• 2016年登録記事

群ようこ著「挑む女」

【あらすじ】
キャリア20年の編集者、優雅な家事手伝い、子持ちの主婦、寿退社が目的のお気楽OL。先のことは分からないから、毎日を頑張って生きるしかない女4人のリアルな日常。

家事手伝いで働いたことがないサユリが40歳を超えて働き始めたり、主婦タカコが二世帯住宅に引っ越したり、ギャルOLルリが遂に結婚相手を捕まえたり、それなりに出来事はあって、4人が集まる冒頭とラストで多少の変化はあるのだけれど、必ずしも良くなったとも悪くなったとも言えないところが、非常にリアルであり、ユニークでした。
もっとも、タカコのエピソードなんかは、将来を考えると少し心配になる内容なのですが、あまり深刻にならず、からっと読めるのが群ようこ氏らしい良いところ。
4人はまったく別の境遇・性格ですが、それゆえ4人の内の誰かに共感したり、こういう人いるなと思ったりできるのだと思います。
流行物に関する記述に古さはあるけれど、それ以外は非常に普遍的な、古くならない作品でした。

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PS4が到着したので、少し世間から遅れましたが「オーディンスフィア レイヴスラシル」を開始しました。
なお、PS4の画面上では「Odin Sphere Leifthrasir」と表示されるので、ディスクなのに、一瞬海外版を買ってしまったかと慌てました(笑)。
※PS4本体のレビューは、別途まとめる予定です。

現在地:ワルキューレ・2章終了
取り敢えず手触りだけ確認するつもりが、次々と物語が展開していくので、延々プレイしてしまいました。慌ててクリアしては勿体ないので、今後も章の区切りで強制的に切っていこうかと思います。

ゲームを始めると、何の説明もなく女の子と猫が登場し、操作開始。私は元々「少女が本を読む形で物語が進む」と知っていましたが、なにも知らずにこの画面に放り出されたら、ちょっと戸惑いますね。実行できるアクションが少ないから、総当たりでいつか気付くでしょうけれど……
そんなわけで、「ワルキューレ」グウェンドリンの物語が開始。
序章でオズワルドと交戦したり、ベルベットと重大な関係性を持っていたり、思っていた以上に他の主人公達と絡むのですね。この先がどうなるのか、非常に気になります。

PS4の性能が凄いのか、HD画質が凄いのか、ヴァニラウェアのグラフィックが凄いのか、理屈は分かりませんがとにかく綺麗です。
2Dなのに、奥行きがあるように見えます。
1章は不毛な戦場、2章は森の中と、ステージの見た目も飽きない構成になっているのも、考えられているなと思いました。

難易度はNORMAL。
苦手のアクションということで、少し心配していましたが、ゲーム内チュートリアルと共に段階を経て要素が解放されていくので、なんとか付いていけています。溜め攻撃は早くも存在を忘れましたが、たぶん大丈夫でしょう。
グウェンドリンの滑空移動は、再上昇できないという点に気を付けておかないと変なところで降りてしまうこともありますが、やはり空を飛べるという点が気持ちいいです。
敵も、今のところ理不尽な攻撃等はありません。雑魚は連打でサクサク倒せてるけれど、ボスは通常攻撃で仰け反らないようなので、少し真面目に行動を見て戦う、というメリハリもあります。
魔法薬の作成チュートリアルで、2回も回復薬「ヒール」を作らされたので、さすがにこれは任意に要不要を選べても良かったのでは、と思ったのですが、その後ベルベット戦でヒールを大量消費したので、そこまで見越してのチュートリアルだったのか?と感心しました。私の腕が悪いだけですが……

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クリアしました!
クリアレベル51。サブイベントはほぼ取り零しています。

封印の儀式を行うと帰れないという話は、事前にされていたでしょうか。アニメーションシーンは字幕がないため、聞き落としたのかもしれませんが、記憶になかったので若干唐突な展開に感じました。
とはいえ、最終的には誰もが幸福なエンディングと、とても素敵な“後日談”タイプのスタッフロールで、大満足しました。

最終ダンジョンに挑んだ仲間は、結局ナルシア、ジルバ、ガボでした。
突入時は、一番レベルが高いナルシアとジルバでLv.43程度でした。雑魚が強かったのと、経験値不足で技が変化しておらず、道中に範囲技だったアクセルスピンキックが単体技に変化してしまうなど、使い勝手が変わって困ったので、全回復ポイント周辺でしばらくレベル上げをしていました。
これが最終ダンジョンなのに、今更レベル上げ(笑)などと笑っていたのですが、これが直後に役立ちました。
なんと、全員が1人ずつに分断されてしまったのです。
1人旅となると、素早さが遅いガボが不安材料でしたが、防御が高いので先手を取られても問題ありませんでした。しかし、敵の推定HP2000に対し、通常攻撃で2桁しかダメージを与えられないので、常に召喚一発勝負。MPが切れたら行き詰まるところでしたが、彼の箇所だけ全体の行程が短かったので助かりました。
長くて辛かったのは、ナルシアとジルバの道中。ナルシアはホーリーバーストの連発、ジルバはジルバちゃんスペシャルで一撃必殺でしたが、MP消費も激しいので、ガボ用に買い込んだMP回復アイテムをここで注ぎ込む羽目になりました。
……ピエトロだけ、今回も「マジカルロード」で戦闘を全回避しちゃったので、なんだか仲間の苦労に対して申し訳ない気持ちになりました。

総評です。

非常に良くできたゲームでした。
予定調和で進む超王道物語。悪役の暗躍により犠牲が多数出るため、牧歌的な雰囲気は欠けましたが、その分、先に進まねばいけないという意欲も沸くし、エンディングで平和な世界が戻ったことを喜べるのだと思います。
ジルバ姫の件では色々と不満もありましたが、最後まで終わってみれば、可愛いものでした。
メインストーリーはフルボイスのため、声優の演技で感情移入させられました。一番私の心に刺さったのは、王子がナルシアを海水から守るため抱き上げた瞬間ですね。
完全な「続編」であり、前作未プレイ者への配慮がなかったけれど、そこは仕方ないかな……と思います。

仲間が選択制になったため、最終ダンジョン突入以後はピエトロしか喋らないのが寂しかったです。アニメーションも仲間の姿が見えないので、まるでピエトロ1人が頑張っているみたいな感じに。
システム上難しいけれど、「仲間を集めよ」とまで言われているのだから、全員が同行している形が良かったと思います。

戦闘システムに関しては、今更ですが、前作(ポポロクロイス物語)の時点でほぼ完成していたと思い知りました。
歩いていた地点のマップがそのまま戦場になるシームレスな戦闘を、1996年の段階で成立させていたのは凄いと思います。前作ではマップ位置によっては碌に戦えない状態に陥るという欠点がありましたが、今作では仲間のいる場所は擦り抜けられる等、かなり改善されて、ストレスが一切なくなりました。
Gutsの要素が削除された点は、TOD2のSP制が好きな私としては残念ですが、遊びやすくなったと思います。
唯一にして最大の問題は、エンカウント率の高さ。数歩進んでまた戦闘突入という形で、いくらサクサク進むとはいえ、面倒でした。

アクションRPG「オーディンスフィア レイヴスラシル」PS4版が届きました。
http://atlus-vanillaware.jp/osl/

2007年に発売され、美麗2Dグラフィックで話題になった「オーディンスフィア」のリ・クリエイト版。システム改良がされており、各ゲーム雑誌のレビューも高得点と、期待の1本!
しかし、手元にPS4本体がないという喜劇……。
正月中に買うつもりが、各社在庫が切れていたのでした。日曜まで届かないので、しばらく指を咥えて待ちます。まぁ、どのみちポポロクロイス物語IIをクリアしてからの着手になるでしょう。

とりあえず、先着購入特典「オーディンスフィア レイヴスラシル・アートワークス」で心を慰めました。

アートワークス

装丁除いて64ページ。
メインキャラクター紹介で4ページ使用。
もっと一枚絵イラストだけが載っているような本かと思いきや、ゲーム内容の紹介等も兼ねた一冊にまとまっていて、読み応えがあります。世界観設定やキャラクター設定の他、元祖飯テロゲーらしく、料理がズラッと並んでいるページもありました。

クリームシチュー

ちなみに、キャラクターや世界観がアートワークスで十分語られているためか、本体パッケージに内蔵されている操作説明書は、見開き1枚のペラ紙でした! 正しく、操作方法を説明するだけの用紙です。
でも昨今のアクションはできることが多くて慣れるまで大変なので、これがあるだけでも嬉しいです。