忙しかったり体調が悪かったりで、日誌をあけてしまいました。

宝塚宙組公演「カサブランカ」28日18時半回観劇。
平日ソワレの参加は初めてでした。
会社を定時に上がって、猛ダッシュで行った所、予想外に余裕をもって到着出来ました。でも終了が21時半なのは辛いですね。また、幕間には大変お腹がすきました。
遅い時間である事を考慮してか、お芝居のテンポは初期の頃並みに感じました。前回の間が取り過ぎだったのかな?

1階上手寄り席。
元々、パリの回想で「君の瞳に乾杯」する時のイルザを出来る限り正面から見たいと思って、敢えて上手をセレクトしたのですが、前の席の方の頭で丁度イルザが隠れて、あまりよく見えませんでした。これは、DVDに期待ですね。
かわりに、そのパリの回想に入る前、イルザとラズロを見送ったルノーが店内に戻ったと思ったら、その後直ぐ盆を回して無人のカフェ状態を作る為に、そそくさと袖に掃けていくのが見えました。これだけテンポ良く舞台装置を切り替えると、それに併せて動作もしないといけないから大変ですね。
その他のタイミングでも、店の玄関が表に着ている時でも上手だとカフェの中が少し覗けるので、みんな演技を続けていることが分かり、大変感心しました。

ルノー大尉は相変わらず客席を沸かせていましたが、ちょっと「やり過ぎ」の域に達していないか心配です。リックへの好意がかなり全面に見えるので、手の平で転がされている感じ。映画だと、二人は対等でお互い探り合っている関係なので、もっと強かに、と思ってしまいます。
と思っていたら、宝塚グラフ2月号によると「ルノーが騙されてる感」は意図的に演じているのですね。私の映画版ルノー像とは違うけれど、宝塚宙組版ルノーがそういう人物だと言うなら、それはそれで納得です。

で、今回は割とラズロを意識的に観たのですが、まず目立つ固い雰囲気の奥で、色々表現していることが分かりました。基本的に凄く聡い人で、ちょっと思い掛けないことがあっても、その後の数言で得心して、自分の中で色々処理してますよね。
ラストの空港では、リックの打ち明け話で「昨日イルザが来ていた」くだりは最初吃驚するけれど、直ぐリックがなぜそんなことを言い出したのか理解して、その上で彼を思い遣ってさえいる様子でした。懐が大き過ぎて、怖いくらいの人ですね。リックの心理は私のような凡人でも理解出来るのだけど、ラズロは完璧過ぎて難しい。私にこの役が回って来たら投げ出しますね。
パンドラの匣での登場は、何故初見でラズロだと思わなかったのか不思議なくらい、どう見ても蘭寿氏なのですが、もし実際にあの日のパリに健常な状態でラズロがいたとして、蜂起したでしょうか。カサブランカでの彼を観る限りでは、そうしなかったような気が私はします。だから扇動者がラズロであることに違和感を感じたのではないかな。同時に、あのシーンは1941年のリックが回想の中で思い起こす悪夢なので、それは正しい違和感なのかもと思えて来ました。

ようやく「パンドラの箱」で寿組長を追えるようになりました。
少し枯れた雰囲気がある色男でした。パンドラの部分だけ、DVDに複数アングルが欲しい。

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