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TVアニメ「アルスラーン戦記」14話「異国の王子」
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エンドカードは真島ヒロ先生による、荒野のアルスラーン。

ここ数回、アニメオリジナルに走って不安を抱いていましたが、今回は安心しました。
宴が先で話が後という順番は、いかにラジェンドラ王子と言えど、この状態で酒を楽しめるかと疑問に思いましたが、Bパートの後半に盛り上がりを持っていきたかったからですよね。構成の都合と納得できました。
ラジェンドラの、王族特有の太々しさというか図太さというか、凡人なのか大物なのかよく分からない感が、鳥海さんの胡散臭い(笑)演技で表されていたと思います。
ファランギースとの間にギーヴがするっと割って入ったのには、「その位置に入るのか」と笑ってしまいました。1人酔い潰されてしまったけれど、負けるなギーヴ、頑張れギーヴ。

戦争シーンがあった割に作画は安定していたと思います。酒盛り中に、酒壷が明らかに変形していたけれど、ファランギース殿があまりに飲むから、足りなくなって後半は安い酒を出したのでしょう。
新約聖書でも、宴の最初は良い酒を、後半は悪い酒を出すものだと言っていますし……。

先週の総集編でエンディングが、今回からオープニングも新曲になりました。
私の第一印象としては、キャッチーさで前曲に軍配が上がりましたが、たぶん今回の曲も複数回聞く内に慣れるでしょう。
OPとEDで似たような軍勢のカットは、わざとリンクさせたのでしょうか。曲調も似通っているので、一方はバラードにするとか、差があった方が良かったと思うのですが、逆に統一感を出そうとしているのなら、これで良いかな。

TVアニメ「アルスラーン戦記」13話「王子二人」
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せっかくラジェンドラが登場したのに、次週が総集編だと分かった瞬間のガッカリ感といったら……。
エンドカードは、「進撃の巨人」の諫山創先生の、躍動感あるギーヴ。

本編の方では、早くもバフマンが死んでしまって、「えっ!?」なりました。ヒルメスも随分あっさりと正体を明かしましたね。
漫画版は、改変することによって原作をより広げる形になっていると感じたけれど、アニメ版は、目的が分からない改変が多くて困惑しています。ヒルメスの手で殺されるという辺りは、ドラマチックではあるけれど。
アルフリードには優しいファランギースとか、ギーヴのサービスショット(笑)は良かったです。

TVアニメ「アルスラーン戦記」12話「騎士の忠義」
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エンドカードは、前回に引き続きキャラデザの田澤潮氏。

アニメスタッフはまさか、「ダリューン1人で5万の兵士を倒せる」という放言を本気に受け取っていないですよね?
冗談の筈が、本当に一騎当五万の無双っぷりを発揮したので、今後が心配になりました。
地行術の魔術師をダリューンが単純な武勇で撃退してしまい、ナルサスの知略発揮が減らされたのは残念です。ダリューンも良い武将だけれど、パルスの文化を破壊(笑)してまで軍師に迎え入れたのだから、そのナルサスが活躍しなかったら意味がないし、個人の武勇ではなく奇策が物を言うのが面白さだと思います。
私は、アニメオリジナル展開が一律で悪いとは思わないけれど、オリジナル展開にするなら、原作と違う面白さを加味して欲しいと思うのです。
少なくとも、武勇を見せて面白くしたいのであれば、バトル描写の演出をもっと巧くして魅せるアニメにするとか、もう少し頑張って欲しいです。
それとも、今話は「アルスラーン戦記×無双」の宣伝を兼ねていたの?

そういうわけで、不満は感じたのですが、通常運転のザンデとイノケンティス七世には癒されました。
ギスカールの「悪い顔」も凄く良かったです。
アルスラーン一行では、ファランギースの容赦のなさが相変わらず光っていました。

そういえば、アルフリード初登場回でしたね。ダリューンのインパクトが強すぎて忘れていましたが、声が可愛かったです。

TVアニメ「アルスラーン戦記」11話「ペシャワールへの道」
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エンドカードはキャラデザの渡邊和夫氏による、爽やかなザンデ(笑)。
もう、マガジン連載漫画家によるエンドカードは終了なのかしら。
デザイン未公開だった今話初登場キャラクターを描くというのは、スタッフならではのエンドカードですね。
デザイン的には、想像よりイケメンでした。最初、細面の父親とは似ていないと思ったら、鼻筋は父親譲りでしたね。
ザンデの戦闘シーンは、残念ながら動きがカクカクしていて少々格好が付かなかったけれど、大剣で木を引き抜いてしまうくらいだから、半分くらいギャグ要員だと考え、これで良いのかもしれません。しかし、あれだけの重量に耐えた馬が、射殺されたのは可哀想でした。

後半戦はギーヴの奇策連発でしたが、地の文で説明することができないアニメでこうした頭脳戦を描くと、結果しか見えないため、ルシタニア兵が無脳揃いに見えますね。
とはいえ、ギーヴがよく働く回は面白いです。
殿下の「ギーヴはお金が大好きなのに」という謝罪にはしばらく笑わされました。

来週はナルサスの活躍に期待ですね。

ところで、CM中に別の作業をしていたら、「信長の野望」というフレーズの後に「ドラグノヴァ」という単語が聞こえて思わず顔を上げました。
https://www.gamecity.ne.jp/201x/
現代兵器を右手に、刀を左手に下げた信長様にビックリですよ……。

TVアニメ「アルスラーン戦記」10話「カシャーン城塞の主」
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まず、今日の作画は、安定して綺麗で安心しました。
絵が綺麗な分、ナルサスの無表情・無言の佇まいが怖かったですね。
お話としても、アルスラーンが奴隷解放を掲げることを決めたけれど、それが奴隷にとって必ずしも善ではないというところまで1話で盛り込んであって、良い流れだったと思います。台詞や説明は相当削られているけれど、大筋の理解を妨げるほどではないと信じておきます。まぁ、Cパートを設けるより、その分の尺を本編に入れて欲しかったとは思います。
個人的には、先週盛り込んだ漫画オリジナル要素「エトワールから受け取った聖書」を放置しているので、それくらいは入れて欲しいです。

ホディールの立場に立ってみれば、奴隷が多数いるエクバターナにいたはずの王太子が、奴隷解放なんて言い出していて、その側には奴隷解放派のナルサス卿がいるとなれば、「殿下はナルサスの傀儡になっている」と思い、手を打とうとするのは当然の流れだと思います。
実際、ナルサスがいなかったら殿下は奴隷解放を掲げていないし、ホディールの考え自体はハズレでもない。
ただ、殿下を懐柔するだけの話術と、交渉決裂した時のリカバリー能力がなかったのが、ホディールの不幸でしたね。

バルコニー伝いに部屋を移る殿下の行動力には、ちょっと驚かされました。
ギーヴが宴で摘んでいる料理がそら豆に見えたので少し確認してみたら、実際に、中東ではそら豆をよく食べるのですね。そら豆が食べたくなってきました。

「正義とは太陽ではなく星のようなものかもしれません。星は天空に限りなくありますし、互いに光を打ち消し合います」は、あらゆる状況に転用できる名言ですね。
“自分の正義”が唯一絶対でないことを、すべての人が心に留めれば良いのにと思います。
ちなみに、そんな感じで殿下の教育係を務めるナルサスですが、アニメEDのカットを見るたびに、ソードワールドの「“指し手”ルキアル」のイメージもこんな感じだろうか、と思います。同じ「天才軍師」でも、ナルサスは主人公側の軍師なお陰で、有能でいられますね。

エンドカードは大今良時先生。繊細なタッチで描かれたアズライールが格好良かったです。