• 2017年登録記事

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幻想水滸伝I&IIは、当時のレベルを考えても、特別グラフィックの美しさを売りにしたゲームではありません。
しかし、坑道を抜けてティント市に入るこの情景には、しばらく見入りました。まあ、現実だったら、こんな怖い道は遠慮したいところですが。

ティント周辺は枯れた土地の雰囲気があって、鉱山の街という雰囲気を感じます。
と同時に、ティントを訪問したことで、幻水2の土地はここ以外どこへ行ってもさほど代わり映えしないことに気付きました。砂漠があるでもなく、火山があるでもなく、ハイランドのキャロも都市同盟のグリンヒルも同じような街並みです。気候に違いがあるようにもみえません。それだけに「小さな範囲の領土争い」なんだな、という印象が強まりました。
……逆に、豪雪地帯があり火山があり湿地と砂漠があるヴァレリア島@タクティクスオウガって、すごい土地だとわかります(笑)。さすが、カオスゲートのある土地はレベルが違います。

そんなわけで、ティントにて長かったネクロードとの因縁も終了。
ネクロード戦はBGMが格好良くて大満足です。「悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲」でも感じたけれど、やはり吸血鬼はゴシック調BGMと共に現れるべきですよね。巨大ステンドグラスの教会という戦闘場所も素晴らしいです。ネクロードは小物悪役だけれど、審美眼には満点を付けておきます。

現在地はグリンヒル解放まで。
グリンヒル攻略部隊に付いて行ったら、前回会えなかったユーバーと対面しました。
ルカ様並みの攻撃力と守備力で、しかもルカ戦と違ってダメージを与えるだけでなく、倒し切らないといけないので案の定苦戦。結局、主人公部隊がユーバーと相打ちでダメージ2になり、ユーバーは撤退したものの「敗北」扱いとなってやり直しました……。
2回目は素直に「城に残る」を選んでサッサと進めました。戦況への指示を出すだけで終わるのは楽ですね。全部の戦闘イベントに実装して欲しかったくらいです。
幻水2の戦争システムは、一見マス目のシミュレーションRPG風なのに、どうも数値と関係なく攻撃判定等が行われている気がして腑に落ちません。戦況と戦術が見えるからこの形になったのでしょうけれど、私は幻水1の三竦みの方がわかりやすかったかな。何より、一戦に結構手間がかかるのが辛いです。

現在地:Chapter09・演説前(強くてニューゲーム)
シリーズ記事「FF15 物語を見直す旅」の趣旨は、2017年2月1日記事参照。

会談

注意:ゲーム本編・映画・アニメネタバレ満載です。
現在FF15プレイ中でネタバレを気にされる方は、進行状況を確認の上、ご自身の判断でお読みください。

水神召喚の儀式当日になります。

ゴンドラ

ゴンドラ移動中の会話は、初回プレイ時は気になりませんでしたが、2周目だと少々首を捻る内容だと思いました。

イグニス
儀式の間の行動についてだがーー
水神を帝国軍の攻撃から守る必要がある

(中略)

プロンプト
あのとき突き刺してたアンカー?

イグニス
もしあれを外せるなら
だいぶ有利になるだろう

確かにこの後ノクトは帝国軍と戦いますが、水神を守るためというより、単純に水神の元へ行くためであって、どちらかというと辿り着いた後に啓示のため水神と戦った記憶の方が強く残ります。水神に打ち込まれたアンカーを外すなどしていれば、水神を守った実感が沸いたかもしれませんが、そういったシーンはありません。
もっとも、ノクトが現場にたどり着いたのは召喚の儀式が行われた後だったので、その時点で「儀式の間の行動」から外れるのは仕方ないのかもしれません。この後の行動と特に連動しない説明自体、予想していた通りに物事が進むわけでないことを示しているのかも知れません。なお、もし本当にそういう演出だったのなら、途中で「話がちげーし!」とノクトに呟かせるなどすれば、その意図がわかりやすかったでしょう。

一方、カメラは同じ時間軸のルナフレーナへ移動。

カメリアとルナフレーナの会談

ここで特に注意したい台詞は下記です。

カメリア
全部終わったら行動の制限はないし
うちで保護はできないわよ

ご承知の通り、接続詞「し」は、主に並列な事柄や条件を繋げる言葉です。が、一行目と二行目は話がつながりません。
一旦、この台詞の前にされている会話も確認してみましょう。

カメリア
ああ 帝国兵の監視がつくこと お忘れなく

ルナフレーナ
はい

カメリア
気分は悪いだろうけど
儀式がしたいなら我慢することね

監視されている状態で、儀式をして、そのあとに行動の制限がないとは到底思えません。カメリアは何を言っているのか?と疑問に感じてしまいます。

実は私は最初、この台詞の違和感は主語が曖昧なせいだろうと考えました。
「保護はできない」の対象が、話し相手のルーナであることは簡単に読み取れます。そうすると、繋がった一文なので「行動の制限はない」のもルーナのことだと思われます。けれど、前述の通りこれでは話がちぐはぐです。
一方「儀式後に帝国の行動の制限がなくなったら、あなたをアコルドで保護はできない」と解釈すれば、「し」で繋げてもおかしな文章にはなりません。

答え合わせ気分で英語音声を確認したところ、このシーンの台詞は下記の通りでした。

Once it’s over, you may go as you please.
But you do so without our protection.

残念。一文目の主語も「You(ルナフレーナ)」でした。私の推論は全く無意味だったわけですが、その残念さも吹き飛ぶ重要な接続詞を発見しました。
二文目の冒頭、「But」じゃないですか!
接続詞を変えるだけで、十分意味の通じる台詞に置き換わります。

そんなこんなでカメリアの真意を拾うのに四苦八苦しましたが、今回の変更案は、下記となりました。

(変更案)

カメリア
帝国も水神は目覚めさせたいらしいから
儀式はできるでしょうね
あとは どうするのもあなたの自由
でも これ以上うちの手助けは期待しないで
儀式のために帝国に戻ることを決めたのは
あなたなんだから

元の「全部終わったら」だと範囲が広いですが、おそらくここは、儀式さえしてしまえば、水神討伐を果たそうとする帝国を尻目に、ルーナは誓約すれば良い、と発破をかけているのだと解釈しました。
原文からすると「終わってから保護できない」ではなく「我々の保護なしにやって」と言っているようなので、「保護」という言葉を変えました。
また、カメリアとの会見が終わると、帝国兵が雪崩れ込んできます。おそらくこれが「帝国兵の監視」なのでしょうけれど、カメリアに裏切られたと勘違いしたプレイヤーもいると思われます。そのため、この措置はルーナも納得していると分かりやすくしました。さすがに、ここまで喋らせると語りすぎという気もしますが……。

監視

で、この監視役たちは、演説中どこにいたのでしょうか。儀式の間も放置しているし、ここで監視をつける必要はなかったのでは?

参考記事

おれが想うまま、おれが望むまま!!!!邪悪であったぞ!!!!!!

現在地:和平会談まで

ここまでの一大イベントと言えば、何と言ってもルカ様との決戦ですが……。

まず、戦争システムで一戦。
プレイ中は気付かなかったのですが、ササライとユーバーの援軍が登場するより前にルカを退却させていたようです。
前哨戦でリドリー救出に失敗したので、ルカ戦クリア後、リドリー救出成功の場合のパターンを知ろうと攻略本を開いたら、戦争イベントの解説で「王国軍にササライの軍、ユーバーの軍が援軍として加わり」と書いてあったので、目が点になりました。
前哨戦にいたササライはともかく、ユーバーなんて見てないですよ!
そもそも、戦争前にルックが「あいつの相手はぼくに任せてもらってもいいよ」と語っていたのに、ササライと対決しないなぁと思ってはいたのですが……。いや、こういう事もあるんですね。

そして通常バトルにおけるルカ戦は、3チーム編成で順番にアタック。
最初、主人公チームのメンバーを選ぶときに、スタメンのフリックが選べなくて思わず「はぁっ!?」と口に出すくらい動揺しましたが、フリックとビクトールは固定で別チームのリーダーになるのですね。
しかし、あまりたくさんの仲間を鍛えていなかったので、選ぶ余地がなく、レベルが高い順に選出しました。
ビクトールはネクロード戦以降使っておらずレベルも装備も当時のままだし、アニタとかヨシノなんて初めて使いました。しかも、装備や紋章を整えることができないまま戦闘に突入するので、これは負けたなと思ったんですが、なんとか勝ちました。
攻撃力が高いだけでなく、1ターンに3回も攻撃してくるのは頭を抱えたけれど、正直、もっと絶望的に強いのかと思っていました。ルカ戦用に整えた訳でない、間に合わせの布陣で勝ててしまったので、少し拍子抜けです。

最後の一騎打ちは、ルカの残りHPの少なさから一撃入れば良いと踏みつつ、彼の攻撃力の高さを警戒して「防御し続けていればいつか反撃で倒せるだろう」とヤマを張ったところ、ルカが初手「捨て身」だったので一発KO。これは純粋にラッキーでした。

しかし、戦闘前後のルカを追い詰める描写は凄まじかったです。敵将を数の暴力で撃ち取りにいくあたり、シュウは本当に容赦ないし有能です。
そしてルカを最も輝かせたのが、己の悪行に関して言い訳をせず死ぬという一点に尽きるとつくづく思いました。
ルカの台詞としては「ブタは死ね!」が一人歩きしている感があるけれど、この最期の台詞こそ彼を名悪役として際立たせた台詞のはずです。

そして。

ルカ戦後、坊っちゃんが加入しました!
バナーの村のイベントをこなすだけでなく、徒歩でグレッグミンスターまで行かないといけない、とわかった時は面倒だと思ったけれど、その手間をかけさせるだけの強さで嬉しいです。

いっしょに戦ってください

写真を撮ってから気づいたけれど、坊ちゃんのお部屋に飾られている絵は、テッドの似顔絵ではないですか……?

現在地:一時休憩(ノースソーマ)

レスリア市街戦

中世風の佇まいが美しいレスリアで、剣と魔法の戦いから光線が飛び交う戦場に切り替わるSF感に、テンションが上がりました。ただ、夜間だから暗い上に敵味方の区別がつかないので、なにとどう戦っていたんだか分かりませんでしたが……。
なお、プレイヤーのテンションの上昇に対抗するように、非常にマンガチックでテンションの高い敵キャラが登場したので、一気に冷静に戻りました(笑)。

仲間も、遂に7人揃いました。

メニュー画面

とはいえ、物語の展開を見るに、まだ出入りは多そうです。ロール設定などのやり直しが面倒なので、早く全員腹を割って、ちゃんと仲間になって欲しいな。
プレイ目的だった大所帯のバトルは、派手です。戦争時は7人以外に友軍もいるので、乱戦具合が楽しいです。でも3人でも7人でも、プレイヤーキャラクターの操作と目の前の敵に集中する以上、やっていることは意外と変わらないことが分かりました。

エマーソンが軟派な男だったのも意外だったけれど、ヴィクトルがピーマンが食べられないとか、子供っぽい一面にビックリしました。

ピーマン

正直、ピーマンが食べられないことより、自分も嫌いな食べ物があると告白したフィデルに嬉々とするあたりが、30代軍人には見えません。
あと、リリアがヴィクトルのことだけ「おじちゃん」と呼んでいることに気づいて、衝撃を受けました。エマーソンのことは名前呼び捨てなのに、彼より実年齢も見た目も若いヴィクトルがおじちゃん扱い。幼女って恐ろしいな、と思いました。
……家族のような親しみを感じている、ということにしておきましょうか(笑)。

中央レスリアがいかにも「中世ファンタジー」という感じの街並みなのに対して、サンテロールはかなり文明が発達して見え、別の国感があって良かったです。そして、現在は豪雪地帯ということで、色々風土が楽しめています。
まあ、せっかく緊急脱出的に転移したのだから、そのまま見知らぬ異星に行っても面白かったと思います。転移先がすぐ判明してしまったので、ワクワクしたり緊張したりする要素が薄れてしまったのですよね。TOD2で緊急脱出した後に味わう、居場所がわからない不安感と、過去から現代が改変されたとわかった時のショックは、今でも鮮明です。

その他、システム面の雑感。

クエストをやっていると、移動のファストトラベル機能が欲しくなります。
パーティスキルで、宝箱や敵の感知ができるようになるなど、自分で旅を快適にしていく作りは面白いです。ただ、最初は不便なのが、ちょっと難点かもしれません。

以前の日誌でも少し書きましたが、シームレスイベントは、イベントの始まりと終わりがわかりにくいし、カメラ操作がプレイヤーに一任されているので、キャラクターの動きを見逃すことがあって、ストレスが溜まります。
必ずフィデルが画面中央に来るのも、シーンによっては難点。サンテロールでの会話は、フィオーネやミキの間で進んでいくので、端っこで重要な話をされている変な構図になりました。フィデルが中央でよかったのは、旧呪印研究所のシーンくらいかな。

旧呪印研究所

もともと、私は演出にこだわるタイプなので、演出が付いていない箇所は好きになれません。
仕方がないから、自分で演出を付けようとしてカメラを回し、途中からフィオーネさんのお尻に注目してしまったりしています。そのせいで、話が頭に入らず、突っ込みどころの多いストーリーを気にせず遊べている可能性はあります……。

それから、街の人とすれ違う時に表示されるセリフを、まったく読めていません。街中を移動している時、操作キャラ(フィデル)を注視しつつ、右上のミニマップにも気を配っていて、目をフル活用しているので、吹き出しに反応できないのです。FF15で、モブまでボイス付きなことを無駄な贅沢だと思っていましたが、目ではなく耳を使って情報収集できるという利点があったのですね。

雑踏の会話をプレイヤーに読ませたいなら、AKIBA’S BEATが採用していた、吹き出しだけしばらく残るという方式が無難かな。あまり美しくないですけれど……。

TOSファンサイト「天の響」にて、複数回の「面白かった」投票とコメントをいただきました。

更新が途絶えたまま過去作の公開だけしている状態を、自分でも不甲斐なく思っているのですが、こうして喜んでいただけると改めて意欲が湧いてきます。
書きたい「情景」はまだまだありますので、少しでも形にしていきたいものです。

誠にありがとうございました。また楽しんでいただけるよう頑張ります。