日誌までサボって申し訳ありません。明日を過ぎれば少し手が空くと思います。
何もないのも恐縮なので、書きかけファイルからちょっと引用。D2です。

 その時、平板な声が彼の名を呼んだ。音は闇の彼方此方で反響し、重なり合って、彼の名に奇妙な節をつけた。
 言葉は闇の中に唯一つ光を放つ存在を生んだ。それは人の象をしていた。女である。アタモニに仕える司祭と似た、白を重ねた衣が、吹かぬ風を孕んで優雅に波打った。
 人と異なる存在であることは、超常の法により現れたことからも明らかだったが、奇妙な事に、彼はこの気配を知っていた。他ならぬソーディアン、そのレンズが宿す思念の波と女の気の揺らめきは、見紛うほど近しかった。
「私はエルレイン。人々を絶対の幸福へ導くフォルトゥナの聖女」
 囁きに等しいその声は抑揚を最小限にしか含んでおらず、それが長く伸びる音節に乗ると、闇に波紋を生んだ。

レンズへ強い願いが集まってフォルトゥナを生んだのであれば、そのフォルトゥナの化身であるエルレインとリアラもまた、レンズの思念体に近しいのではないかなーと、そんなことを思いながら書いてます。

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