リートは何時でも微笑みを湛えている。
――「月至 第一章」より
1年に1回のペースになりそうなAKCキャラトークは、今更第一部(旧ACT1〜ACT3)主人公のリート語りです。
なお、今回は多少のネタバレを含みます。
取り上げておきながら早くも白旗を振る事になりますが、リートは抽出した上記の文以上は、特に表現のしようがないキャラです。
なぜそのような性格になったかは言及を避けますが、周囲の先輩たちが心配している通り、第一部のリートは殻を被っていると思って頂いて間違いありません。恐らく読者の皆さまもその事実を見抜いていらっしゃるために、よく「腹黒そう」と評されるのでしょう(笑)。
但し注意したいのは、リートは裏返されても真っ白な性格だと言う事です。
リートの能力「神法」の設定は、初めから命を削る力と決めていました。
自分の命を削る代償に他人を癒す能力は、例え偽善だとしても善の要素がなければ使えないものだと私は思います。
つまりリートは本質的に善なのです。
結論を語ると、そんな元々善要素が強いリートが、その上で更に一点の瑕もない善そのものであろうとして、普通の人間性まで抑制して不自然な状態に成っているのが第一部リートなのです。
故に、殻を破ったACT4以降になっても、リートの行動はあまり変わりません。印象も、正直あまり変わらないのではないでしょうか。
それで良いのだと私は考えています。
なお、公開中止中の長編「月至」は、元々院とは別に考えたお話でした。
それをリートが院に来た後の時間軸に置き換え、登場キャラの一人をイクスに変換して書き出したですが……これが当初の予想より複雑なことになってしまい、全面的に構成を考え直した方が良いと思って公開を取り下げています。