• 2013年登録記事

隆慶一郎著「一夢庵風流記」

前田慶次郎(利益)の生涯を描いた歴史小説。
出来事を並べるだけでも劇的なストーリー展開で、ぐいぐい惹き付けられました。強いて言うと、序盤と朝鮮内の旅程に退屈な部分もありました。でもその辺の燻りは、慶次郎が戦地で戦うためのエネルギー充電だったのかな、とも思います。

慶次郎は文武両道、大胆にして繊細、子供のように無為なようでいて計算し尽くしているようでもあり、男の格好良さを体現しています。
そして、相棒である馬の松風が慶次郎と同じくらい格好良く、捨丸、金悟洞、骨もそれぞれ面白みのある男と、とにかく魅力あるキャラクター揃いです。
そんな多くの人物から惚れられる慶次郎ですが、彼自身が惚れ込む男は、直江兼続なんですね。
本作に登場する西軍武将の中では、序盤に少しだけ出番がある、病床に着く前の大谷吉継が最も知的で好みでした。
一方、三成は理屈倒れで嫉妬深い子供でしたが、美化されていないだけで、悪意を持って描かれてはいないので、こういう扱いも好きです。
三成に限らず、どんなキャラクターも単純な善人・悪人ではなく、良い面も悪い面も持ち合わせているところに、人間に対する作者の真摯な視点を感じさせられました。

なお、関ヶ原の戦いに関しては、上杉勢と三成の間に密約はなかった説を取っており、納得しました。

再び、Patisserie Swallowtail White Rose Annex店・テイルズオブシンフォニアユニゾナントパック コラボスイーツより「テイルズオブシンフォニア マカロン」です。

マカロン

全六種類。一通り購入したのですが、自分で食べたのはロイド(チョコ)とジーニアス(抹茶)になります。

単品写真だと分かりにくいですが、実物を受け取ったとき、マカロンとは思えない巨大サイズなので、入浴剤のようだと思いました。
大きさ比較として、標準サイズのマカロンと並べてみます。

マカロン比較

作中では「ちび」と呼ばれることもあるジーニアスが、こんな巨大に!
直径5cm、高さ4.5cm。重さは45gありました。
標準サイズのマカロンは、それぞれ4.5cm、1.5cm、12gでした(数値は、いずれも厳密な測量ではありません)。
キャラクターをプリントするため、ある程度大きさが必要だとは判るのですが、大き過ぎると口に収まらないので、広げるのは横だけにして欲しかったかな。結局、半分(クリームを挟んでいるところ)で割って食べることになりました。

キャラクターのプリントは、マカロン自体の色が薄いマルタが一番綺麗だと感じました。
TOS勢はカラーリングが難しいのか、ロイドは髪や服の色が強くて主線が潰れ、コレットはマカロン生地と髪の毛の色に差がなく、ぼんやりした印象に見えました。

最後に、肝心の味ですが……あまり味らしい味を感じませんでした。恐らく、全体の大きさに対してクリーム量が少ない為だと思います。
マカロンとしての食感に関しては、外側の部分はかなり硬く、中の方まで生地が詰まっていて食べ応えがあります。不思議と、もっちりしているのに粉っぽい気もしました。
前回のケーキがコラボスイーツにしては意外と美味しかった分、正直な感想としてはちょっと残念な印象が残りました。

PSP版「ペルソナ2 罰 -ETERNAL PUNISHMENT-」
http://p-atlus.jp/p2x/

現在地:パオフゥ加入まで

「ペルソナ2 罪」クリア時点で購入しておいたものの、このまま遊ばないのではないか、と懸念していた「ペルソナ2 罰」がスタートしました。
結局、「罪」は物語をクリアしただけで、まったくやり込んでいません。でも引き継ぎの為にやり込んでいたら、いつ「罰」に辿り着けるか判らないので、気にせず進めることにしました。
そういう次第で、引き継いだのは周防達哉Lv58、49時間プレイデータ。
戦闘難易度はEASY、音楽はREMIXで開始です。

ゲームを始めると、「罪」ED時点の達哉視点で開始。喋る達哉が新鮮です。一人称は「俺」なんですね。
プロローグが終わると、舞耶操作に変更。
所持金が5,000円しかなくて笑いました。舞耶さん、社会人なんだから1万円は持っていて欲しかったなぁ。勿論、そういう理屈を言い出すと、なぜメンバーの装備を主人公が賄わねばならないのか、などという疑問に繋がってしまうのですけれどね。

さっくり街を歩いていると、見慣れた街並で「罪」を懐かしく思うと同時に、店が違うエリアにあったりするなど、若干変更もあって新鮮に感じます。
「罪」を経てから学校にある石を読むと、“鳴羅門火手怖”と“比麗文上人”もちゃんと判りますね。
細かいところでは、ダンジョン内のミニマップの処理が変わっていたり、イベント中、頻繁にカメラ視点が切り替わるようになっていますね。ただ、唐突に切り替わるので少し気になります。

舞耶の上司は、30代で編集長というのはなかなか立派だと思うのですが、独身であることをわざわざ言及されるのが、悲しいな。あと、容姿は40代以降に見えます。
舞耶とうららがお見合いパーティに行く予定だったという辺りにも、その若さで?と思うけれど、発売当時の2000年の適齢期って、そんなものでしたかね。
橿原先生が生きていたのは驚いたけれど、よく考えたら当然でしたね。
イデアル先生は微妙に記憶がありそうな発言をしたので思わず身構えたけれど、単に「罪」プレイヤーへのサービスかな。
で、相変わらず嫌な奴だったハンニャ校長が、いきなり死亡。猟奇殺人犯に変化したJOKERが登場、と相変わらず序盤から急展開で進みます。かなりしっかりした死体ドット絵や、血塗れ紙袋のJOKER、フィレモンに力がなさそうな様子等、「罰」はだいぶ怖そうな印象です。

お話の方は、まだ動き始めたばかりですが、「罪」より物語の導入がスムーズだし、ペルソナや悪魔の存在に対するキャラクターたちの反応が自然で、プレイヤーにとって受け入れ易くなっている気がします。
それにしても、舞耶の殺しを依頼したのは誰なんでしょう?
この新しい世界で、そこまで因縁のある人物がいるのでしょうか。

スパーク8、およびTOSプチオンリー「響10!」開催おめでとうございます。

参加された皆さま、お疲れ様でした。
台風接近の予報から一転、快晴となり、せっかくのお祭りなので、私も数年ぶりにイベント参加してみました。
「イベントでお会いするのは久し振りですね」と言われて、後で振り返ってみたのですが、2007年冬コミ(コミケ73)には参加してました。4年ぶりくらい?

私がビッグサイトに到着したのは昼の12時。この時点でも、まだ入場列があったのでビックリしました。活動が盛んで素晴らしいですね。オンライン専門の私からすると、目映いエネルギーでした。
シンフォニアのサークルさんたちは、とっても可愛い「響10!」の共通POPが飾られていて、前を通るだけでも思わず笑顔になります。
サークル数はおよそ100。10年前のゲーム作品なのに、いまでもこんなに集まるファンがいるなんて幸せだなぁと感じました。私自身も一ファンに過ぎないのに、不思議な身内感覚です。
着いた時間が遅いため、売り切れになっていた本もあり、個人的な戦利品は少ないです。が、久々のイベントで交流も出来て、私も創作熱が刺激されました。

……戦利品としては、同じくプチオンリーが開催されていた「ゴッドイーター」スペースで、本を買ったり、初めてすれ違い通信によるアバターカード交換ができたので、ホクホクしてます(笑)。
アバターカードのアナグラ日記(行動履歴)や戦闘記録などを拝見して、勝手に戦いかたなどを想像してます。剣中心らしいキャラが多かったので、銃中心の我が子はどう思われたでしょうか。
なお、セカンドキャラでもすれ違おうか悩んだのですが、余りに弱くて気が引けたのと、「ぼっち」路線を貫くため諦めました。

川原礫著「ソード・アート・オンライン〈1〉アインクラッド」

【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
バーチャルゲーム・VRMMO「ソードアート・オンライン(SAO)」は、サービス初日に、開発者・茅場晶彦の手によってログアウト不能の“デスゲーム”になった。2年後、プレイヤーの1人・キリトは、SAOで知り合った恋人アスナと共にゲーム世界からの脱出=クリアを目指す。協力プレイヤーの中に潜む茅場晶彦に気付いたキリトは、一騎打ちに挑んで勝利し、現実世界へ帰還する。現実に戻ったキリトは、現実のアスナを探し始める。

ここでいう“デスゲーム”とは、下記の状態を指します。

  • ゲーム内の死が現実の死になる。
  • プレイヤーが任意にゲームから脱出できない。

現代版「クリス・クロス 混沌の魔王」ですね。
ただ、「クリス・クロス」の世界ダンジョントライアルからは脱出したかったけれど、SAOの世界アインクラッドは、意外と楽しそうに感じました。
システム面に結婚・持ち家・生産スキルなど今風のオンラインゲーム要素、シナリオに美少女との恋愛という甘さが加わっているため、デスゲームの殺伐・緊張感が緩和されているのです。なんせ、釣りをしているプレイヤーがいるくらいですからね。自分がSAOに閉じ込められたら、誰かがクリアしてくれることを期待しながら、街に籠ってひたすら職人プレイに励みそう。そんな想像ができるくらい、良くも悪くも甘さがあります。
その甘さは物語の結末にも現れていて、相討ちしたキリトや、その直前にゲーム内死亡を迎えたアスナも生き延びる点に、ハッキリ言ってしまえばご都合主義を感じました。
でも、私はこういう甘さは好きです。
人気があることに納得できる面白さでした。ただ、一冊で巧く纏まっているので、続刊には逆に興味が湧かないかな。

ところで、茅場晶彦はずっとアインクラッド内にいたのでしょうか?
クリアまで2年間という長い時間が掛かっている分、茅場晶彦本人の体はどうなっていたのか、外部から助けようとする動きはなかったのかなど、少し気になってしまいますね。