先週のロシア行きの際、ミハイロフスキー劇場@サンクトペテルブルグにて、バレエ「ジゼル」を鑑賞しました。
教わらなければ劇場と思わなかったほど地味な、一見アパルトマンのような建物。それがミハイロフスキー劇場の第一印象。
ところが、中に入るととても愛らしく豪奢な劇場でした。
オーケストラの編成もしっかりした規模で、音楽が非常に良かったです。
こじんまりしたサイズで、推定収容人数は、5階まであるバルコニー席を含めても800席程度。舞台が見やすそうな席数ですが、1階席の床は緩やかな傾斜があるだけ、しかも升目状に椅子を並べているため、前に座る人の頭が障害物になる構造でした。人生初レベルの前方席だったのに、肝心のジゼルの死の瞬間が見切れましたよ……。
客席はほぼ満席。観光客も多いのでしょうけれど、ロシア人は舞台が好きなのかな、と少し親近感を覚えました。
クラシックバレエを鑑賞するのは子供時代以来です。バレエというのは舞踏だと思っていましたが、大人になって観ると、意外なほど演劇チックで、わかりやすい演出(※1)もついていて、踊りというより「お芝居」になっていることが良く分かりました。
つまり、バレエは感情表現として踊る芝居なのですね。
感情表現として歌い踊る芝居(ミュージカル)が大好きな私としては、非常に面白く感じられました。
特にジゼル役のプリマバレリーナは感情表現が非常に分かり易く、役者として非常に魅力的でした。
※1
セットや衣装、ジゼルが占いをする花などの小道具が多数。更に、ウィリーが登場する前に火花が散る演出があったり、3匹の生きたボルゾイ犬が登場するのには客席もどよめきました。