リチャード・バック著 五木寛之訳「かもめのジョナサン 完成版」

「かもめのジョナサン」に、第4章が追加されたもの。
→旧版の感想は、2009年8月13日記事参照

4章によって、作品の印象が大きく変わると銘打たれていたのですが、個人的にはなにも変わりませんでした。
その理由は、私が本作をジョナサン=キリストとして聖人を描いた寓話だと思っていたためだと思います。その後の世界がジョナサンや弟子達の思った通りにはならず、彼らの偶像化が進み、それでも純粋な精神の高みを目指そうとする者が別に現れるという繰り返しであることは、現実の宗教の在り方を見ていればその通りだと思うからです。

ということで、宗教と政治の話はしないことにしている私としては、非常に感想を書き難い作品なのでした。

コメント

  • コメントはまだありません。

コメント登録

  • コメントを入力してください。
登録フォーム
名前
メール
URL
コメント
閲覧制限
投稿キー
(スパム対策に 投稿キー を半角で入力してください)