今回、大変面白かったです!
1期で割愛された手信号のエピソードがまさかの実現! と言う事でアバンから盛り上がり、色々なポイントが回収されて大満足。
未だパーティが分割した状態のため、視点は複数ありましたが、すべてのエピソードが「会いたいと願っている死者と巡り会える」と言うフロア特性で構成されているので、散漫な印象はありませんでした。グレミカ組を完全に排除したのも成功かと思います。

と言う事で、「常春の館」は夢のような場所!
たぶん私が辿り着いたら、一生抜け出せないですね。この先何が待ち受けているか、生きて帰れるのか、と思うと先に進むより居心地の良いこの館に居たいと思ってしまいます。それでも先に進む決意が出来るということが、やはり勇者の条件なんですね。
以下、時系列だとちょっと語り難いのでキャラごとに分けて感想を述べたいと思います。

ヘナロはパズズの娘でしたか。確かに冷徹な所も見せていたので、暗殺者育ちなのは納得かもしれません。パズズも凄腕魔術師だったので、オラクルでもそこまで違和感ないですし。
しかしパズズの暗殺依頼はマーフからの筈ですが、ヘナロは政敵だろうアミナの命令に従っているのですか?
ジルたちと対立する位置ですが、今後どうするのでしょうか。ジルたちに親しんでしまったので、心情的には無理のようですが、キレると意外に怖そうですし。全部吹っ切って仲間になるのが王道ですが、逆を行っても面白そうです。
それにしても、結構行き当たりばったりな計画ですよね。巧く幻の塔に来れたから良いものの、巻き込まれたフリにしても、あんな巧く巻き込まれるなんて狙って出来ないですよね。

ウラーゴン様は寂しい人であることが発覚。台詞が「待ってくれ」に変化しちゃったのは可愛過ぎました。
でも死に別れた相手がいないということでもあり、やはり幸福な人なのではないかなぁ。
一人になってマイト背負ってでも登頂するウラーゴン様は、最高の阿呆且つ勇者です。早くジルたちと合流して、これまでの所行も許してもらえると良いですね。たぶん出世は見込めないけど……。

マイトは、クーパと絡むことで人間性を与えられるのかと想像していたらまさかの展開!
術で起動させられる前に目覚めたから、カリーを「親」として認識しているのですね。これは予想してませんでした。だってアーメイの幻登場は1話、6話予告で示唆されてましたけど、カリーが2期登場するなんて、全く期待してなかったですもの。
しかも、ジル達の所にも同時にカリーが存在していたと言う事は、あの幻はマイト自身の気持ちから生じたわけですよね。そう気付いた途端、凄くマイトが可愛く見えてきました。
いつも目が見える状態なら、もっと可愛くて良いのになぁと少し残念にも想うのですが。

と言いつつ、可愛い大賞はクムのお姉さん!
しかし、それによるクム脱落は凄く残念ですし、吃驚しました。
でも黒ギルを倒したら幻の塔は消滅すると思われるので、そうしたら戻って来るのかな? もう一生戻れない罠のような気がするけど、どうなんでしょう。クムって他に家族いないのかしら。描く余裕があれば、最終回でもう一度クムが出て来るかも、と期待しておきます。
……もし3騎士がもう一度常春の館を襲撃したら、一巻の終わりですね。物語の展開上、ジルたちを追ってくるんでしょうけれど、殲滅に拘るならまずクムが殺されても奇怪しくないのでは。

で、その3騎士はまだ全員生きてたんですね。ヒートボディで倒せなかったのか。
しかも戦闘描写に不満があった前回と違い、強い描写が出来ていて良かったです。ジル達がまったく戦わず回避したのがちょっと拍子抜けでしたが、判断は適当かと。
で、そのジル達は、ほのぼのとした暖かい時間、そして迷いと決断、別れと非常に見応えのあるエピソードでした。
ジルは男前になりましたね。ブレず、前に進むことを選択した姿も勿論ですが、私の心に染みたのは、ウトゥとファティナが先のフロアに進んだことで、カリーの幻が消えていく様子を目にして、それでもアーメイに笑顔で応えた最後のシーンです。
その幻の相手を想う生者がいない限り、幻は生じない。消えてしまう。
それを想像ではなく眼にして知っても、ジルは真っ直ぐ前だけを見据えて進んで行ったのが、とても立派だなと想いました。

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