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「とっぴんぱらりのぷぅ 田中芳樹のブックガイド」

田中芳樹先生へのインタビュー形式による、海外古典ブックガイド。
よく知られた名作ばかりですが、タイトルと粗筋は知っていても、実は読んだことが無い作品が多くて、汗顔しながら読みました。
読みたい本が増えますね。
他の作家にも、子供時代にどんな本を読んでどう思ったか、是非公開して欲しいと思いました。

単に良い本をあげているだけでなく、その作品にまつわる裏話が色々明かされるのですが、これが面白いのです。

推理小説じたいの開祖と言えば、衆目の一致するところ、エドガー・アラン・ポオなわけですが。ポオが最初に『モルグ街の殺人』を書いたとき、当時の有名な評論家か誰かが「作者が自分で謎を作って、自分で解決してるだけだ。こんなものはすぐに廃れる」といったそうです。

「とっぴんぱらりのぷぅ」インタビュー第十一回より

確かにその通りだ、と大笑いさせられました。

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先週のロシア行きの際、ミハイロフスキー劇場@サンクトペテルブルグにて、バレエ「ジゼル」を鑑賞しました。

教わらなければ劇場と思わなかったほど地味な、一見アパルトマンのような建物。それがミハイロフスキー劇場の第一印象。
ところが、中に入るととても愛らしく豪奢な劇場でした。
オーケストラの編成もしっかりした規模で、音楽が非常に良かったです。
こじんまりしたサイズで、推定収容人数は、5階まであるバルコニー席を含めても800席程度。舞台が見やすそうな席数ですが、1階席の床は緩やかな傾斜があるだけ、しかも升目状に椅子を並べているため、前に座る人の頭が障害物になる構造でした。人生初レベルの前方席だったのに、肝心のジゼルの死の瞬間が見切れましたよ……。
客席はほぼ満席。観光客も多いのでしょうけれど、ロシア人は舞台が好きなのかな、と少し親近感を覚えました。

クラシックバレエを鑑賞するのは子供時代以来です。バレエというのは舞踏だと思っていましたが、大人になって観ると、意外なほど演劇チックで、わかりやすい演出(※1)もついていて、踊りというより「お芝居」になっていることが良く分かりました。
つまり、バレエは感情表現として踊る芝居なのですね。
感情表現として歌い踊る芝居(ミュージカル)が大好きな私としては、非常に面白く感じられました。
特にジゼル役のプリマバレリーナは感情表現が非常に分かり易く、役者として非常に魅力的でした。

※1
セットや衣装、ジゼルが占いをする花などの小道具が多数。更に、ウィリーが登場する前に火花が散る演出があったり、3匹の生きたボルゾイ犬が登場するのには客席もどよめきました。

有川浩著「県庁おもてなし課」

【あらすじ(最後までのネタバレ有り)】
高知県庁は観光立国を目指して「おもてなし課」を創設した。観光特使から、民間感覚とズレている、と批判を受けた職員・掛水は、かつて観光の呼び水としてパンダ誘致を主張し、県庁から追われた男・清遠に助力を請う。自然と田舎感を生かした観光計画を始めたおもてなし課だったが、清遠を嫌う上層部により、清遠は企画から外されてしまう。掛水たちは清遠の残した教えを受け継ぎ、公務員としての制約と折り合いをつけながら計画を貫くことにする。

観光特使を引き受ける作家・吉門が可愛い、というキャラ萌え視点で読みました。
有川浩本人の分身のようなキャラクターですが、「図書館戦争」でキャラ萌え読みを肯定していた作者ですから、その辺は許されますよね。

お仕事小説としては、職場は会議シーンばかりで、あとは休日に遊んでいる光景が多かったかな。まぁ、掛水の立場からしたら、それも仕事の一環ですね。
公務員ならではの苦労話部分は、なるほどと思います。
ストーリー的には、「舟を編む」と同じく、恋愛関係や恩師に降りかかる不幸が山場になっていて、仕事そのものではあまり波がない感じ。
そういえば、「舟を編む」と「県庁おもてなし課」は同時期に映画化もしていましたよね。
「箇条書きマジック」という言葉も忘れてはいけませんが、全体的な印象が似ているように感じました。

冒頭のパンダ誘致論は興味深かったです。
私自身は、パンダが特別好きではないし、上野動物園に行ってもパンダを見ないで帰るくらいですが、非常に集客力のあるコンテンツであることは間違いありません。
あと、作中では観光地の要素としてトイレ事情を重視していて、これが実に嬉しかったです。10年くらい主張してきた私論が、有川先生に届いていたようです(笑)。
実際、観光地のトイレ比較は、やってみると面白いのでお勧めです。

現在地:春日野高校(防空壕脱出)

栄吉可愛いよ、栄吉。

栄吉

武器を調達した後、七姉妹学園に戻って遂に本格的にゲーム開始。
舞耶とユッキーも加入して、早々に5人パーティになりました。最初からMAX人数は珍しいけれど、悪魔とのコンタクトのバリエーションを考えると、この人数は必要ですね。

前回「本筋に関わってきそう」と予想したネタが、2時間もしない内に全部出揃うスピーディな展開に驚きました。
校長は、再会したくなかったので出来心で「死んじゃった」と答えたら、本当に死んでしまったようです。でも洗脳を解かれていない生徒たちから英雄扱いされることになり、結局煩わしい存在でありました。

ハナジーは栄吉の元カノ(もしくは憧れの少女)だったんですね!
女の子を守る栄吉カッコいいよ、栄吉。

栄吉

戦闘は、悪魔とのコンタクトが面白いです。ただ、1戦闘が長引くのと、経験値とタロットカード獲得が両立しないのが少々面倒ですね。
細かいことでは、マップ移動でダンジョンと小部屋を出入りする度に、東西南北がリセットされ予想外の向きになるのが困ります。事前の方角を維持するか、ミニマップに揃えて北が常に上を向くようにして欲しいです。

物語の方は、なんだかんだと良い組み合わせのメンバーの掛け合いで楽しんで進めています。

お久し振りです、Асоу Ичоно もとい、麻生です。
不在期間中、所用でロシアにおりました。
かの「おそロシア」です。
——と言っても、そんなに恐怖体験はありませんでした。おおよそは事前に覚悟していた通りでした。
見た目はヨーロッパに近い、けれど、やはり独特の空気がある国。
この貴重な経験が、また創作の糧になると良い、と思います。