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クリアしました。

これまで戦闘はあまり苦労しなかったのですが、途中から面倒になって「逃走」を多用してレベル上げを怠ったせいか、なんと、マージョリー様の全体魔法「オメガメテオ」で、回復役の人形シャルテが一発昇天してしまいました。
そんな状況なのに、続けて本当のラスボスが登場。
HP・MPの回復ポイントは設けられているものの、一旦破壊された人形は、オレンジ村まで戻らないと復活しないのですよね。さすがに、シャルテ無しで勝つ自信はなく、散々悩んだ末に、ダンジョンから一瞬で脱出するワープアイテムを使って戻ってしまいました!
登場したラスボスを放置できてしまうのも、凄いですね。
結局、2回もビューティーキャッスルを攻略することになったので、マッピングもしてしまいました。

最後は、王子様とコルネットの結婚式という、完全無敵のハッピーエンド。
……ですが、予想通りクルル(母親の魂)とは別れることになりました。涙するコルネットに寄り添う王子様の図は、家族の形「母と子」から「夫妻」に変わったことを示しているのだと思いました。
ちなみに、エンディングで花嫁コルネットを操作できるのは少し嬉しかったです。もっと色々なところに出歩けたらもっと面白かったですね。

というわけで、総評です。

丁寧に作られている割に、作り込みが甘いゲームでした。
評価点として気になったのは、下記の3点です。

  • 時間のかかるヘクス式戦闘でありながら、エンカウント率が高い
  • ライト層向けの易しい難易度でありながら、終盤だけ敵が強くなり難易度バランスが悪い
  • 人形やモンスター集めというやり込み要素に対し、やり込んだ結果をコレクションする機能がない

反面、独自のアピールポイントもあります。
まず、ドット絵技術を生かした愛らしく柔らかいグラフィック。後に日本一ソフトウェアの代名詞ともなった要素だけあって、今遊んでいても、まったく見劣りしません。
そして、物語は一本道で短いながら、旅立ちから最後まで「王子様を救って結ばれる」という目標が変わらないところが新鮮で、正に絵本のような作品に仕上がっていると思いました。
ただ個人的には、重要キャラクターであるクルルの性格や口調が好きになれず、盛り上がりで感情移入できませんでした……。

肝心の、ミュージカルRPGというウリは、「踊らない」「歌が少ない」「歌詞が表示されず聞き取れないことがある」「音量が小さい」等、演出の一つとして観ると不満の方が多いです。
もっともこれらは次作で改善されたらしいので、演出力は「リトルプリンセス」で評価するのが妥当かと考えています。

色々不満を書きましたが、女児に手軽に勧められる入門編RPGとして考えると、良くできています。
勿論大人でも、メルヘンチックな世界観が好きなら十分楽しめるでしょう。
全体的には、私が初めて本作を知った「笛を吹くコルネット」のイメージイラストで抱いた印象を裏切らない、優しい作品でした。

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