• 2012年登録記事

なぜか唐突にTOS-R。


 デクスは物を考えない。
 彼は愛しい少女のことを想い、彼女の意に従い、彼女の進む道に付いて行くだけだから。いっそ、彼女が従えている魔物のように、ヒュプノスを使って隷属させてくれたって構いはしない。
 物を考える奴隷を、彼女は嫌う。
 だから何かを疑問に思ったり、善悪をとやかく言うことは止めた。思考のすべてを受け渡して、それで彼女が笑ってくれるなら――
 ふとデクスは首を傾げた。
 さて、願いを持つことは、物を考えることだろうか。


デクスはウザさが愛おしいキャラですね。
実は作中で一番大量殺人を犯してるんですが、あまりに間抜けで馬鹿で変態なために憎めなくて、極悪な面を忘れがちです。
しかし、物語の中だから「アリスちゃん一筋!」なんて言えるけれど、現実にここまで他人に思考を委ねている人がいたら、それは凄く怖いことだと思います。

鷹見一幸著「小さな国の救世主」1〜3巻(全5巻)読了。

【あらすじ】
引き蘢り気味の日本人高校生龍也は、アドベンチャーツアーの参加先で内戦に巻き込まれる。政府軍に狙われる姫巫女と知り合ったことから、彼女の部族を守るためインターネットを駆使し、戦局をひっくり返す手助けをしてしまう。成り行きと勘違いで軍師に祭り上げられた龍也は、日本に帰国する為、内乱を終結させようとする――

元々3巻構成だったらしく、区切りが良かったので3巻でとりあえず読了。
主人公の常識が通じず、一方で主人公の意外な発想が周囲を変えるという展開で、言わば異世界召喚モノを現実設定に置き換えたお話でした。

主人公龍也に一切の特殊技能がなく、直接戦うことはせず、天才的な閃きもなく、どこまでも普通の発想で勝っていくのが面白い要素でした。
特に、1巻は小銃で戦車を退散、2巻は爆撃機を破壊するというだいぶ派手な作戦で龍也が頑張り過ぎていると思ったのに対し、3巻のラジオ放送は非常に地味だけれど物語らしい人間の善良さへの理想があって良かったです。
では龍也がお気に入りかと問われれば、彼の独善的な面、視野の狭さ、思い込んだら一直線なのに説教臭いことを言う辺りがちょっと苦手。
一番格好良いのは、リネム大臣とシャリフ大尉でしょうか。シャリフは越権行為が過ぎる気もしますが、成すべきことを見定めている人は気持ちが良かったです。

全体的には、ライトノベルらしい勢いがあって面白かったです。
商業作品にしては誤字脱字が多くて、web小説みたいなノリを感じましたが、そこは良くも悪くもということで。

PSPリメイク「俺の屍を越えてゆけ」を遊んでいたのは丁度1年前。

裏京都に行き着いてしまった麻生一族は再プレイする気持ちにならなかったので、新一族を作りました。
飽きたら止める前提のどっぷりモード「闘将 有賀紫音伝」です。
特に縛りは設けないけれど、プレイ中のモード変更はしない予定。
1つしかセーブ出来ないので、麻生家のデータが消えてしまうことについてかなり悩みましたが、「ノーセーブ」で遊ぶことで解決することにしました!
……その内、諦めて上書きするかも知れません。

なお、新規プレイに先立ち、PS Spotで無料配信中の神様たちも入手(10月に行ったため、紅梅白梅童子は未入手)。
書籍特典だった神様も入手できるようになったのは嬉しいけれど、全員揃うのは来年6月なんですよね。
ということは、噂の「俺屍2」はそれより更に後なのかしら?

オンラインゲーム「リネージュII」「タワー オブ アイオン」のCMに、10年近く前の記憶が刺激されました。

ハートフルプライス、はじまる。
http://event2.ncsoft.jp/1.0/nc/1211heartfulPrice/(音量注意)

思い出したのは、オンラインゲーム内の出来事を思い出風に綴ったFlash動画。
詳細は覚えていませんが、ゲームを通じてモニターの向こう側の人々と出会い、過ごし、別れ、再会する内容だったと記憶しています。
自分の性格を考慮して「オンラインゲームは絶対に遊ばない」と決めている麻生ですが、人と触れ合うことが基本のオンラインゲームには、やはりそれゆえの面白みがあるのだろうなぁと思わされます。

ところで、この「ハートフルプライス」に関する秋葉原駅でのPR活動が、電撃オンラインで「謎のパフォーマンス」と評されていました。
http://news.dengeki.com/elem/000/000/563/563938/

これはインパクトが凄い(笑)。
ちなみに、人間がマネキンの真似をしている光景は、アルフレッド ダンヒル銀座本店で見たことがあります。長身の外国人男性数人が、ダンヒル製のスーツを着てショーケースの中に収まっているというパフォーマンスです。彼らは普通に動いていたのですが、パッと見た瞬間、人間なのに人形のように見える不思議なインパクトがありました。
しかし、スーツならともかく、こういう奇抜な出で立ちをして通行人から観られるのは、かなり恥ずかしそうですね。

「CONCEPTION 俺の子供を産んでくれ!」体験版2種を遊んでみました。
http://www.spike-chunsoft.co.jp/conception/

インパクトのあるタイトルで興味を引く馬鹿ゲーかと思いきや、ダンジョンRPGとしては意外と硬派なゲームでした。
たとえ雑魚戦であっても、技や魔法を惜しんでいてはなかなか勝てません。「ToHeart2 ダンジョントラベラーズ」といい、戦闘バランスがキツめのギャルゲーが昨今の流行なんでしょうか?

本作には、公式サイトで配布されているゲームの一部分だけ遊べる体験版と、Playstation Storeで配布されている序盤をフルプレイできる体験版の2種類があります。
最初に一部分だけ遊べる体験版を試した時点では、あまり面白さが伝わって来なかったのですが、フルプレイできる体験版まで遊ぶことで、このゲームの楽しみ方が分かりました。
即ち、育成ゲームとしてです。
女の子と愛を育み強い子供を作ること、そしてダンジョンでその子を育てること、限界まで育てたら独立させることで街レベルを上げていく、という形で、すべての育成要素が連鎖しているので、延々子供を作っては独立させていく作業を楽しんでしまいました。

ギャルゲーとしては、月を跨げばまた巫女に会いに行ける仕様上、狙ったキャラクターの好感度を上げるのは簡単だと感じます。
12星座分の女の子がいるので、誰でも何人かは好みに合致しそう。
また、ポリゴンのキャラ造形が凄く可愛くて、良く出来ていると思いました。

問題の戦闘は、弱点方向から攻撃することが重要。敵に対してどの位置に布陣するかがポイントで、何も考えていないと苦戦します。なんせ、序盤から結構かたい敵が出て来ますし、ボスは容赦なく連続攻撃を仕掛けて来るので、一戦闘にかなり時間が掛かります。
一方で、弱い敵は戦闘画面に移行せず自動的に倒したことになったり、それなりに賢いオート戦闘もあるので、キャラが育ってくるとサクサク進むのが楽しいです。
ただ、迷宮の構造は至極単純で、部屋と廊下が繋がっているだけ。ダンジョン探索自体に魅力が付加されていないのは、少しだけ残念でした。

物語的にも先が気になるように作ってあるし、なかなか面白いゲームだと思います。
今、ちょうど安くなってるんですよね……。買ってしまうかもしれません。