• 2011年登録記事

久住昌之、谷口ジロー作「孤独のグルメ」(扶桑社文庫)

冴えない中年がひたすら食事をする漫画、と聞いて「BARレモン・ハート」みたいな蘊蓄漫画を想像したのですが、読んでみると本当に毎話定食屋で食事をするだけの漫画でした。

独特の雰囲気で淡々と話が進んでいきます。主人公・井之頭五郎の「心の声」のお喋りは、偶に哲学的な側面もありつつ、ダンディズムを感じたり、妙なリズム感に軽く笑わされたりと言う感じ。横暴な店主に物言う12話(板橋区大山町)は、そこだけキャラが変わった印象で不満でした。
作画は非常に緻密で、よほど綿密に取材したのか写真を元にしているのか分かりませんが、あの街角ね、と頷ける風景描写と、注釈が沢山付いた食事のコマが凄いです。

面白いか、と言われると盛り上がりもなにもないので評価し難いです。突き詰めると内容はシュールだし、読んでる方もシュールな気がします。
文庫版巻末に付けられた原作者の「あとがきにかえて」は素直に面白かったです。

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http://www.cucina-oggi.com/
公式サイトには掲載されていませんが、創業時の味と謳って限定販売していたので購入してみました。
撮影前に切り分けてしまたのでこの写真はピースですが、販売していたのはホールのみでした。

元々アレンジする部分がないレシピですから、ベタなクラシックショコラに、粉糖が振り掛けられているだけの非常にシンプルな作りです。とは言え、ケーキの表面が硬さはあるのに真っ平らに出来ているところ等、やはり本職の技かなと感じます。クラシックショコラって、大体表面が割れますよね。

肝心の味の方は、濃厚なことはチョコ好きとして嬉しいのですが、しっとりと言うよりべたつく感がやや微妙です。擬音で言うと「もちゃもちゃ」する食感で、これがなければ安価で美味しい良いケーキなのに、と思う反面、この感覚が濃さを演出してるのだろうなとも思えて、難しいところ。
ふわふわに作るケーキでもないし、しっとり感が失われるとパンみたいになってしまうし、結局このくらいが妥協点なのでしょうか。

千秋楽に行けないので、DVD「誰がために鐘は鳴る」を観ていました。

今回のカメラアングルは結構優秀でストレスなく楽しめています。舞台の広さがカメラで切り取られる分、演出の不備が緩和されて芝居の芯が浮かび上がってきて、なかなか面白いです。
アンドレスとルチアが、デュエットソングで銀橋を通らないことに驚きました。あれは東京公演後半になって演出を変えたのではなく、東京公演で一旦演出を変更したものの、やはり奇怪しいので戻したと言うことだったんですね!

観劇時から、アレハンドロ隊の伝令のことが気になっています。
潜入2日目の日中、ロバートが到着する前に「セゴビアに敵が集結してる」と言う情報がエル・ソルドに届けられます。同じ情報をパブロ隊にも伝えに行った者がいると語られますが、ロバートがパブロ隊のキャンプに戻った後、その話が出る下りは描かれません。
2日目の朝から敵の動きを警戒していたロバートですが、張り番だったアンセルモ老が「敵の動きは大した事はなかった」と告げたこともあり、総攻撃の計画が漏れている確信を得るのは3日目昼になります。
仮定の話ですが、アレハンドロ隊の伝令をロバートが知っていたら、もっと早く作戦本部へ伝令を出し、爆破実行は無事中止になっていた可能性もあるのでは、と思ってしまいます。
なぜ、伝令はロバートに伝わらなかったのでしょうか。
もしかすると、伝令はパブロが受けたのではないか、と考えています。アレハンドロ隊のメンバーは、パブロがリーダーを降ろされた事を知りませんし、前日のようにパブロが外で昼寝していたなら、アグスティン等に知られず一人で知らせを受けた可能性があります。
しかし、パブロが情報を隠匿したのだとしても、疑問は残ります。総攻撃の意味がなくなれば、パブロが反対している橋の爆破も中止されると、彼なら想像できた筈。その計算よりもロバートへの反発が勝ってしまったと言うことなのでしょうか。
まったく描かれていない想像の展開ですが、色々考えさせられます。

なお、原作にはアレハンドロ隊の伝令と言う存在はなかったと記憶していますが、舞台では、伝令と行き違ってしまったのがロバートの手相に現れていた不幸の一つ、として機能してるのかも知れませんね。

ソニーが次世代携帯型エンタテインメントシステム「NGP」発表
http://www.scei.co.jp/corporate/release/110127a.html

PS3で家電路線に舵を切ったソニーが、ゲームに特化した雰囲気で新型機を作って来るとは正直思っていませんでした。良い方向で驚かされました。
メディアはNGP専用カードなるものに切り替えるようで、UMDやメモリースティックは使えないようだから、PSPとの互換はないと言うことでしょうか。麻生のPSPは動画で容量を喰うため、今後も使えるならメモリースティックProDuoをもう一枚買おうと思っていたのですが、どうしたものかな。
発表文の「PSPのユーザーの皆様から大変ご好評いただいているアナログパッド」と言う下りには首を傾げました。私はPSPで微妙な点は、アナログパットの動きの微妙さと、汚れが目立つ透明なL/Rボタンだと思っています。後は稼働時間も知りたいところですね。
発売はだいぶ先の話でしょうし、発売直後に買う確率は極めて低いのですが、ゲーム機の方向性としては何となく期待できそうで、楽しみです。

それにしても、散々指摘されているでしょうが「NGP」と言うコードネームについて、ソニー社内で某社ゲーム機の略称と同じである事を指摘する人はいなかったのでしょうか。

OVA4巻の詳細が出ましたね!
http://www.ova-tos.com/

公式の一枚絵からすると、フラノールまで一気に飛んでしまうようですが、どういう纏め方をするつもりなんでしょう。飛竜の巣でコレット救出後、フラノールへ行くのでしょうか。医者を送り届ける為と言う理由付けを変えて、コレットの体調を診るためとか?
次シリーズは「デリスカーラーン編」でなく「世界統合編」。つまり世界を構成するエターナルソードやオリジンの話がこの4巻で出され、次から世界統合を目的とした旅に変わるのかも知れませんね。
まだミトスが登場していないので、ユグドラシルと戦うことはないと思いますが、そうすると4巻はロディル撃破で終わりなのかしら。ちょっとボスが小物な気もします。

テセアラ編は、エクスフィアエディションのジャケットデザインがドラマチックで良いですね。
でも今回の麻生は、コレクターズエディション1本で行くと決めていますので、コレクターズで早速予約です。