• タグ 『 美しき生涯 』 の記事

大空祐飛さよなら特集8日目。
次期お披露目公演演目が衝撃的過ぎて遅くなりましたが、次期トップスター発表を受けて、この公演イラストです。

8作目、宝塚大劇場&東京宝塚劇場公演「美しき生涯/ルナロッサ」。
→公演詳細

光と影

作中では「光と影」という形で相対した2人ですが、実際は大空氏の方が「陰」属性だろう、と思います。凰稀氏は「陽」属性と言うほどではないけれど「ネアカ」な印象。
そしていま光は消え去り、影が光に変わろうとしているわけですね。

2番手の変更、脚本&主題歌の外部委託といった要素もあり、これまでの宙組とは違うカラーの芝居でした。
公演へ通うごとに不満が噴出してしまい、ショーの時間になるまでが苦痛だったのですが、実験的な和物でビジュアル的に面白かったので、絵にするのは楽しかったです。
それにしても、疾風の似てない具合が凄い絵です。

宝塚宙組「美しき生涯/ルナロッサ」15時半回(VISA貸切)を観劇。
幕間の抽選会お手伝いは、瀬戸花まり。関ヶ原の兵士装束だったので、司会から娘役である旨の紹介がありました。

千秋楽には一週間早いですが、これで私の手持ちチケットは終了です。
残念ながら、天羽は復帰していませんでした。休演理由が分からないので、何とも言えませんが、心配です。このあと直ぐ始まる東京特別公演の出演キャストはどうなるのでしょうか?

芝居は、これ以上ないほど深化していました。
七本槍の面々が、いかに握り飯を喰う芝居を魅せるか、を研究し尽くしてきた……とかそういうことではなくて(笑)。いや、そこも手の平に付いた米粒を食む仕草などが余りにリアルで凄かったですけれどね。
各役の情感がぐっと増して、細かい台詞の言い回しがかなり変わっていました。
脚本が変わったわけではないので、筋の粗はあるのですけれど、ここまで各シーンで良い芝居を見せられると気にせず没頭できますね。
4週間前に観た芝居より、断然好きです。こうした公演期間中の変化を見ると、公演DVDは東京千秋楽近くを収録して欲しいな、と改めて思います。
今日は一幕も二幕もアクシデントがあり、芝居では11場A北の丸で三成分のスポットがつかず、彼の位置が薄暗いまま芝居が始まってしまったのでハラハラしました。隣に座っている増田長盛のライトを広げて、本人用のライトが付くまで凌いでいましたが、照明の不備に遭遇するのは初めての体験でした。
細かいことでは、おねが茶々を平手打ちするシーンで効果音が入りませんでしたね。音がないパターンを観たことで、あった方が空気が高まると、よく分かりました。

ショーの帽子は、鳳翔大がリリーフ。立ち位置は凪七瑠海の方が近いかと思ったのですが、真っ正面を向いて帽子に眼もくれない凪七と、真っ直ぐに帽子を拾いに行く鳳翔の対比に秘かにウケました。
ショーのアクシデントは、パレードで凰稀かなめのマイクが入らないと言うものでした。ここでは、マイクが入るまで地声で頑張る凰稀に感心しました。
今日は数年ぶりに宝塚を見る友人と一緒だったのですが、雪組下級生時代の凰稀と比べての成長ぶりに驚いていました。私も、立場が人を育てるという言葉は真実だな、とつくづく感じます。
前任の蘭寿とむとは持ち味が違うので、今後大空・野々等と組んでどんな芝居をみせてくれるのか楽しみです。

今週も元気に宝塚宙組「美しき生涯/ルナロッサ」15時半回を観劇。

今日は東京では唯一の2階B席でした。
芝居の天守閣や関ケ原の影の演出、ショーでは月が観えないのが残念です。しかしB席にはB席の楽しみ方があり、広い舞台でのフォーメーションや、通常人で隠されて見えない演出部分を覗き見ることができます。
今回の演目で、一番B席の面白さを感じたのはショーの第3場「バザール」でした。エトランジェ@大空とカマル@野々以外のキャストがストップモーションになった瞬間、まるで精巧なミニチュアドールハウスを眺めているような印象を持ちました。

野々すみ花が不調だったかな、と思います。東京に来てから声が荒れている気がしていたけれど、今日は特に高音が辛そうでした。
寒暖の激しい真夏の公演、最後まで勤められるよう体調を整えて欲しいところ。
また、20日から休演している天羽珠紀の無事の復帰も願っています。

芝居は、全体のテンポが良くなってきました。こうしてみると、第8場「愛と義の狭間」までは普通に面白いし、好きなシーンもあるなぁと思えてきました。
改めて考えて、私が考えるこの脚本内最大の問題は第13場Bの疾風の台詞「お前は正しすぎる」だと分かってきました。
だって、この舞台の三成、秀頼の実夫と言う時点で決して「正しく」ないですから!
側室になる前の段階で関係を結んだことは、三成の正義を損なわないけれど、一度「お方様」になった女性に密通するのは明らかな不義。それを一番良く知っている、けしかけた本人が疾風なのに、「お前は正しすぎる」と言われると観客がビックリしてしまいます。価値観が違い過ぎて、不愉快になるのです。
他にも添削したいところはあるけれど、ここが一番蛇足かなと思います。

芝居における天羽の代役は、風莉じん。行者のソロは、天羽に歌い方を似せているような印象でした。
蒼羽りくは和物経験が少ないはずですが、ダンサーだから型が決まって美しいですね。
ショーでの天羽の代役は、風莉じんと七海ひろきは確認。他にも色々メンバーが入れ替わっていたようなのですが、さすがに私のレベルでは判別できませんでした。

ちなみに、ショーの大階段男役群舞で神殿の男S@大空が帽子を放り投げるシーン、いつも下手の袖に吸い込まれるようにして消えていくのですが、今日は舞台端に残ってしまいました。
足早に降りてきた鳳翔大が拾い上げ、キメながらシュート。
ファンブログで「巧く投げ込めなかった時は、鳳翔がリリーフする」と言う話を読んで以来、1回は観ておきたいと思っていたので、嬉しかったです。

今週も宝塚宙組「美しき生涯/ルナロッサ」11時回を観劇。

折角、寺嶋昌夫・御崎恵両氏が指揮を振っているのに、トランペットが酷過ぎて音楽に浸れません。
役者の方も、久し振りに「噛み」に遭遇しました。芝居15場の「近江井口村で」と言う台詞。言い直そうとして、同じところで引っ掛かった感じでした。
12日から休みなしで、三連休はすべて2公演。体力的に大変だと思いますが、栄養をとって頑張って欲しいものです。

芝居は、自分向きの「見かた」が分かってきて、少し楽しめました。
矛盾を感じるシーンは、前後と繋げずショーの一場面程度に思っておく、と言う観劇法です。そうやって観たいところだけ観ていると、和物ビジュアルを堪能できて楽しかったです。
あと、脳内創作でシーンを補完している点も、楽しめた理由でしょうか。
例えば女童コーラスが歌う間、秀吉が死の床に武将たちを並べ、秀頼を守り立てるよう頼むシーンを頭の中で作り上げていました。
正直、今からでも可能ならば、11場B(疾風が秀次の謀殺を進言するシーン)をカットして代わりに入れて欲しいです。このシーンがあれば、秀頼を出陣させることが豊臣譜代衆を大坂方に戻す策だと言う理屈が明確になります。「裏切り者は許さぬ」と言う三成の台詞も唐突感がなくなるでしょう。
脚本家は、そういった史実エピソードは観客が承知しているはず、と思って女童コーラスで済ませたのかも知れませんが、それは乱暴だと思います。
ちなみに、舞台に登場していない関白・秀次のことは、触れる必要がないと思います。現に、今日の同行者は「秀次って、誰?」状態でした。

今日は基本的に鳳樹いちを見ていました。
鳳樹はどの公演でも、気が付くと目が引き寄せられる存在です。決して一般的な美形ではない(※1)ですが、あの眼力(※2)が私の何かを刺激するようです。他の日でも、遠目に「格好良い」と思ってオペラを覗くと、彼だったことが多いです。
芝居、歌、踊りと破綻がないので、どんなシーンでも安心できますね。そんな鳳樹効果で、同じシーンに登場している蒼羽りく愛月ひかるもぐっと巧く観えたような……。さすがにそれは気のせいかな。

※1 縦長の楕円顔自体は、男役メイクが映える美形顔だと思うんですが……下膨れが原因?
※2 眼力が天玲美音レベルまでいくと、二度見しちゃう(笑)。

北ノ庄で疾風に斬られて死ぬのは、星吹彩翔ですよね。スローモーションの部分で、時々フラッシュバックの中に浮かび上がる武者振りが凛々しいなぁと思って見ていました。
同期の蒼羽、愛月がモブレベルとは言え要所で出番があるのに比べて、勿体ない使われ方ですよね。
前回「誰がために鐘は鳴る」ではピンで役が付いていたから、ここで差し引きと言うことなのかしら。

ショーは、相変わらず観ていて発散できて楽しいです。
特記するところがなくて、結果として観劇記事は芝居への不満ばかりになってしまってますが……。

今年も、贔屓組と共に過ごす東京の夏がやってきました!
ということで、宝塚宙組「美しき生涯/ルナロッサ」11時回(VISA貸切)を観劇。
幕間の抽選会お手伝いは、和希そら。

個人的意見として、芝居は私の宝塚観劇史上最大の駄作だと思います。
具体的な文句は、大劇場初日の記事にまとめているので割愛します。
とにかく、肌に合わないようです。
回数を重ねれば好きになれるかもと期待していましたが、今日は観劇中に冷めた気持ちになってしまい、自分にギョッとしました。もっとも、前回の「誰がために鐘は鳴る」は3回目から俄然面白くなって号泣し始めた私ですので、これからに期待でしょうか……。
ちなみに、今日は1階席で舞台と近かったため、北ノ庄城で七海ひろき等の武将勢を確認できました。みんな凛々しい武将っぷりで、実に格好良かったです。だからこそ、役がないことに一層哀しくなりました。

東京公演へ移るにあたっての芝居の変更点はなかったと思います。
デュエット歌詞中の敬称と、牢獄で家康が三成に掛ける台詞が変更されていましたが、どちらも訂正と呼ぶべきレベルですよね。

芝居を耐えた分、ショーは素直に楽しくてとても発散できました。
大劇場初日に危惧していた「メリハリがない」点は、いつの間にか解消していたようです。出演者が巧くコントロールしているのか、場面の切り替えに間を設けたのかは分かりませんが。
今日は「ルフ」で鳳翔大を追っ掛けたのですが、「ファンキーサンシャイン」の時のようなウィンク連発が観られず残念でした。いや、それでも3発は観たかな……(笑)。
「祈り」のシーンで「祈りS」から何度も零れ落ちる笑顔に、観ているこちらも癒されました。このシーンの為に今月は劇場に通おうと思います。

余談。
野々すみ花一人が男役と混じって同じ振り付けで踊るシーンが2回ありますが、2回共「男役と同じ振り付けで大変だな」と思ってから、直後に「みんな女性だった!」と気付きました。