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宙組公演「トラファルガー/ファンキーサンシャイン」16:00(VISA貸切)観劇。

再びSS席。しかも2列目。前回以上にとんでもない至近距離でした。
その席において、事実にしてはファンタジー過ぎ、錯覚だとすると痛々しい発見がありました。

  • 銀橋を通ると香水と思しき良い匂いがする。
  • 橋のセンターに立つと、瞳から星が飛ぶ。

後者は照明の加減なのでしょうが、気付いた瞬間、「少女漫画の世界だ」と思いました。
また、これだけ至近距離だと、探していなくても知っている顔を見て「ここに出ていたのか」と分かって楽しいですね。思ったほど上を向く感じではなかったので、安心しました。
しかし全貌は全く見えないので、1回しか観ないのであれば、もう少し後方の方が良さそうです。

鳳翔大のウィンク攻勢が凄まじく、一場面で何度ウィンクを飛ばすつもりなのか、計測したくなりました。あれだけアピールできると言うのも、一種の芸ですね。
しかし、私にピンポイントなウィンクを飛ばしてくれたのは、ウィンク連発の鳳翔でなく蓮水ゆうやだったのでした。
ちーちゃん、有難う! ときめきました!
実は、北翔海莉のソロでのアピールにも少しだけ期待していましたが、ちょっと位置が違いました。
また、今日は蘭寿とむが太陽族でもの凄い勢いの投げキスを連発していました。あんなアピール、前回までにあったかしら?

ショーの振り付けが一部変更されていました。
「太陽の戦士」で蘭寿が大空を持ち上げる箇所と、3組デュエット。
デュエットダンスの変更は、私の記憶との擦り合わせでは下記の通りです。

  • 蘭寿&すみれ乃ペアの大階段を下りた直後の軽いリフトがなし
  • 3組揃って正面向きに娘役が手と片足を上げて軽く伸びるような乗り方をする振り付けがトップコンビのみ
  • 3組の大技リフトがトップコンビのみ

思ったより変更による印象の違いが大きくて、正直に言えば残念でした。

ちなみに、休憩時間の抽選会は桜木みなと。
芸名の由来を聞くのは2回目のような気がするので、前にも抽選会に出ていましたよね。ショーでの見所として自分の立ち位置を説明するなど、なかなか可愛い売り込みをしていて、思わずオープニングで探してしまいました。

後は細かい事。

ナポリ行きの銀橋芝居で、ハーディ@悠未ひろが額に大汗をかいている横で、ネルソン@大空祐飛は涼しい顔をしていました。
どういうわけか、近付くほどに大空祐飛と客席の間に次元の断層を感じます……。

パレルモの下手で繰り広げられている小芝居が面白いです。上手はウィリアムの表情の演技が凄い。真ん中の芝居はDVDに収録されるだろうと割り切って、このところ脇見が多くなる一方です。

エドマンド@風莉じんに泣かされるのは、もう諦めました。

未だに愛月ひかるの顔が覚えられないことに、我ながらびっくりします。ショーになってジョサイアの扮装を解かれると、一度も発見できません。
結局、美形であることと好みに合うことは必ずしもイコールでないんですね。

現在公演中の宝塚宙組「トラファルガー」のこと。

義父子和解シーンで、ジョサイアがこんな台詞を言います。
「私は貴方の右腕まで奪ってしまった」
ここで言う「〜まで」は、そんな大きなものを、と言うニュアンスで使われているのでしょうが、「右腕以外になにを奪ったの?」とも思います。

もし、ジョサイアが奪ったものが右腕だけでないとしたら、それはなんでしょう?

私は、ファニーのネルソンへの愛情だと思います。
ジョサイアは、マメに手紙を送っている様子や関わり方からして、かなり母親想い、言ってしまえばマザコンのようです。加えて、わざわざエマのことを母に知らせる筆には、両親の間に波風を立てようとする意図を感じます。
結局ジョサイアの望みは、「二人を離婚させ、自分だけの母上を取り戻す」ことだったのでしょう。
毎週の手紙は、母への思いやりだけでなく、かなり明確な義父への悪意を持ったものだった。だからこそ、義父から与えられていた愛を知ったジョサイアは、それまでとは180度態度が変わるのだと思います。
深い、贖罪の意識をもって。

……ジョサイア青年を単なる「ツンデレ息子」と片付けて良いのか?と気になったので語ってみました。

再び、宙組公演「トラファルガー/ファンキーサンシャイン」11:30観劇。
前回と対極の、2階端(B席)です。今回の舞台では、唯一の上手側席。これまで見えていなかった側の表情などを楽しみに、脇役中心でがっつりオペラを覗き込みました。

どういうわけか、今日は芝居でもショーでも、オペラを持ち上げると鳳樹いちが視界に入って来ました。特徴のある顔立ちなので、眼を惹くのでしょうか。
バラス役以外に、イギリス兵も演じているなことは前回気付いていましたが、同様にフェルディナント国王陛下@天羽珠紀も出番終了後はイギリス兵に変わっているのですね。段々、プロローグやトラファルガーの海戦でどのキャラがどの位置に兵士として紛れ込んでいるのか、見分けられるようになってきました!
あと、鳳翔大のアピール力って凄いですね。どんな端で踊っていても目立つ、不思議な空気を持っていると感じます。

芝居の方は、前回より一層深まって、毎回泣かされるエドマンドの台詞以外に2度も目頭が熱くなりました。
具体的にはジョサイアとの和解と、ラストのホレイシア抱擁シーン。
ネルソンの「父親」としての包容力、愛情の深さが増して来ているのでしょうか。勿論、父だけでなく子であるジョサイアとホレイシアとが良くなって、相乗効果と言うことなのは間違いありません。
あと、レストランシーンでのファニー@花影アリスに、「女の怖さ」を今まで以上に感じました。「カード遊びに興じたり」など言う度に、ネルソンの顔が強張り、ハミルトン卿が嬉しがり、と場の居たたまれない度合いが増していましたね。

今回、同行した友人がハミルトン卿を「嫌な男」と受け取っていたのが興味深かったです。
演者がハートフルな印象なので、もう少し二人が違う関わり方をしていれば、エマを芸術品としてでなく人間として愛せたのでは、と私は感じていました。
でもレストランのセッティングや、その時の「楽しい」発言の嫌味っぽさを考えると、友達にはなりたくない人ですね。もし主人公とヒロインの恋愛を肯定的にするならば、ハミルトン卿は嫌な男描写の方が正解なのかも。けれど、賭けの勝利を伝えるシーンなどは良い人だったりするので、これは脚本の方向性が中途半端なようにも思います。

ショーは楽しみ方が分かったので、逆に語る所が少なくなってきました。
気になる所としては、3組デュエットで、北翔海莉&純矢ちとせペアが今日も物凄い速度で回ってました。
最も体格的に厳しいペアに見えるのに、全力回転!と言う勢いに、大江山花伝でも一人回転が早かった渡辺綱を思い出して笑った反面、残り2組の回転速度と合わせて貰った方が、全景として綺麗に見えそうですよね。
千秋楽までに、他2組の様子も見て速度を合わせて貰えると良いなぁと期待しています。

公演と直接の関係はありませんが、キャトルレーヴで逆転裁判曲「フェニックスライト」が販売中止になっていました。
著作権上の理由と言うことでしたが、ゲーム音楽を使っているのってこの1曲だけでしたっけ? それとも、CAPCOMとは無関係の著作権でしょうか。ちょっと気になりました。

 耳元に口を寄せ、餓えた心の亀裂を広げる毒を流す。
「仇を取る機会、逃すなよ」
 今や兄は大空を飛ぶ黄金の隼に魅せられるあまり、足元の危険に気付いていない。もし断崖から落ちたとしても、天を仰いだままでは、突き落とした相手を認識しないだろう。
 ――隼を打ち落とす必要があった。
 耳打ちした相手は、昏い視線でリュシアンを一瞥すると、慇懃に応えた。
「……言われるまでもないことです」
 男がその上着の内に隠し持つ狙撃銃は、隼狩りだけを目的に磨き続けたものである。標的を見付ければ、必ず仕留めるだろう。
 だが、飼い主――兄が暗殺を指示しないことを、リュシアンは知っていた。
 忠犬か、狂犬か、男が試される時が来る。
 その時リュシアンも、兄の弟か、一人の男か、世に試されるだろう。


宙組公演「トラファルガー」東京追加演出シーン、「オーレリーに耳打ちするリュシアン」より。

10場だけの印象で語ると、「ネルソンが負傷」と知って和平を申し出るナポレオンは、純粋にネルソン不在の英国と戦う意義を感じなかっただけで、それが罠になったのは結果論なのでは、と感じます。
そのあと悪役風の演出があるので、全体の印象は悩まされますが……
少なくとも、オーレリーに暗殺は命じる気は全くなかったように見えます。

リュシアンは、兄がネルソンに気を取られていた方が簒奪し易いと分かっているけれど、それでは意味がないと思っている。
野心家だけど、ブラザーコンプレックス。そんな勝手なイメージです。

宙組公演「トラファルガー/ファンキーサンシャイン」11:30(セゾン・UCカード貸切)観劇。
東京初日から10日経って、やっとMy初日です。

1階SS席。
ショーで蘭寿とむ氏の目線が飛んで来たような気がしますが、そういう錯覚をしても奇怪しくない近さ。この席の問題は、センター以外のお芝居を観てると罪悪感があることですね(笑)。

まずミュージカル「トラファルガー」。
芝居の変更点は、既に多数のファンブログで報告されている通りでした。
宝塚での初日は継ぎ接ぎ感が強かったけれど、全体にアップテンポな展開はそのまま、各エピソードの繋がりが出て来たように感じます。
ジョサイアを庇うシーンなどは、凄く戦場の動きが分かり易くなったと思います。

不評も聞く「ぬくもり」と言う歌詞ですが、私はあまり違和感なく受け止めています。
主人公とヒロインの恋の歌にしては即物的過ぎるように感じられるのかと思いますが、少なくとも最初のシーンの「ぬくもり」は、握った手だけを言ってるのだと思います。
エマを5000ポンドで買い取った芸術品として愛でていたウィリアムは、エマに触れることはなかった。だから、ネルソンに儀礼と関係なく両手を取られたとき、凄く久し振りに人と触れて、その暖かさを思い出したのだと思います。大空祐飛は体温の低そうな役者なので、恐らくとても微かな温かさだけれど、それに吃驚するくらいエマは飢えていたんじゃないでしょうか。
史実とは関係なく、舞台のエマからはそんな印象を受けました。
しかし二回目の観劇なのに、「ネルソンとエマが好き合うの早過ぎない?」と思ったのは事実です。

先日「皇后ジョゼフィーヌのおいしい人生」を読んだので、フランスチームに注目しましたが、妹たちやジョゼッピーナに対して、表面上にっこり微笑みつつ、凄い怖い顔してるジョセフィーヌに大ウケしました。ナポレオン一家、怖過ぎます。

最期のシーン、ネルソンを包むユニオンジャックは、思った通り1階からの視点ではまったく分かりませんでした。しかし、同じ演出が、1階からはまるで波の中に消えていくように視えました。
席を変えて二度観ないと気付かないかも知れないけれど、二つのイメージを両立させる、心憎い演出だったんですね。

以下、前回観劇から印象が変わった役をちょっとだけ。
エマ@野々すみ花が痩せて、綺麗になってきていました。
「一目見たら忘れられないほどの美女」と言われるとやはり疑問符がつきますが、一層磨かれて綺麗になる事を期待します。
ヘンリー殿下@十輝いりす、初見はこれといった印象がなかったのですが、近くで拝見すると大変麗しい殿下でした。鷹揚な人柄が高貴な雰囲気に繋がっているのかな。
ネルソン父@風莉じんの「ホレイショが帰って来る」でまた泣かされました。それ以前の演技も、鬱陶しさが薄めになっていた感じです。

ショー「ファンキーサンシャイン」。
構成が分かって見ているので、初見のような戸惑いはなく、ちょっと緩い独自のノリを楽しめました。思った通り、リピートした方が楽しい作品ですね。
太陽族や、戦士のシーンは小芝居や個々人のチェックが楽しいです。今回観劇予定数があまり多くないので、どこまで観られるか、不安ですが頑張ります。
プラズマでも、男役は認識できました。動きがとても綺麗だなと思ったら、珠洲春希でした。鳳樹いちもこのメンバーに含まれていて、ダンサーなんだ、と知りました。
太陽の戦士は、銃撃戦になった瞬間、蘭寿とむが二人にマイクなしで「逃げろ」と言っているのが確認できました。先程まで奪い合っていたのに、どういう心境の変化なのか、次回はその辺を確認したいです。
第7場Aの若手4組のシーンは、蓮水ゆうやが先輩スターとしての経験値の差か、一番オーラがあるように感じました。