2ヶ月前、ある方からバレンタインのお菓子と「お返しは小説で」というお言葉をいただいていたのですが、ホワイトデーの時期を1ヶ月も過ぎてから、ふいにネタが浮かびました。
珍しいことに、イクスと詩乃の組み合わせです。


「チョコレートを配り歩く人間と三回遭遇しましたが、あれはなんですか」
 青年の疑問はもっとも過ぎて、イクスは思わず苦笑した。
 バレンタインデーは、楽しいことに目がないとある騎士と、古今東西お菓子が大好きな女性たちが推し進めた結果、院の行事の一つとして定着している。しかし元を質せば、特定の世界の限られた地域で行われている、ローカルな行事である。
「お世話になった相手や身の回りの人に、女性がチョコレートを主とする菓子を渡すイベントだな」
 元は恋愛に関わるイベントらしいが、院ではその点はあまり重視されていない。
「断ると角が立つから、有難く受け取って、食べられないものは後で談話室に置いてくれ」
(以下、執筆中)


詩乃の敬語が少し新鮮です。もっとも、彼は相手に応じて口調を変えるキャラクターなので、年上の先輩であるイクスが相手なら自然と敬語になります。
ラメセスに対しては、最初からタメ口だった気がしますが……実年齢が年下であることを、なんとなく感じてるんじゃないでしょうか。そうでなくとも、敬意を払う必要は感じてないのでしょう(笑)。

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