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全修練、全ランカー戦済み。闘技場の指名戦は行っていません。

一時期、ワゴンで投げ売りされていたり中古市場で値崩れしたりしていたようですが、一本道RPGとしては、ごく普通に面白い部類に入るRPGでした。
物語はサクサク進むし、読み込みが早くシステム面も気持ちのいい速度で、戦闘で負けてもその場からリトライできる、クリアまで25時間程度とライトに楽しめます。しかし内容もサックリしているかと言うと、状況変化に応じてかなり細かく町の人の台詞が変わる等、意外に世界は作り込んであります。
95000位から1位まで上っていくというランキング制も、あと少しランクアップしようという気持ちが掻き立てられて良かったです。

これがこのゲームの長所であり、短所でもありました。

結局、自由度がほとんどなく、物語の誘導に沿って遊ぶだけでほとんどの要素が出尽くし、ランク1位まで到達してしまうので、日頃ゲームを遊び込んでいるタイプのゲーマーには物足りません。
特に物語に関しては、サクサク感が中盤以降はいささか恨めしいというか、「これほど憎いと思ったことはない!」「殺します」なんて言っていた人たちが、禍根も遺恨もないかのように手を結ぶので、拍子抜けしました。
特にファズは、ジグに対してもう少し真摯に謝ってくれないと、彼ら自身は分かり合えるのかもしれないけれど、プレイヤーである私はモヤモヤしました。レンやイゴリダも、ちょっと身勝手感を感じたかなぁ。総じて、女性キャラクターの描きかたは下手な気がしました。アイリスは可愛かったのに、見事なフラグで死んじゃうし……。

ランキング戦は、ブレイクという戦略要素と、個性豊かなランカーとの戦いが楽しく、ランカーズファイルを埋めるというコレクション要素もあり楽しいです。
必殺技を打ち破るQTEだけ不要かなと思ったけれど、必殺技は魅せ技と思えば、まぁ許容範囲です。
が、一度戦ってランカーズファイルに記録したランカーとは二度戦えないという点が、非常に勿体ないと思いました。
例えば、弓使いに「ハガネソウル」を使わずに挑む、ガルガノと銃対決する、などプレイ方法を変えて挑みたくても、再戦できないのでは不可能です。

私の場合、結局下記の2スタイルだけで最後まで勝ち抜いてしまいました。
攻略の参考になるかは分かりませんが、記録として載せておきます。

アタックスタイル

Attack

ブレイクスタイル

Break

前述の通り、ランカーたちは面白いキャラクターが多く、非常に良かったです。
例えば、修練で出会った「上にいく力があるが、あえて適度なランクに止めている」ナタン@漆黒を纏う優男の生き方は、ジグと好対照で、とても良いキャラクターだったと思います。
個人的には、イザベラ@心に乙女を飼う獣も好きでした。凄く心優しい良い男——もとい女ですよね!
勿論、ポッドとトレンスはお世話になり具合が違うので別格です。

合鍵イベントは面白かったけれど、合鍵を渡す→自室に戻る→イベントを見る→合鍵を返してもらって別の人物に渡す(以下ループ)という流れが完全に作業化していて、少し面倒でした。移動はショートカット機能があるのだから、自室へのショートカットも付けてここもサクサク仕様にして欲しかったかな。
ちなみに、個室でないと鍵は無効だと思っていたので、大部屋に戻った後、鍵を渡せることに気付かず、その期間のイベントを見逃したのは痛恨でした。

廉価版が発売されているので、価格分は十分楽しめます。

ジグとファズの関係を理解しようとしたら、こうなりました。
【注意!】終盤のネタバレを含みます。


「どんなに憎んでも、ジグなら許してくれるような気がしていた」
「……なめられたもんだ」

 どう反応したらいいか、ジグにはわからなかった。
 何者をも許すような聖人君子でないことは、ファズが一番よく知っている。鈍感だから傷付かないと馬鹿にされているのなら、今こそ怒るべきだろうか。
 ふざけるなよ、と心の中で呟き、腹に力を入れる。
 だが——

 ファズはいつでも正しい。

 確かに、ジグはファズから恨みをぶつけられ、戸惑いもしたし、苦しんだが、憎み返すことはできなかった。それどころか、自分を恨むことで頼っていたのだと、あのファズの甘えを知って、今は喜んですらいる。
 気を抜くと笑顔になってしまいそうな自分を叱咤し、ジグは瓦礫を持ち上げることに専念した。


ジグもファズもお互いを好きすぎる…。

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クリアしました。
プレイ時間は約26時間。ラスボス突入時のレベルはLv.37。
ユーリ撃破後は一気に展開が進むので、あまり寄り道せず一気に進行。終盤は少し演出が足りない気がしたけれど、ハッピーエンドで気持ちよく終わりました。

バザルタ本部に籠ったユーリを倒し、ミシーを救出。
これにより、ハースを除く全七騎士を倒したことで、元アンチのメンバーが入れ替わりで七騎士に就任。
戦っていないマキスが辞退するのは良かったけど、他の面々、特にファズ以下の面々がそのランクに見合う強さなのか疑念が残りました。
ファズはランクこそ高かったものの、ポッドたちに不正だと噂されていたことから、客観的に見てそこまで実力者に見えないということですよね。レンはファズと良い勝負だったので、実力伯仲。イゴリダはランクがなかったし、ジグと戦ったとき以降に強くなった描写もないので、この2人からもかなり劣る印象。
ランクは入れ替わり制なのだから、ロザを、前のランクから1つ下げて4位にする程度で良かったのでは、と思います。
この辺、新七騎士のランクの付けかたが不透明なので、私自身はハースの不満も理解できました。

で、ようやくカンタレラの末裔の協力を得ることができたものの、時既に遅く破砕の日が来てしまったので、ラ・キット遺跡の使いかたを調べることに。
実のところ、カンラレタの末裔の力って本当に必要だったんですかね?
逆に、もし「カンタレラの王」が言葉だけでなく文字通りカンタレラの子孫でないといけない場合、古代カンタレラ人というのも、結構嫌な勢力だと思います。
カンタレラ人は、ラ・キット遺跡の起動を“「カンタレラの王」が「ラストランカー」をイビノスの元に送り討伐させる”という形式にしたんですよね。一方、「ラストランカー」を作るのは戦侯機構バザルタです。つまり、破砕の日の決戦を利用して、カンタレラはバザルタより上位の存在になろうとしているように受け取れました。
少なくとも、バザルタ側はそう受け取ったから、カンタレラを敵視するようになったのでは?

破砕の日の元凶たるイビノスを倒す前に、真のランク1位になりたいハースが遂にジグと対決。傍迷惑ではあるけれど、彼がこういう人なのは分かっていたので、しょうがないですね。
ランク1位として君臨し、強さを求め続けた男という設定に恥じることない強さでした。
というか、1回負けてリトライしました。
終盤には放ってくる、時間経過でジグのブレイクゲージが自然減少する特殊スキルが反則的。そのため、前半はブレイクスタイルで削り、ハースがスキルを使って来たら、アタックスタイルの全スキルを叩き込むという形で、遂に撃破しました。

最後は、なんだかんだ言って良かったです。
個人的には、3Dモデルで笑うジグが見たかったけれど、たぶん表情パターンで笑顔がないんでしょうね。
マキスに「あの台詞」を言ってくれたのは嬉しかったけれど、完全にマキスがヒロインポジションで思わず苦笑。最終的に一緒に旅に出るのはファズだし、モテる割には最後まで女性と縁がない主人公でした。

クリアデータを呼び出すと、最終戦直前のタイミングに戻されました。
「強くてニューゲーム」に当たるものはなし。
最終戦直前に戻ってしまうと、人々の会話が「破砕の日」を前にした不安な台詞ばかりなので、ちょっと寂しいです。七騎士就任時に、早く会議室に行くよう追い立てられたせいで、あまり歩き回らなかったのが悔やまれます。
一応、見逃していた「討伐修練【高位2】」でベイガーに再会したり、ランク9位と戦ったりして、見逃していた要素はほぼ回収しました。
長くなったので、総評はまた次回とします。

現在地:要塞から帰還
遂に1桁。ここまで3段飛ばしくらいでランクが上がっていましたが、さすがに1桁はセンゴク(6位)→ノーマ(5位)→ゼブリラ(4位)→ロザ(3位)と順に撃破していきました。

今回の展開では結構な人数が死にました。直接目の前で死んだキャラクターもいれば、後から語られたキャラクターもいます。また、描写されていない死もあったと思います。
このゲーム、割合コミカルなシーンもあるのに、時々異様に辛辣だな、と感じます。
全員が戦士だから、殺伐としているのが正しいのかもしれないけれど、仲間(または今後の展開で仲間になると推測される人物)から「殺す」「死んで」なんて強い言葉を言われるのは、あまり嬉しくないです。
その上、誰も遺恨を残すことはない代わりに、謝りもしないのですよね……。

というわけで、レゾナール海岸にて展開された、レンによる作戦。
結局、失敗に終わるわけですが、これは、そもそもどういう作戦だったのでしょうか。ファズを誘き出すという点では一応成功しているんですよね。問題は、噂だけで良かったのに本当に人を集めて、その結果、被害を広げたという点。もしかして、レン本人とレン組とが、目的意識をちゃんと共有していなかったのでは、なんて疑ってしまいました。
展開には文句をつけましたが、ムービー直後の選択肢は不意打ちで、おっ!と思いました。

七騎士と直接対決するため、ケイロニア高原へ。
ガルガノは好きでしたが、誰かが裏切っているとしたら一番可能性があるのは彼だったので驚きはしませんでした。それよりも、ガルガノの死をみんなが直ぐ終わったこととして片付けたことに、悲しくなりました。
ストーリー的に不幸なのは間違いありませんが、考えてみれば、そもそも終盤になって登場、味方側キャラクターなのに合鍵が渡せないし銃使いと、ゲームシステム的にも不遇な男でした。

七騎士に勝ってランキングが入れ替わった直後、ジグの反応が可愛くて思わず激写。

え!?

センゴク自体は、割と分かりやすい攻撃な上、変なスキルもなかったので、いつものランカー戦と同じ対処で攻略できました。
ノーマは、初めて戦った時には防壁で悉く防がれた印象がありましたが、攻撃直後などでSP切れしている時や、攻撃技の発動予備動作中に攻撃すれば、防壁を張らないようです。
ゼブリラは、とにかく短期決戦で何も考えずスキルを叩き込んでいけば勝てました。ジグは誇りがないと怒り狂っていたけれど、こういう人物は開き直っているくらいで良いと思います。
逆に、七騎士として最も真面目に務めていた筈のロザには、少しガッカリさせられました。彼女は、他者を導く存在としての立場でいたいだけなのかな。

ガンドアに戻って来て、すぐには突入せずフラフラしています。
闘技場を全制覇したためか、闘技場MR.Tからの指名戦が来ました。ごく普通のモブ顔だと思っていたトレンスが、こんなポジションに昇格するとは意外でした。でも、闘技場を制覇するほどの強さかは微妙なところですね。

現在地:決起集会後
ウェルマーに始まり、ウェルマーに終わった回。
最初は冷たい官吏の印象だったのが、次第に人間としての個性が見えて来て、採取的には熱い闘志のある男で終わりました。……終わってしまいました。
機構からアンチ認定され、人生終わった局面で強がれるところが凄い格好いいと思っていたのに!

ウェルマー

ユーリは元々物語的に敵扱いですが、そこにウェルマーの仇という要素が加わったので、本気で敵視することにしました。

ということで前回の続きですが、一家解散の後はひたすら修練に励みました。
初めて会う事情を知らない人々は、みんなそれなりに評価してくれる反面、以前からの顔見知りの目は厳しい。でも衛兵組はなんだかんだ言いつつ受け入れてくれている気がします。

ウェルマーからの情報を元に、初めての北東方向へ。
レオン峡谷→ソダー回廊→ニシュラ氷河と、体力回復ポイントがないのにイビノスが彷徨いていたりランカーもいたりで、少し息切れしそうになります。初めてスキル回数回復アイテムを使いました。
七騎士ロザには、こんな時に力試しを申し入れてくるな!と思いました。

移動制限区域を越えるためだけにジグのランクを奪おうとし、それが叶わないと配下になることを申し入れてくるガルガノは、可愛い奴だと思います。言っていることも、ランキングがすべてのこの世界においては若干異端な気がするけれど、逆説的に現代日本人である私には共感しやすいです。
ただ、銃使い&逆立てた金髪&眼鏡に、なんとなくヴァッシュ@トライガンをイメージしちゃうのですが、能力的には雲泥の差ですね。ユーリに挑んだとしても、返り討ちが関の山じゃないでしょうか。

で、一方のジグは最近、他人を「アンチ」か否かで判断しようとし過ぎですね。
実は、少し鬱陶しいと思い始めていたのですが——

ランクを付けておれの価値を教えてくれる

ランクがないと安心できない、自分の価値を自分で決めることができない不安の現れだったのか……。平穏な生活を捨て、自分から戦う世界に飛び込んだ主人公としては、少し意外な人物像でした。

機構寄りの人間であったジグとレンですが、実力者たちに囲まれて、ひとまず機構に対する反対勢力アンチ・バザルタの主張を聞くことに。
タイロン一家解散以降、コメディ色は薄めでしたが、ここで明かされる「七騎士同士は戦わないので、1位はクジで決めた」という下りには笑いました。とは言っても、実際にハースが一番強いでしょうけれどね(ゲームシステム的に考えて)。

戻って来たら、機構が闘技場で催しをするので、492位から、一気に100位以内を目指すことに。
3連戦の最後の相手が、以前の修練で登場した宿屋襲撃犯の1人ケリー(291位)だったので驚きました。ジグに負けた途端、「師匠」と呼び慕ってくる変わり身の早さと、純粋に可愛い造形とが気に入って、再会したいと思っていたのですが、まさかランクを抜かされているとは……。
ジグ並の勢いでランキングを駆け上がって来たということになりますね。
でも、勝ったジグは優勝報酬として95位を手に入れるのだから、ケリーのランクまで奪わなくても良いのになぁ。