• 2011年登録記事

今日は、テセアラ編4巻の上映イベント(銀幕ヘタリアと合同)開催日ですね。
http://www.tohotheater.jp/theater/009/animenight/
少し心惹かれつつ、夕方の開催である事とヘタリアが殆ど分からないので、不参加です。あと数日で手元に届く訳ですし、我慢我慢。
逆に、ヘタリアファンでTOS未見の観客の方が大多数だと思いますが、その方々はいきなりテセアラ編の最終話を見せられて、どう感じるのでしょうか……?

OVA絡みで少し明かすと、自分の開催する鑑賞会の方の準備がかなり進んでおらず、赤信号点灯中です。仕事も忙しいので、平日にどのくらい頑張れるかが勝負ですね。
余裕が出来たらしようと思っていたあれこれは、全部「また今度!」になりそうです。
あと、プリンタが変わった事(2010年12月23日参照)も地味に響いていて、両面印刷が出来ないのが地味に痛手です。両面印刷できないプリンタは、当然製本印刷もできないんですね……。

劇団四季ミュージカル「コンタクト」@自由劇場、13時回を観劇。
自由劇場は、500席程度の小ホール。2階席は割と急斜面で、前の人が邪魔になる事はありません。お手洗いが女性1階、男性2階で一カ所ずつしかないのは、収容人数から考えて妥当なのかな。動線は良く出来ていましたが、最近では珍しい全和式便座には驚かされました。

3短編オムニバス形式のダンス+芝居の公演。
秘かに高倉恵美目当てだったのですが、行ってみたら別キャストだったため、テンションが多少下がった中での観劇になってしまいました。
開演前のアナウンスが小粋なジョーク混じりで良かったです。ああ言うアナウンスだと、真面目に聞く気がおきますね。
Part1→2→3の順で、段々盛り上がって面白くなっていった感じですね。

実験的ではありますが、一幕は基本バレエ、二幕はスウィングの振り付け中心なので、動きとしては普通に安心して観れました。また、やはり男性ダンサーの力強さに感嘆しました。跳躍や様々なリフトなどは、流石ですね。
ただ、静止がびしっと止まっていなかったり、回転の軸が綺麗でなかったりと、少しずつ気になるところもありました。

以下、Partごとに本日のメインキャスト配役と感想。

Part1 SWINGING

ブランコに乗る女:井上佳奈
貴族:花島佑介
召使い:徳永義満
ブランコを漕ぎながら、絡みを思わせるエロチックな振り付けで踊る短編。
主人と召使いが入れ替わる「貴族遊び」だったと言うオチはある意味安心したけれど、最後の台詞「上出来だ」と言う意図が分からず、釈然としませんでした。
3人だけで照明演出などが付いていないので、アクロバティックダンスショウとしても物足りなかったです。

Part2 DID YOU MOVE?

妻:坂田加奈子
夫:牧野公昭
ウェイター長:金久烈
コメディチックな部分もあり、面白かったのですが、ラストの救われなさ感に閉口しました。
妻が白昼夢で勇気を得て、関係を変える一歩を踏み出すのかと思いきや、結局萎縮してしまい、しかももう夢の世界へ飛び立てないと言う絶望感が残るばかり。
ダンスの方は、妻が一人で踊っている時点は少々退屈でしたが、ウェイター長とのデュエットから面白くなり、総踊りは楽しめました。恐らく、ソロの時は後方で小芝居してる人々と踊っている妻が、スポットライトなどで区別されないので、意識が散漫になってしまうのでしょう。照明を使わないのは演出意図もあるのでしょうが、どこを見せたいのか読み取れませんでした。
帰宅してからプログラムを読んで「夫も実は妻を愛していると言う解釈も出来る、と言うとブーイングを喰らうか(意訳)」と言う下りに驚きました。私は普通に、コンタクト下手な夫婦の話なのだと思っていました。少なくとも夫の方は、母親が認めていないらしい女を、一片の好意もなしに妻にする必要がないのですし、ドレスを褒めたり、お気に入りのカフェを予約したのも、愛情ではないのかな。だから二人が一歩ずつ勇気を出せば、違う関係を作れそうなのに、ともどかしく思ったのですが……。
ただの暴力夫の話だったんだとすると、余計に辛いです。

Part3 CONTACT

マイケル・ワイリー:加藤敬二
バーテンダー:牧野公昭
黄色いドレスの女:酒井はな
マイケル役の巧さに完全に惹き込まれました。一人だけ芝居のレベルが違ったと思います。喋り方、動きに、精神を病んでいるらしい説得力があったのと、四季の舞台なのに台詞回しが自然で、非常に気持ち良く観る事が出来ました。
黄色いドレスの女は、台詞に情感がなくて逆に凄いですね。普通の役でこの調子で話されたら嫌ですが、電話の「階下に暮らすミネッティ」の声としては最適だったと思います。
お話としては、自己肯定による再生と言うありふれた内容のため、物語はPart2の方が深い気もしますが、ハッピーエンドな分こちらの方が良い後味で良かったです。
なお、二部の夫と三部のバーテンが同じ役者であることは、カーテンコールで気付きました。精神科医の声とバーテンの声の使い分けも格好良かったです。

作品全体の感想としては、日程をやりくりして無理に見に行った分、やや不満です。
そもそも、作中に歌は一切ないのに本作が「ミュージカル」と分類されているのは、この作品がダンスショウではなく物語だと言う事だと思います。
ゆえに、ダンスを上手に踊っても、そこに芝居がなければ、振り付けから読み取れる情報しか観客には判らず、ぼやけた印象になるのでは。
私のダンス理解力が欠けていると言う要素も勿論あるのでしょうが、その物語世界に客を引き摺り込む問答無用の表現をして欲しかったです。

……何時の間にこんなことに。

映画「忍たま乱太郎」
http://wwws.warnerbros.co.jp/nintama/

ミュージカルを演っているとか、キャラ追加により、近年大きなお友達に好評を博していると聞いていましたが、こんなにキャラクターがいたんだ!と吃驚しています。1年の3人組しか知りませんでした。
取り敢えず公式サイトの「出席簿」を見た限りでは、二年生のキャラの立ってなさと、四年生の個性の強さが際立って印象に残ります。あと五年生の不破と鉢谷は、説明文読むまで画像指定ミスかと思いましたよ。

公式サイト「特報」を見て大笑いしましたが、キーワードだけ並べると、和製ハリーポッターなんですね。いや、ハリーが洋風乱太郎なのか?
しかしこの映像は「ハリー・ポッターと死の秘宝 Part1」上映時のCMで流されたそうですが、そこまで狙うとパロディのつもりで制作してるのかと問い質したくなります。
最近の漫画実写映画流行には、笑いつつも、新規タイトルを作れないコンテンツ産業の異常さを感じてやみません。

ジェイン・オースティン作品を初読み。

【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
ベネット家の次女エリザベスは、高慢な大地主ダーシーからプロポーズを受け、これを強かに拒絶する。しかしダーシーへの悪感情は彼女の偏見で、彼が実は誠実な紳士だったと分かる。また、ダーシーもエリザベスの拒絶から自身の高慢に気付き、態度を改め成長する。やがてダーシーが再びプロポーズすると、エリザベスは喜んでそれを受けた。

題名から階級差別等のお堅い話かと想像していたので、途中で恋愛小説だと分かった瞬間は殴られたような衝撃を受けました。
でもお話が面白くなったのもその辺からで、先が気になり結構良いスピードで読み切ってしまいました。特に上巻の最後から下巻への「引き」は凄いですね。原文はそのような構成になっていないと思いますが、これは文庫で読んだ時に実に巧い構成でした。
正直、下巻の途中までは、ダーシー氏が再プロポーズしても、エリザベスは家族を恥じて再び断ることになるのでは、と思っていたのですが、幸せな結末を迎えてホッとしました。

筋は単純で、出来過ぎた偶然も多いお話なのですが、このお話で重要なのは人間描写なのでしょう。登場人物の誰一人として完璧な人間はおらず、主人公エリザベス自身も、偏見と言う色眼鏡で相手を見ているため読み手に伝わる作中の人物像に影響しているのでないか、と考えるのも面白いです。
ただ、個人的にベネット夫人やコリンズ牧師は「喜劇的人物」と評されているけれど、他人への迷惑を顧みないので、見ていて愉快な気分にはなれない人物でした。
ベネット氏も、エリザベスとは仲が良いけれど、結局自分勝手な親な気がします。社会的にあまり感心されていない人物であり、特定の娘からは慕われてる、と言う点からマックス公爵とエリザベートの関係に似ていると思いましたが、如何でしょう。

尚、上記に表紙を掲載したちくま文庫で読みましたが、ある程度軽く読み易い訳で、オススメでした。

「ジェルボー」はハンガリー・ブダペストの老舗カフェ。
http://www.gerbeaud.jp/

ジェルボー

エリザベート王妃も常連客の一人だったと言う逸話がある有名店です。
一口が幾ら……等と考え始めると食べられなくなる価格でしたが、ハンガリーまで往復する事を考えれば安いものと、思い切って2種類試してみました。

ドボシュトルタ

ドボシュトルタ

上に乗ってるのは、キャラメルコーティングされたビスケット風スポンジ。
微妙に斜めに傾いているのは、写真撮影の為ではなく、クリームが片側にだけ入っている為です。ディスプレイ用の処置なのでしょうが、一瞬「ずれてる?」と思いました。
飴のように硬いため、フォークで切るのは諦めて、これだけ別に頂きました。
中身のケーキは、スポンジとクリームが何層にもなっていて、とにかく美味しい。キャラメル仕立てなのに上品な仕上がりです。
スポンジが前述の通り普通のスポンジ生地ではなく、ビスケット風の微妙な硬さがあって好みの食感でした。これがハンガリー風なのでしょうか。
結構良い価格でしたが、納得のお値段です。

ジェルボートルタ

ジェルボートルタ

所謂ザッハトルテ風。甘さに逃げず、ビター勝負でした。濃厚と言うか、鬱陶しさのない「詰まった」味でした。洋酒がかなり利いているので、そこで好みが分かれそうです。
悪くないけれど、価格とサイズを考えると、久し振りにデメルのザッハトルテが食べたくなりました。

個人的には、ドボシュトルタの作りに「これぞパティシエの技」と感心させられたので、同じような作りでバニラ調のエステルハージートルタも試してみたいと思っています。