DVD感想が該当シーンまで進んだので、ちょっと思い付きで短いお話。
「ヨン・ホゲもお前に惚れている」
キハはその言葉を奇怪な気持ちで受け止めた。
彼が自分を見つめる視線に、愛はおろか、恋すら感じたことはない。一夜限りでも愛された身だから分かる。彼の視線はキハの身体を通り過ぎて、何処か遠い所を見ている。
それが分からないプルキルは、きっと人を愛したことも、愛されたこともないのだろう。
そう気付いた時、キハは長年彼女を苦しめた悪しき魔術師を、初めて哀れに思った。
実際のところ麻生は、プルキルはカジン様を好きだったのではと思いますが、本人は気付いてなさそうです。