まさと(91期)、チョルノ部族:月央和沙(88期)と若手揃いで、ケマ部族:大空祐飛(78期)が此処に同年代の顔で混ざってる事に対して、どちらを賞賛すれば良いのかちょっと悩みます。
あと、ここで銀橋芝居が入るために、本舞台でキハが踊ってる事が気付きにくいのはどうしたものでしょう。良いのかな?
「皆待ってる、ヨン・ホゲを」の後のコーラスが何と歌ってるのか分からず、字幕が欲しかったなぁと改めて思います。
一方、大会の観客の声は、舞台では全然聞こえなかったのですが、DVDだと音声編集の為か、鮮明に聞こえますね。でも、タムドク周辺の人々の声が中心で入ってるので、ホゲ様を応援する女の子達の声が聞こえなくてガッカリ。これはファンだからと言うより、シナリオ上の演出として一考願いたいところ。
赤軍は、イルスとチョクファン以外のもう一人が誰なのか謎に思ってましたが、鳳真由なんですね。新公ホゲだから彼女が選ばれたのかな。大会中5秒程その赤軍三人だけで踊るシーンがありますが、視線を釘付けにするのは全ての動作が機敏でビシっと決まってるイルス。チョクファンは身体の使い方が大きくて優雅。鳳は動きは付いていってるけど、アピール力はまだこれからかな?
ホゲが無敵過ぎて、仕掛け槍を使用する必要性は感じられません。原作だとホゲ自身ではなく周りが勝手にした事だそうですし、実際それでも問題ない展開だと思います。でも、自分から道を踏み外したと言う形の描写に敢えて変更してるんでしょうね。そうそう、仕掛け槍で攻撃すると、打ち合った瞬間相手の槍が折れたり、と非常に細かい小道具使いをしてることにはDVDで初めて気付きました。この舞台、道具が多くて本当に大変ですよね。
DVDでは、ホゲが本舞台に戻ってきた所で、一瞬客席のプルキルを挿入しているのですが、なんだかその満足そうな顔が、自分の剣闘士奴隷の活躍にご満悦な様子に見えました。昨日のSS解釈でいけるかも!
「赤軍勝利」が宣言された瞬間、ホゲがすごく晴れやかな笑顔を見せて、これが最後の笑顔なんだなぁと思うと凄く胸が痛くなります。
タムドクが王位継承放棄を宣言すると、ヒョンゴが杖を手に持って凄く悲しそうな、難しい表情しているのですが、この演技、良い表情なんだけど、私は文句を付けたいです。ヒョンゴは、この時点で既にタムドクがチュシンの王かも知れないと思い始めてる顔ですよね。でも生まれた日の事は知らないんだから、このシーンで玄武の神器が光ったのは、ホゲの怒りだと思う方が妥当の筈。現に、プルキルは本気か騙されてか謎ですが、ホゲの怒りで朱雀の神器が光ってると宣言してますしね。
ただ、これは未涼の解釈と言うより小池先生自身が「タムドクがチュシンの星の夜に産まれた事は秘密」と言う設定を、時々都合良く忘れて、時々思い出し、と言う形で使ってるように思えてなりません。

 女は死の床で呪いの言葉を吐いた。
 プルキルは、若者の瞳が薄暗い雲に覆われ陰っていく様を見た。後は、その背を押すだけで良かった。伸ばした手で触れると、チュシンの星の祝福を受けた魂は抵抗なく闇の中に落ち、その輝きを失った。
 これで、王は半身たる将を失った。
 さて、プルキルがもぎ取った牙は、本来の主を喰い千切ることが出来るだろうか。


プルキルは、ホゲがチュシンの王でないと完全に発覚した二幕後も、ずっとホゲに対し「ホゲ様こそチュシンの王」と吹き込み(そして嫌がられてる/笑)、かなりの財をつぎ込んでるようですが、どんな思惑でホゲを王にしようとしたのでしょうか?
パターン1・最初は本気でチュシンの王だと思っていた
パターン2・最初からチュシンの王ではないと思っていたが、利用する為に唆した
あれだけ大きい存在感を放つ悪役で、キハを除けば作中唯一の魔術士であるプルキルが、パターン1「真の王を読み間違った」とするのは、ちょっと悲しかったので、パターン2「初めから企みごと」で検討した結果が、このお話。
一応、脚本は変えずに、この方向で解釈する事が可能でした。
真のチュシンの王は、そう容易く思い通りに動かせないだろうと踏み、ホゲを王にすることで、目覚めた神器だけを頂こうと言う画策。うん、そうすればプルキルの恐ろしさ、強さは揺らがない。星組版はこの方向でいきませんか!?