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ミユキ蜜蜂作「Jupiter ~THE IDOLM@STER~」

昨年「花とゆめ」系列3誌にて、ゲーム「アイドルマスター2」に登場する男性ユニット“Jupiter”を題材とした公式コミカライズが行われました。本作は、その中で「花とゆめ」本誌に連載されたストーリー漫画版。
http://www.hanayume.com/hanayume/jupiter/

表紙のカラー絵が私の好みと合わないので少し不安でしたが、本編の白黒絵は非常に良かったです。
特に「天使のミルクティ」TVCMの翔太が可愛過ぎて感動しました。

他のタイアップ漫画とは異なりストーリー性の強い内容。
ゲームで求められていた悪役ポジションから解き放たれ、正統派男性アイドルとして活躍していました。961プロを止めるまでが半分で、残り半分は新事務所での活躍、とサクサク進むのも良く、アイドルを愛でるファン視点で、気持ち良く読めます。結構笑いどころもありますしね。
キャラクター造形に関しても、最も公式+ファンイメージと近い印象。個性の異なる3人のバランスも良く、特に弄り倒したくなる「アホの子ツンデレ」な冬馬が良いです。
特定キャラをピックアップした「コミカライズ」として、非常に良い漫画だと思いました。

なお、最終話のオチは事前に知っていました。その為、単行本の描き下ろしページで詳細が発表される可能性に期待していたのですが、残念ながらそれはありませんでしたね。
トリオとして完成している3人なので、新キャラを投入するにしても、どういう性格の子が来るのかドキドキします。個人的には、1人ではなく2人投入を期待。その場合、一方は眼鏡ビジュアルだろうと決め付けています。

描き下ろしページの大半を占める公式小説は、既に漫画本編でも見たような展開で、目新しさはありませんでした。どうせなら、翔太か北斗視点のお話になっていれば、視点が変わって少しは面白かったかも知れませんね。

花とゆめOnlineで連載された「D@YS OF Jupiter」は、3/28までウェブ掲載。
ぷろとん先生の4コマ「ジュピターさん」の単行本もお待ちしています。

五十音順キャラクター・ショートショート【み】
→ルールは2012年12月17日記事参照


「ミュージカル出演?」
 そう聞き返しながら、ボクは「961プロなら絶対に持ってこない仕事だな」と思っていた。
 公演期間は勿論、稽古として事前に1ヶ月近く拘束される舞台は、アイドルにとって旨味のある仕事じゃない。苦労と時間は掛かるくせに、高いチケットを買った一握りの人々しか見ないのだ。人気を出すためには、不特定多数の目に触れるテレビ出演。これに尽きる。
 子供のボクでも考えるこのくらいの計算を、事務所がしないはずもない。
 つまり、いまのボクを使ってくれる局はないって言っているのも同じだ。
 渋ってるボクの代わりに、北斗くんが資料に目を向けた。
「ふーん、真夏の夜の夢、妖精パック。翔太にピッタリじゃないか」
 ボクは自然と、問い掛ける視線になっていたらしい。
「シェイクスピアの戯曲。知らないかな?」
 北斗くんは、酷い。
 ボクだって、シェイクスピアくらい知っている。
「『ロミオとジュリエット』を作ったガイジンでしょ」
 ボクの回答を、60点くらいかなぁ、なんて笑いながら、北斗くんはボクが演じるパックについて教えてくれた。
「飛びっきり可愛い、イタズラっ子の役だよ」
 その声は、やってごらん、と言っているように聞こえて、ボクは複雑な表情になってしまった。
 もちろん、仕事を選べる立場じゃないし、声がかかるだけ御の字だ。いつだったか、お芝居をやってみたいと言ったボクの言葉を、プロデューサーが汲んでくれた結果だということもわかっている。
 だから、断るつもりなんて最初からなかったのに、なんだかボクが駄々をこねたのを、北斗くんが優しく諭したみたいな状況になっている。
 北斗くんは、ズルい。そう思ってしまうのも、仕方ないはずだ。だって、ボクをダシにして、優しい理想的なお兄さんを演じているんだもの。
「……北斗くんがそういうなら、やってみても良いかな」
 仕方なく、ボクはボクが我儘を引っ込めたようなフリでそう答えた。
 プロデューサーの安堵の声と、北斗くんのウィンクがその演技の報酬。
 ああ、ボクって、なんて優しい理想的な弟なんだろう!

みんなの弟
……御手洗翔太(ゲーム「アイドルマスター2」)


翔太は、多少作為的なところが魅力だと思います。
で、成長期の彼がいつまでも弟設定でアイドルをやっていけるとは思えないので、歌って踊れて演技もできて度胸があるところを活かして、舞台俳優に進んで欲しいな。まぁ、もしかしたら、十代の内に芸能界をさっぱり辞めてるかもしれませんが。

ローソンに立ち寄ったところ、店内で竜宮小町「SMOKY THRILL」が流れていて驚きました。
アサヒ飲料とのタイアップで「アイドルマスター」キャンペーンを実施しているようです。
http://lwp.jp/idm/campaign/static/idol/?ca=top_fla00_003

アイマスの楽曲は、本当にありそうなアイドル曲だと思ってましたが、現実社会の中で聞くと「アニメ歌」だなと感じました。特に「SMOKY THRILL」は伊織(CV.釘宮理恵)のボーカルが強めなので、その傾向が顕著だったのかもしれません。
また、曲だけだとインパクトに掛ける気もしました。プロモだと振り付けもマッチしていてキャッチーで可愛い曲だと思うのですが、聞くシチュエーションが変わると印象も変わるものですね。

個人的には、Jupiter「恋をはじめよう」を流して、ジャニーズの新曲だと勘違いする人がどのくらいいるか調査したいです。

たゆらさんの呟きで知って、吃驚して色々検索してきました。

「アイドルマスター2」に男性アイドルユニット「ジュピター」が登場
【参考】
 ・アイマス2ティザーサイト
 ・961プロダクションオフィシャルサイト
※両サイト共、音が出ます。ご注意ください。

ライバルキャラの存在も男性キャラの存在も私は構いませんけれど、常識的に考えた時に、男性アイドルと女性アイドルでは客層が違ってライバルに成り得ないのでは……?

ジュピターのPVは961プロで観る事ができますが、モーションが進化していて驚きました。
一番眼を惹くのは、緑髪の御手洗の動きですね。身体が柔らかくて綺麗に動きます。
ロボットダンスの箇所は金髪の伊集院が巧いかな。彼は動きは硬めなので本職ダンサーではない感じですが、途中の間奏でピルエットをしてるのが謎です。バレエ経験者は普通身体の動きが柔らかいのに……と思ったら後方で天ヶ瀬も同時ピルエットしてるので、正しい振り付けがそれで、御手洗が勝手にバク転してるわけですか。だとすると、変な構成のダンスですね。
茶髪の天ヶ瀬がセンターポジションらしく一番今風で、女性受けしそうな顔立ちですが、ダンスの面ではちょっと地味かな。前述のピルエットも、よく見ると足を着くのが早くてちゃんと二回転出来てませんよね。アホ毛も生えてるし、実は能力的にはヘタレだったりして。
この3人ユニット、ビジュアルの天ヶ瀬、ダンスの御手洗で、残るボーカルが伊集院で補完し合う関係と推測します。

しかし「アイマス2」のモーションには個人差がハッキリ出て面白いですね。女性陣のPVも、純粋に人数が増えてダンスフォーメーションが複雑になったと言う分かり易い要素以外に、キャラによって手や足の上げる角度が違うとか、凄く細かなタイミングズレが見受けられます。
無印もよく見ると差があったけれど、そんなに大きなものでなくて、全景で見る分には綺麗に揃っていましたよね。個人差が出るのはリアルで良いと思います。

どちらかと言うと、男性アイドルの存在よりもっと気になる話があります。
http://www.famitsu.com/news/201009/18033749.html

まず、オンライン廃止の意味が分かりません。勿論、私のXBOX360はオンライン接続してませんから、対戦機能があろうがなかろうが、それが前提の攻略方法になっていない限り関係ないですけれどね。
しかしNPC相手のオーディションでは、まったく駆け引きがないので、ゲームとしては物足りなかったです。元々ゲームセンターで稼働していたゲームなのだから、機能として残しても良かったのでは。

そして先輩ユニット「竜宮小町」の扱い。
インタビューによると、プロデュース対象キャラではなくなったと言う事なのですね。ならば最低でも対象から外れた4人の分、新しくプロデュースできるアイドルを追加して貰わないと、差し引きマイナスになってしまいます。
それなのに、公式情報を見る限り追加されたキャラは2人。ゲームのボリューム感はどうなってるのか疑問です。

それに、Webマーケティングで言うところの「AIMAS」の時代に、「ユーザーさん頼みでヒットを狙うのは企業の姿勢としてありえません」とは、随分頑張りますね。
「アイドルマスター」と言うゲームは、それこそユーザーが育てた面があるゲームだと思っていたので、制作側のその判断には疑問があります。
これから打ち出して来る「アイドルマスター2」の戦略が、果たしてどんなものなのか、お手並み拝見ですね。

それにしても、記事内にあるジュピター担当声優の「誰が好み?」会話、正に男子内会話で面白すぎました。