三上延著「ビブリア古書堂の事件手帖 〜栞子さんと奇妙な客人たち〜」

古書堂に持ち込まれる謎を、女店主・栞子が解き明かしていく安楽椅子探偵モノ。
「日常の謎」系だと思っていたのですが、結構事件性が強く、重い話が多いです。一話からして、亡き祖母の不倫が明らかになるという、当事者(主人公)にとっては結構厳しい展開でした。
1巻に収録されている短編が、すべて最後の事件の布石であったという構造は、ちょっとしてやられた感。
お話のテンポは、全体的にサクサク進むのでとても良いです。
古書を転売する「せどりや」という商売があることや、刑務所の「私本読許可証」など、本にまつわる蘊蓄が面白かったです。
一部のキャラクターたちの、本に対する執着には、ちょっと異常なものを感じて受け付けませんでしたが……。

なお、講談社マンガ版2巻の表紙ドラマ版のビジュアルイメージが念頭にあったので、店主の栞子が古書堂にいるシーンが一度も無いことにビックリしました。

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