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既に舞台化されてしまったことで諦めていた夢が、今頃現実に!

宝塚公演情報(2012/04/16)より転載

4月16日(月)、2012年宝塚歌劇公演ラインアップにつきまして、宝塚大劇場、東京宝塚劇場の上演作品が決定いたしましたのでお知らせいたします。

宙組
■主演・・・(宙組)凰稀かなめ、実咲凜音

◆宝塚大劇場:2012年8月31日(金)〜10月8日(月)
一般前売:2012年7月28日(土)
◆東京宝塚劇場:2012年10月19日(金)〜11月18日(日)
一般前売:2012年9月9日(日)

スペース・ファンタジー
『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』 
田中芳樹作「銀河英雄伝説」(東京創元社刊)より
原作/田中芳樹
脚本・演出/小池修一郎

人気作家・田中芳樹氏による原作「銀河英雄伝説」は、1982年11月に第1巻が刊行され、累計1500万部の売上を誇る大ベストセラーSF小説で、今なお多くのファンの心を魅了し、SFファンに語り継がれている作品です。遥かな未来、限りなく広がる銀河を舞台に、彗星のごとく現れた名将を中心に『銀河帝国』対『自由惑星同盟』の戦いと、人間ドラマを壮大なスケールで描いたストーリー。個性的な数々のキャラクターにより繰り広げられる歴史物語が、新しい魅力をたたえ宝塚歌劇の舞台に初登場です。
なお、本公演は宙組トップスター・凰稀かなめ、トップ娘役・実咲凜音のお披露目公演となります。

どうして代替わりしてからなのかとか、名脇役たちが抜けちゃってるのにどうするんだとか、色々言いたいことや不安もあるけれど、これは観ずに語れない!
ということで、大空氏退団後も宙組公演に出没することになりそうです。

さて、キルヒアイスは悠未ひろか緒月遠麻か、それが問題だ……。麻生は勿論、悠未ひろ推しです。緒月遠麻は、髭役の方が男前だから(笑)。

大空祐飛さよなら特集7日目。
来週には本拠地での退団公演が始まりますね。今回は遠征しない事にしたので、いまいち実感がありません……。

5作目、全国ツアー公演「銀ちゃんの恋」
→公演詳細

まさかの再演!
花組版のテンポ、台詞回し、頭の中に出来上がっているため、宙組版観劇1回目は変な気がしました。正直、今でも北翔海莉が演じたヤスには、本人の巧さとは別の次元で違和感を持っています。
花組でヤスを演じた華形ひかるは、決して巧くはなかったけれど、銀ちゃんを愛する舎弟であり、同時にそんな自分が好きだと感じられる役作りでした。
けれど、宙組版のヤスは銀ちゃんの舎弟では収まらない、スターになりたい夢を諦め切っていないヤスだったと思います。
それだけに、銀ちゃんの孤独は一層強まっていたのかもしれません。

孤独

この企画は「2人で組んでるシーンを描く」ことを秘かなルールにしていたのですが、宙組版銀ちゃんは独りが相応しいと思います。

大空祐飛さよなら特集6日目。
3ヶ月で折り返し。間があいたり狭まったりしていますが、割と順調かな。

4作目、宝塚大劇場&東京宝塚劇場公演「トラファルガー/ファンキーサンシャイン」。
→公演詳細

この芝居に関しても、沢山突っ込みましたね。
すべての作品を名作と駄作のどちらかに分類する場合、「トラファルガー」は駄作だと思います。
でも、この義理の息子とのやりとりは名シーンだと思っています。

父と子

チケットの神様の気紛れか上手席チケットが1枚も取れなかったため、観劇中はこのシーンでネルソンが満面の笑みを浮かべていたことを知りませんでした。
舞台写真で初めてこの時の表情を知って、笑顔の眩しさにときめくと同時に、下手席で何度も観たジョサイアの泣き出しそうな顔が脳裏を過り、とても複雑な心境になりました。

なお、この作品に対しては「オープニングの為にSS席が買える」と思い、実際に初めてSS席に座りました。
間近で観るスターたちの煌めきに圧倒された夏の日でした。

大空祐飛さよなら特集5日目。

3作目、梅田シアタードラマシティ&日本青年館公演「シャングリラ」。
→公演詳細

守護者

「シャングリラ」は完全にマンガの世界で、突き抜けた面白さがありました。ストーリーの粗は散々突っ込みましたが、思い返すと第一に「なんだかんだ言って面白かった!」という印象が残っています。
また、→Pia-no-jaC←の楽曲の力が非常に強く、未だに曲を聴くだけでノリに乗ったダンスシーンを思い出すことができます。

イラストは、空と雹。作中の2人は敵対して互いに銃を向け合ったけれど、それより前の時間軸ではこういう関係だった筈なんですよね。
「キャラ」としての好き具合のせいで、大空祐飛演じる空より、蓮水ゆうや演じる雹に力を込めて描いてしまいました(笑)。

いまさら宙組公演「記者と皇帝」SS。


 その日、ブライアン・オニールが帰宅すると、オニール家は名士の屋敷と思えぬ混乱の最中にあった。屋敷中の荷物を引っくり返しているような物音と、時折、金糸雀を絞め殺すような甲高い悲鳴と啜り泣きがする。まるで珍獣小屋の有様だった。
 女中をつかまえて何事か確認していたブルース・レッドマンに視線を向けると、よく心得た部下は直ぐに異変の説明を始めた。
「お嬢さまのお気に入りの役者が急死したそうで」
 その時、口上を遮る騒々しい足音が階段を駆け下りて来た。視線を上げたブライアンは、そこにドレスの裾を捲り上た妹、クリスティの姿を確認した。
「レッドマン、今直ぐニューヨーク行き列車のチケットを用意して頂戴!」
「はい、お嬢さま」
 レッドマンが慇懃に頭を下げる。
 だが、ブライアンは緩く首を振って、その命令を撤回させた。
「レッドマン、クリスティに必要なのはチケットでなく鎮静剤だ」
 彼の喋り方はいつも断定だった。それは、彼が既に決定した事柄を口にしているためだ。
「畏まりました、ブライアンさま」
「お兄さま!」
 妹に関しては、少々甘やかし過ぎたと思っている。移民の男に熱を上げるなど、オニール家の令嬢に相応しい振舞いではない。
「お前が出席する葬儀は別にある」
 先程、州会議場で受け取った電報をクリスティに差し出した。それは、西海岸でも指折りの名家キング家の家長が逝去したことの知らせだった。
 クリスティの成すべきことは、まず葬儀に出席すること、そして留学先から戻ってくるアーサー・キング・ジュニアと結婚することだ。
「務めを果たしなさい」
 特権階級に産まれた者は高潔でなければならない。それが、ブライアンの信念だった。


唯の悪役ではないブライアンというキャラに、色々妄想を刺激された舞台でした。
彼は、ノブレス・オブリージュを知る人だと思います。ただ、厳格過ぎて、他人に理解されないタイプじゃないかな。

「ヴァレンチノ」と「記者と皇帝」は本当は時代設定が合わない筈ですが、作中の台詞でリンクさせてくれていたのが嬉しかったので、こういうネタになりました。