• 2012年登録記事

山形石雄著「六花の勇者」

【あらすじ】
魔王を封じる6人の勇者「六花の勇者」に選ばれ集まった者は、7人いた。結界に閉じ込められた7人は、紛れ込んだ偽物を探して疑心暗鬼に陥る。結界発動時のアリバイがなく嫌疑をかけられたアドレットは、仲間から追われながら本物の犯人を捜そうとする――

7人いる!
と散々レビューされているんだろうな、と思わされる作品。
もちろん、いい意味合いで使っています。

六花というから雪関係なのかと思いきや、六の花弁の紋のことだった時点で、いきなり推理を外しながら読むことに。
「本格ミステリー」と評されていましたが、ミステリー要素より、駆け引き要素が強いように感じました。魔法が存在するファンタジー世界の時点で、推理は難しいですよね。
でも伏線は丁寧だし、シンプルなお話なので推理も不可能ではない感じでした。

キャラクターはどのキャラも個性が強いし、7人に絞られているので覚え易いです。
その中では、主人公アドレッドと猫語男のハンスが好き。こういう怪しいキャラは、大抵無実だろうと思ったらやはりその通りでした。
最後に巧く「物語が振り出しに戻る」という形で2巻への引きがあって、続きが気になる作りになっているのもお見事。
面白かったです。

DLC第2弾「真の騎士」をクリアしました。

真の騎士

「真の騎士」と書いて、サブタイトルは「First Knight」なんですね。「ランスロット」だからなのか、「伝説のオウガバトル」で最初に仲間になるキャラだからなのか。なかなか深いです。

ライム襲撃の時間軸に戻り、一騎打ちに乱入してランスロットが廃人になるのを防ぐ……。
完全なif展開です。
DLCを遊ぶ前は、オリジナル版の物語が持っていた哀しさを削ぐのではないか、と危惧していました。
でも、とても良かったです。

戦闘マップは2つのみ。
死者の宮殿最深部まで潜る必要があった第1弾に比べると、圧倒的に簡単でした。
ただ、DLCの敵は全体的に強いですね! 自軍の基礎ステータスが育っていなかったら、かなり厳しい戦いだったのでは。
そんな訳なので、テンプルコマンドとパラディンの能力差が絶望的過ぎて驚きました。バルバスが100ダメージ与えてくるのに、ランスロットのカウンターは20ダメージ……。まぁ、設定や展開的にも、こんなものなのかなぁ。
デニムから見たら強くて頼りになる最高の騎士だったランスロットも、決して最強の騎士ではない。そこがオウガらしいリアリティだと思います。

マップ背景は懐かしい吉田氏のイラスト「ライム炎上」ランスロット対バルバスという時点で、胸が熱くなりました。

古都ライム

被保護対象ではなく、剣を預ける対象に成長したことを認められ、デニムがどれほど嬉しかったか。
すべてが終わった時に、ランスロットが「伝説のオウガバトル」の勇者のことを語ってくれたのも大きな喜びでした。
ただ、DLC第3弾のことを考えてLルートをクリアした時間軸でCCを遊んでいますが、Cルートデニムにこの賛辞を与えてあげたかったな、と思います。

白騎士コンビと団長が会話するシーンは、実は作中で初めてですよね!
ギルダスってこんな風に畏まるんだな、というのが驚きでした。でもマルティムについて尋ねられた時に「俺とデニムでぶっ倒しました!」と返すのが「大きな子供」で微笑ましい。
そしてミルディンの方は、折り目正しくも、主張すべきは主張して我を通すあたりが、私の想像するままのミルディンで嬉しかったです。
もしかして、運命の輪でミルディンのWTが遅くされたのは、彼の台詞をゼノビア勢の最後に持ってくるためだったのだろうか、なんてことまで思ってしまいました。

オルゴール
(画面注釈)そして、呪いのオルゴールはデニムの手に(笑)。

これで、残るはDLC第3弾のみです。

六本木のアクアリウムレストランバー「ディープブルー」in the Harem
http://www.bar-deepblue.com/tokyo_top.html

階段を降りた先にあるエレベーターで、地下へ。
2人掛けのソファ席で、目の前には水槽。なんと床は砂(恐らく粉砕した貝化石)で、深海の雰囲気たっぷり。
「DEN」(2012年5月28日記事参照)のカップルシートに似ていますが、あの店の場合は店内の一部席の仕様という感じだったのに対し、こちらは扉こそないものの個室的な作りになっています。呼び鈴を押さない限り店員も来ませんので、より人目を気にせず、2人だけでお喋りできる隠れ家のようです。
最初の入口とは異なる地上階出口に直接出るという仕掛けも凝っています。
後から調べたところ、最近良くある水族館風レストランを最初に始めた店らしいのですが、これまでの経験では最も艶っぽく、非常に洗練されていました。
ロマンチックなムードが好きな女性を連れて行ったら大喜びだろうな、と思います。ただし、遊び慣れているな〜と思うかも知れません。

テーブルが小さいので、食事を色々取ると皿の置き場に困ります。
飲み物の種類は豊富でした。
価格は高いですが、界隈とコンセプトを考えて適正と見なすこともできます。但し、使用する食材に対して味が平凡だったのは不満大です。料理は見た目も味に影響するので、この店の場合、照明のせいですべて青く見えるのも良くないかも知れません。

DLC第1弾「ウォーレンを探せ!」をクリアしました。

死者の宮殿115階。
レアアイテムもある程度確保しながら進軍したため、多少時間が掛かりましたが無事目的地へ到着しました。
カオスゲートを開けてウォーレンの無事を確認し、魔と化したロデリック王と対峙します。

敵は、ロデリック王と、王が生み出す自軍コピーユニットです。
ウォーレンの救出が最優先目的のため、彼が撃破されるとゲームオーバーですが……

ウォーレン死亡
(画面注釈)あっ!

GAME OVER
(画面注釈)この後、何度も見ることになる画面。

味方ユニットの基礎ステータスを育てて来た弊害が発覚しました。ウォーレンの紙装甲が、弓矢の一撃で破られてしまう!
しかもユニットの配置が非常に厭らしく、マップはコの字型で自軍と敵軍の間に大きな穴があり、ウォーレンは敵軍に近い角に配置されているのです。道なりに進むにしても、飛行能力を付けて飛び越えるにしても、敵が同等の行動力を持つため、先にウォーレンに近付くことは不可能です。しかも、ウォーレンのAIは隙あらば攻撃魔法を撃つため敵に近付いて行きます。
あっという間に近付ける忍者は不可。遠距離に攻撃が届くアーチャーも危険です。魔法ユニットならばと思いましたが、こちらも魔力の地力の差が出て2撃しか保ちません。
試行錯誤の末、自軍はデニム(アイテムスリングのみ)、カノープス(ナイフのみ)の2人のみにしました。しかも魔法スキルを外し、飛び道具は一切ない状態とします。カノープスは穴を飛び越えて敵軍に切り込み、ロデリック王と偽カノープスの攻撃を受けます。デニムはひたすらコの字の対岸からアイテムや呪文書で支援です。
勝利条件はロデリック王の撃破なので、こちらの攻撃はロデリック王にひたすら集中。
途中から敵デニムがウォーレンを殴りに行き、素手とは思えない攻撃力で不安を感じさせましたが、ウォーレンも自身の「回復の杖」を使って持ち堪えてくれました。

絵面は非常に地味なのに、熱い戦いを繰り広げること十数分。
遂にロデリック王を撃破し、オリジナル版1995年から17年の時を超え、ウォーレンがカオスゲートから帰還いたしました!

ウォーレン

魔法職以外はまったく似合わないユニットなので、どう運用するかは悩ましいところです。なにより、転職証を確保しないと育成もできませんね。

今後の育成は保留にして、ウォーレンを救出したデニムはその足で、彼の下へ向かいます。そう、あの教会へ……

海の見える教会

ということで、次回はDLC第2弾です。

お台場シネマメディアージュにて、「大空祐飛ラストデイ」中継に参加。
これは、東京宝塚劇場で上演する宙組「華やかなりし日々/クライマックス」千秋楽、およびサヨナラショーを生中継したライブビューイングです。

……の前に

最後の思い出作りとして、チラとでも様子が見えたら良いなという心境で、生涯最初で最後の入待ち(楽屋入りの様子を見ること)に行ってきました。

退団者より前に、凰稀、北翔、蓮水&鳳翔、凪七&七海、澄輝といった面々の楽屋入りに遭遇しました。
みんな、細身の長身で格好よかったです。

退団者たちの入りは、粛々と行われてとても清々しい気持ちになりました。風莉氏へのファンの言葉が面白かったのと、すみ花が何か答えて笑われていたのが印象的でした。
大空氏は、揃いの白いガードが囲む中、劇場前まで車で直接乗り付け。
素顔メイクに黒スーツで揃えた凰稀以下男役スター陣で大空氏を出迎え、御輿に乗せてくれた御陰で、後ろからこっそり覗くギャラリーでもよく見えました。
そして、御輿を降りた大空氏は、薔薇の花束と共に待ち構えていたすみ花を抱き寄せ、腰に手を回して胡蝶蘭のアーチを潜り抜けていきました。

残念ながら私の立てた位置はみゆき座側の方だったため、劇場に入ったあと、組子が全員集合して盛り上がっていた模様はまったく見えませんでした。
でも、最後の日に生身の大空氏をしっかり目撃できたので満足して中継に向かったのでした。

そして、中継で

笑顔でお別れするつもりが、予想外の涙に襲われました。

芝居はコメディ調ですし、アドリブもあって楽しく観ていました。ショーの方も、舞台上の集中力の高まりがカメラを通しても伝わってきて、惹き込まれて観ていました。
平常心はサヨナラショーが始まっても続き、過去の公演歌に合わせて顔付きが変わる大空氏に「役者だなぁ」と感心しつつ観ている余裕があったのですが……
サヨナラショーの最後、「銀ちゃんの恋」最終場面の再現芝居。棺桶から倉岡銀四郎に扮した大空祐飛が飛び出た瞬間、突然涙が溢れ出てしまいました。
ラストソングが「蒲田行進曲」であることは予め聞き知っていましたし、それなら楽しい最後になると思っていましたし、確かにみんなノリノリで笑顔全開でした。が、中継の客席は、物凄い勢いの手拍子と啜り泣く声で埋め尽くされていました。

幕が降りるのに従ってクールダウンしたのか、挨拶は落ち着いて聞けました(風莉氏の略歴紹介に至っては笑わされましたし)。
その後は何度も何度もカーテンコールが繰り返されたため、どのタイミングだったか記憶があやふやですが、カメラを真っ直ぐ見て「中継会場のみんなも、本当にありがとう!」と言ってくれた瞬間、中継会場の皆さんと一緒に歓声をあげ手を振ったのですが、同時に身体に残っていた最後の涙が出ていきました。
ただのライブ中継のため、公演会場側にはこちらの様子が見えも聞こえもしないのですが、実は中継会場でも、拍手したり手拍子入れたり「YUHI!」の振りをやっていました。
それがちゃんと彼方側に伝わってるような感じがして、本当に最後に不意討ちで泣かされました。

麻生は正直、今はただ空っぽな気分です。
でも、楽しかった。素敵な5年間でした。