ラクリマ編もクリアしました。
最終戦前のトキサの演説は、トキサ編で聞いたときより心に沁みました。
ラクリマは相打ち覚悟で、モナから渡された「無」のオリジナルを持っている(=恐らく使う状況になる)以上、オリジナルカルティアを使って死ぬ運命が待っていると想像できます。そのため、「生きてまた会おう」という希望の言葉に、悲壮感を感じました。
そう、モナの「無」のオリジナルはラクリマに渡されましたが、これはトキサ編を見ていないと、彼女が何者かまったく分からないですね。
Episode順に遊ぶのでなければ、私が遊んだトキサ編→ラクリマ編の順で丁度良かったようです。
ラクリマ編は、ベルトシュメルツ、ラグルゼットといった黒幕の結末も描かれるし、世界に対する次の課題もわかるので、トキサ編より壮大ですね。
しかし、最終戦に超小物悪役のザクロもいるとは、盲点でした。
ラクリマから見たアクエルドは、悪の側面が強いですね。トキサ編の場合は、サンの理屈も一応分かる要素があるし、クローズは倒すのが惜しかった。トキサのパーティには、元反乱軍のミスティがいて、最終的にカリスも加入するので、アクエルドとの繋がりが深いためかしら。
なお、これまで戦闘難易度の低さに苦言を呈していましたが、ラクリマ編最終戦は大変でした。味方は全員Lv.20で「夢想」装備だったのに、敵のファイナス系幻獣に対しては攻撃力不足でした。トキサ編で、こんな苦労した記憶はないんですが……。
ということで、総評。
ストーリー
自由度はまったくなく、テキストを読むだけですが、ラクリマ編は、起伏に富んだ展開で面白かったです。比べてしまうと、トキサ編はいささか盛り上がりに欠けました。
両方で同じ事件を同じ時間軸、ほぼ同じ場所で追っているのに、エピソードの重複はなく、このクロスオーバー具合はとても良かったと思います。
キャラクター
中間総評でも書いた通り、全体的に良かったです。
トキサ編は、割と分かりやすく明るい善人揃い。ラクリマ編は悩める等身大の人々という印象。
システム
このゲームの基幹である「カルティア」の要素が、世界観構築の役に立っている反面、期待していたほどシステム的には機能しておらず残念でした。
もっと自分で独自にカルティアを組み合わせて、新しい効果の術やアイテムを作れるのかと思っていたのですが、基本の組み合わせは決まっていて、後は語を足して威力を調整するくらいなんですね。
作中で、解読済みテクストを貰っても面白くない、という主旨の発言をトロイがしますが、それは、私が遊んで抱いたのと同じ気持ちだと思います。
戦略SLGとしては物足りなかったですが、天野喜孝氏のキャラクターデザインが生かされているビジュアル面、キャラクターの良さ、そして最終的にエンディングを迎えた時の気持ちのいい達成感は、独自の魅力だと思いました。